二ーブイ虫次郎(シマグチ)

概要

まじめに働いて、一生けんめい働くと神様がお助けになられるというような話をするわけだが。あるところに、若い青年がいて、働きぶりも良くて、農家だったそうだが、一人者、ただ一人、家庭に自分一人、貧乏なことは貧乏だが、心も精神も非常に誠実で、働きぶりも良くて、まあまあ偉い青年だったそうだ。しかし、やっぱり慣例には鈍くて、妻をめとることには遠慮していた。「私の家庭に、今、私の妻になってくれないかと言われるような家庭ではない。もっともっと働いて、家庭も豊になったときに私に妻をめとる資格はある。」と思っていた。非常に働き者だったそうだが。そうして、やっぱりまじめに心から働く人は神様でも助けるという意味なんだね。神様だったんでしょう。その人は、社会の人と見えるんだが、神様だったようだ。若い人の家に来て、「ごめんなさい。」といらして、「どうして、お前はそれ以上の誠の人間なのに、お前には妻だけが不足だが、お前は妻をめとりたくないのか。」と言った。「なんてことを、私たちの家庭というのは、今はもう女の人にお願いして、婚礼をあげて夫婦生活ができる程の家庭ではありません。やっぱり今は遠慮しているんですよ。」もうやっぱり若い少年ではなく、青年時代も過ぎるぐらいの人だったんでしょうね。青少年といえば、二十二、三、五歳までは誰も、どうしてこの人は結婚しないのかと言われることはないでしょう。神様まで上って、これはもう妻もいないといけないがね、働きぶりも良いし、誠でもあるし、この人には何も不足がなく神様も認めている人間だそうだ。それで、神様が助けにいらしたそうだ。「お前は、女一人をお迎えすれば、まだまだ成功するので、妻を早くめとるように考えなさい。」「私自身は何処で女の人をお願いする資格があるとは思いません。」と、ずっとお断り、神様にお断りした。「私が助けるよ。お前は私が助けてあげるよ。」「そうですか、それではどのように助けられますか。」と言った。隣にね、やっぱり独身の女がいたそうだ。とても金持ちだそうだ。「そこには、その女には私は、お願いするということは天にも値するほどの家庭なので、そのような所には、私には話にもなりません。ただ家で話をするだけでも無礼になります。」と言ったようだ。「あゝそう思うのか、それでは私がお前にすべて教えてあげよう。あの家にはとても大きい太い木があったそうだ。金持ちの家にはね。それで、そこは、夜中は静かになるでしょう。時間外で静かになるので、その時に、私が、鷺という白い鳥がいるでしょう。あれをお前に譲るので、それを持って高い木に登って、畑の作物を入れるミーバーラー、ミージョーキ〈お前たち分かるか、丸くて低いものよ〉それを持って、夜中、ずっと上に登って鳥を抱いて座って、私が言うことばを言いなさい。」と言った。木に登って、もう神様が言い付けたのでね。「それではもうやってみましょうね。」と鷺、真白い鳥を抱いて、ミーバーラも持って行き、前に置いて「ハイ、ここは某家庭だね。お前たち二ヵ所の中で娘を育ててあるね。その娘をお前たちの隣のジラーに、あのジラーと夫婦にしないと命にかかわる運が巡ってきたら心配するよ。させなさい。」と、木に登って大きな声で叫んだようだ。そうして、その主人は聞こえたんでしょう。「これは不思議なことだ。もうこれはとても考えないと大変、この子どもは。」と言って、朝起きると、お母さんにも聞いて、「おい、わたしたちの子どもは東側のジラーと夫婦にしなさいと、天の神様からお告げがあったけどどうしようか。」と言った。「この子の体にも影響するというが、どうしたらいいものか。」と夫婦で話合ったそうだ。「健康であればこそ、子を生んでも親孝行はするし、どんなにしても貧乏を気にしたらダメじゃないか。」「それではそうしかできない。」と。さっそく翌日の夜、そのジラーとやら私たちの家に来てくれないかと、ジラーが言っているんだよ。夜、言っているんだが、秘密さ、秘密にして知らんふりして、「貴方の家に来なさいということは夢にも思っていませんが、断らせて下さいませんか。」と、そう言ったので、「いえいえ、わたしたち二人の、親二人が是非ともという願いなので、私たちの家に来てくれ。」「あゝそのような金持ちが何と言われますか、やむをえない、それでは行きます。」と言った。「お前はね、わたしたちの娘をどうか妻にしてくれないか。」と言われたので、びっくりしたようなふりをして、「私みたいな者が、ここの娘を妻にするという資格はありませんので、もう断らせて下さい。」と口ではそう言った。「いやいや、これは神様からのお告げが、私たちに言い付けがあられたので、お前は私たちよりも貧乏だし、お前が働く間一生涯、一人前の人間でもあるし、いつかは成功するので、お互いに婚礼をあげて、私たちの娘と生活してくれないか。」と、向こうからお願いされてね。それほどの結婚はないだろう、私は神様のおかげだと。「それでは、私もまじめにやっているし、悪い心も持っていません。貧乏なだけです。親孝行もりっぱにやってさしあげますので、それではそのようにして下さい。」と、婚礼をあげてこの娘も来たようだ。来たのでもうそこもあり余って、金持ちなので、自分の娘の家でしょう。ここからも宝が出て、働きぶりもいつもより良く働いて、とてもいい生活をやったそうだ。誠実にやっておけば、やっぱり神様からのお恵みもあるんだねと思うわけだ。

再生時間:9:47

民話詳細DATA

レコード番号 47O373031
CD番号 47O37C131
決定題名 二ーブイ虫次郎(シマグチ)
話者がつけた題名 二ーブイ虫次郎
話者名 当山三次郎
話者名かな とうやまさんじろう
生年月日 19010810
性別
出身地 沖縄県読谷村座喜味
記録日 19770227
記録者の所属組織 読谷村民話調査団
元テープ番号 読谷村座喜味T03B05
元テープ管理者 読谷村立歴史民俗資料館
分類 本格昔話
発句(ほっく)
伝承事情
文字化資料 読谷村民話資料集10座喜味の民話 P209
キーワード 神様,若い青年,働き者,農家,貧乏,心も精神も非常に誠実,妻,大きい太い木,金持ち,鷺,ミーバーラー,ミージョーキ,娘,隣のジラーと夫婦,天の神様からお告げ
梗概(こうがい) まじめに働いて、一生けんめい働くと神様がお助けになられるというような話をするわけだが。あるところに、若い青年がいて、働きぶりも良くて、農家だったそうだが、一人者、ただ一人、家庭に自分一人、貧乏なことは貧乏だが、心も精神も非常に誠実で、働きぶりも良くて、まあまあ偉い青年だったそうだ。しかし、やっぱり慣例には鈍くて、妻をめとることには遠慮していた。「私の家庭に、今、私の妻になってくれないかと言われるような家庭ではない。もっともっと働いて、家庭も豊になったときに私に妻をめとる資格はある。」と思っていた。非常に働き者だったそうだが。そうして、やっぱりまじめに心から働く人は神様でも助けるという意味なんだね。神様だったんでしょう。その人は、社会の人と見えるんだが、神様だったようだ。若い人の家に来て、「ごめんなさい。」といらして、「どうして、お前はそれ以上の誠の人間なのに、お前には妻だけが不足だが、お前は妻をめとりたくないのか。」と言った。「なんてことを、私たちの家庭というのは、今はもう女の人にお願いして、婚礼をあげて夫婦生活ができる程の家庭ではありません。やっぱり今は遠慮しているんですよ。」もうやっぱり若い少年ではなく、青年時代も過ぎるぐらいの人だったんでしょうね。青少年といえば、二十二、三、五歳までは誰も、どうしてこの人は結婚しないのかと言われることはないでしょう。神様まで上って、これはもう妻もいないといけないがね、働きぶりも良いし、誠でもあるし、この人には何も不足がなく神様も認めている人間だそうだ。それで、神様が助けにいらしたそうだ。「お前は、女一人をお迎えすれば、まだまだ成功するので、妻を早くめとるように考えなさい。」「私自身は何処で女の人をお願いする資格があるとは思いません。」と、ずっとお断り、神様にお断りした。「私が助けるよ。お前は私が助けてあげるよ。」「そうですか、それではどのように助けられますか。」と言った。隣にね、やっぱり独身の女がいたそうだ。とても金持ちだそうだ。「そこには、その女には私は、お願いするということは天にも値するほどの家庭なので、そのような所には、私には話にもなりません。ただ家で話をするだけでも無礼になります。」と言ったようだ。「あゝそう思うのか、それでは私がお前にすべて教えてあげよう。あの家にはとても大きい太い木があったそうだ。金持ちの家にはね。それで、そこは、夜中は静かになるでしょう。時間外で静かになるので、その時に、私が、鷺という白い鳥がいるでしょう。あれをお前に譲るので、それを持って高い木に登って、畑の作物を入れるミーバーラー、ミージョーキ〈お前たち分かるか、丸くて低いものよ〉それを持って、夜中、ずっと上に登って鳥を抱いて座って、私が言うことばを言いなさい。」と言った。木に登って、もう神様が言い付けたのでね。「それではもうやってみましょうね。」と鷺、真白い鳥を抱いて、ミーバーラも持って行き、前に置いて「ハイ、ここは某家庭だね。お前たち二ヵ所の中で娘を育ててあるね。その娘をお前たちの隣のジラーに、あのジラーと夫婦にしないと命にかかわる運が巡ってきたら心配するよ。させなさい。」と、木に登って大きな声で叫んだようだ。そうして、その主人は聞こえたんでしょう。「これは不思議なことだ。もうこれはとても考えないと大変、この子どもは。」と言って、朝起きると、お母さんにも聞いて、「おい、わたしたちの子どもは東側のジラーと夫婦にしなさいと、天の神様からお告げがあったけどどうしようか。」と言った。「この子の体にも影響するというが、どうしたらいいものか。」と夫婦で話合ったそうだ。「健康であればこそ、子を生んでも親孝行はするし、どんなにしても貧乏を気にしたらダメじゃないか。」「それではそうしかできない。」と。さっそく翌日の夜、そのジラーとやら私たちの家に来てくれないかと、ジラーが言っているんだよ。夜、言っているんだが、秘密さ、秘密にして知らんふりして、「貴方の家に来なさいということは夢にも思っていませんが、断らせて下さいませんか。」と、そう言ったので、「いえいえ、わたしたち二人の、親二人が是非ともという願いなので、私たちの家に来てくれ。」「あゝそのような金持ちが何と言われますか、やむをえない、それでは行きます。」と言った。「お前はね、わたしたちの娘をどうか妻にしてくれないか。」と言われたので、びっくりしたようなふりをして、「私みたいな者が、ここの娘を妻にするという資格はありませんので、もう断らせて下さい。」と口ではそう言った。「いやいや、これは神様からのお告げが、私たちに言い付けがあられたので、お前は私たちよりも貧乏だし、お前が働く間一生涯、一人前の人間でもあるし、いつかは成功するので、お互いに婚礼をあげて、私たちの娘と生活してくれないか。」と、向こうからお願いされてね。それほどの結婚はないだろう、私は神様のおかげだと。「それでは、私もまじめにやっているし、悪い心も持っていません。貧乏なだけです。親孝行もりっぱにやってさしあげますので、それではそのようにして下さい。」と、婚礼をあげてこの娘も来たようだ。来たのでもうそこもあり余って、金持ちなので、自分の娘の家でしょう。ここからも宝が出て、働きぶりもいつもより良く働いて、とてもいい生活をやったそうだ。誠実にやっておけば、やっぱり神様からのお恵みもあるんだねと思うわけだ。
全体の記録時間数 9:47
物語の時間数 9:47
言語識別 方言
音源の質
テープ番号
予備項目1

トップに戻る

TOP