雀孝行(シマグチ)

概要

昔、これは何百年になるのか、あるいは何千年前のことなのか分からないが、親、祖父からの伝え話。あるいは、また他の人、古老方から話は聞いたが‥‥。沖縄のあるところにね、兄弟二人がいるんだが、男兄弟二人だったようだ。一人はとても親思い、親孝行だったが、一人はまた、親の言うことにはぜんぜん耳もかさない、そのようであったそうだが。それで、その一人の子に対しては、親は、これはとってもしっかりしているので心配はないが、あと一人はしっかりしていないので、この子の前途が案じられると心配していた。そこで、親がこの一人の者に、お前はきょうは畑へ行きなさいというと山へ行くし、山に行きなさいというと海へ行く。きょうはまた、これをやりなさいといえば、あれをするし、あれしなさいといえばこれをやり、すべて親の言うことに反対のことばかりやっていた。一人はしっかり者、(親の言うことも)良く聞くが、親がそうこうしているうちに、相当年もいって、死ぬ間際に、自分でもうだいたい自分の寿命は分かるので私はもう長くはないが、このあまのじゃくに限ってかわいいので、親はその子に「もし私が死んだら、私の墓は大雨のときには水びたしになるように埋めてちょうだい。」と言った。そう言わないと、この子は何でも反対にやるのでそれで遺言したようだ。親の遺言を聞いて、親がすぐに死んだので、もうそのときには心を改めて、親が生きている間は親不孝ばかりやったので、今度だけでも親孝行しないといけない、親の言うことを今度だけでも守らないといけないと、親の言ったとおりにちゃんと、川端の大雨が降ると水浸しになる所に葬ったようだ。そうして、この親はどうなったかなあと見ると、なくなっていたそうだ。水で流されてしまって。そして、その罰で、ターイユくぇーという鳥は、とても寒いときにも、崖ぷちとか、木に止まって、魚が寄ってくると、水の中にパタッと顔をつっこんで魚を取って食べて暮らしているそうだ。親不孝の罰をかぶってね。それからまた、一人の親に尽くす子は、徳がついて、金持ちの米倉のそばから米を食べて、五穀の粟、黍、米を干してあるところで楽をして米を食べていた。またあの姿は、ボロを着けている姿でしょう。親が生きているときには、とても働いたためにもちろん百姓でもあるし、装いが悪いのはあの色に表われているそうだ。首に白い模様が入っているのも、破れた手ぬぐいをさげて、体に(白い)模様が入っているのは、ボロの印であるという話を聞いた。それからターイユくぇーというのは、親が元気なときにハイカラな格好をして仕事はしないで、美しく装っているので、あの色で、あんなにきれいな鳥であるよと聞いたわけだ、ただこれだけだよ。

再生時間:4:36

民話詳細DATA

レコード番号 47O373078
CD番号 47O37C133
決定題名 雀孝行(シマグチ)
話者がつけた題名 クラーとターイユクェー
話者名 照屋寛良
話者名かな てるやかんりょう
生年月日 19080510
性別
出身地 沖縄県読谷村座喜味
記録日 19770227
記録者の所属組織 読谷村民話調査団
元テープ番号 読谷村座喜味T04B03
元テープ管理者 読谷村立歴史民俗資料館
分類 動物昔話
発句(ほっく)
伝承事情 夕食後に祖父から聞いた。
文字化資料 読谷村民話資料集10座喜味の民話 P3
キーワード 兄弟二,親思い,親孝行,親に反対,死ぬ間際,墓,大雨,親不孝,ターイユくぇー,徳,金持ちの米倉,ボロを着けている
梗概(こうがい) 昔、これは何百年になるのか、あるいは何千年前のことなのか分からないが、親、祖父からの伝え話。あるいは、また他の人、古老方から話は聞いたが‥‥。沖縄のあるところにね、兄弟二人がいるんだが、男兄弟二人だったようだ。一人はとても親思い、親孝行だったが、一人はまた、親の言うことにはぜんぜん耳もかさない、そのようであったそうだが。それで、その一人の子に対しては、親は、これはとってもしっかりしているので心配はないが、あと一人はしっかりしていないので、この子の前途が案じられると心配していた。そこで、親がこの一人の者に、お前はきょうは畑へ行きなさいというと山へ行くし、山に行きなさいというと海へ行く。きょうはまた、これをやりなさいといえば、あれをするし、あれしなさいといえばこれをやり、すべて親の言うことに反対のことばかりやっていた。一人はしっかり者、(親の言うことも)良く聞くが、親がそうこうしているうちに、相当年もいって、死ぬ間際に、自分でもうだいたい自分の寿命は分かるので私はもう長くはないが、このあまのじゃくに限ってかわいいので、親はその子に「もし私が死んだら、私の墓は大雨のときには水びたしになるように埋めてちょうだい。」と言った。そう言わないと、この子は何でも反対にやるのでそれで遺言したようだ。親の遺言を聞いて、親がすぐに死んだので、もうそのときには心を改めて、親が生きている間は親不孝ばかりやったので、今度だけでも親孝行しないといけない、親の言うことを今度だけでも守らないといけないと、親の言ったとおりにちゃんと、川端の大雨が降ると水浸しになる所に葬ったようだ。そうして、この親はどうなったかなあと見ると、なくなっていたそうだ。水で流されてしまって。そして、その罰で、ターイユくぇーという鳥は、とても寒いときにも、崖ぷちとか、木に止まって、魚が寄ってくると、水の中にパタッと顔をつっこんで魚を取って食べて暮らしているそうだ。親不孝の罰をかぶってね。それからまた、一人の親に尽くす子は、徳がついて、金持ちの米倉のそばから米を食べて、五穀の粟、黍、米を干してあるところで楽をして米を食べていた。またあの姿は、ボロを着けている姿でしょう。親が生きているときには、とても働いたためにもちろん百姓でもあるし、装いが悪いのはあの色に表われているそうだ。首に白い模様が入っているのも、破れた手ぬぐいをさげて、体に(白い)模様が入っているのは、ボロの印であるという話を聞いた。それからターイユくぇーというのは、親が元気なときにハイカラな格好をして仕事はしないで、美しく装っているので、あの色で、あんなにきれいな鳥であるよと聞いたわけだ、ただこれだけだよ。
全体の記録時間数 4:37
物語の時間数 4:36
言語識別 方言
音源の質
テープ番号
予備項目1

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