7 鬼餅由来 読谷村座喜味 比嘉テル(1910・明治43年7月18日生) 19行
シワーシムーチーは、ホーハイムーチー、ホーハイムーチーと、そういっていたよ。そこで、兄さんが
、兄と妹が住んでいるんだが、兄さんは、世間騒がせな人だった。たとえば、寂しい場所にいて、人を喰って、人を喰って世間を騒がせていた。しばらくして、世間のうわさで、「私の兄さんはそういって話があるが本当だろうか。」と。あとになって人から(妹に)告げられたようだ。「お前の兄さんはどこそこにひそんでいて、人を喰うよ。お前の兄さんは鬼だよ。」と言われたので、「それは本当だろうか。」と思った。試してみようと思い、妹は、餅は煮ないで、生に瓦を入れて作り、それを食べる人だったら鬼であると、その話は聞いていた。昔、その話があったから、それで餅は煮ないでその中に瓦の破片を入れて作った。瓦の破片を入れた餅を食べるのなら確かに鬼であるということだ。そうして、妹は考えて、シワーシムーチーの日に、餅を作って、生に瓦の破片を割って入れた。あとで、兄さんはどこかの洞窟に住んでいると聞いて、探して行った。「兄さん、兄さん。」と探して歩いた。そして、「あんたはそこにいるのか、私はあんたにあげるために、シワーシムーチーを作ってきたよ、食べなさい。食べなさい。」と言うと、「お前は私に餅をあげるといって持ってきたのか。」と言った。「出てきて、兄さん、兄さん。」と言ったので、出てきた。「どうぞ兄さん、兄さん食べて。」と、あげると、兄さんが食べている前に、自分は高い椅子に座って(前を)はだけた。もうどうせ二人で死ぬつもりだったんでしょう。そして、ムーチーを食べたそうだ。その兄さんは、すぐ生の餅を食べたそうだ。「確かに私の兄さんは人を喰うんだね、それを生かしてはいけない。」と思って、包丁を持ったまま前をはだけた。今度は、兄さんが、「えっ、お前の下は何か。」と言った。「下は何か。」と言ったので、「下は鬼を喰う洞窟。」と言ったそうだ。「お前は鬼を喰う、鬼を喰うところを持っているのか。」とそこを見て、海に落ちてしまって、退治したという話である。それから、ムーチーをとり上げて、ムーチー作って、厄を払うということである。
| レコード番号 | 47O372949 |
|---|---|
| CD番号 | 47O37C127 |
| 決定題名 | 鬼餅由来(シマグチ) |
| 話者がつけた題名 | シワーシムーチー |
| 話者名 | 比嘉テル |
| 話者名かな | ひがてる |
| 生年月日 | 19100713 |
| 性別 | 女 |
| 出身地 | 沖縄県読谷村座喜味 |
| 記録日 | 19770227 |
| 記録者の所属組織 | 読谷村民話調査団 |
| 元テープ番号 | 読谷村座喜味T01A21 |
| 元テープ管理者 | 読谷村立歴史民俗資料館 |
| 分類 | - |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | 読谷村民話資料集10座喜味の民話 P34 |
| キーワード | シワーシムーチー,ホーハイムーチー,兄と妹,人を喰う,鬼,餅,生に瓦,洞窟,包丁,前をはだけた,下は鬼を喰う洞窟,厄を払う |
| 梗概(こうがい) | 7 鬼餅由来 読谷村座喜味 比嘉テル(1910・明治43年7月18日生) 19行 シワーシムーチーは、ホーハイムーチー、ホーハイムーチーと、そういっていたよ。そこで、兄さんが 、兄と妹が住んでいるんだが、兄さんは、世間騒がせな人だった。たとえば、寂しい場所にいて、人を喰って、人を喰って世間を騒がせていた。しばらくして、世間のうわさで、「私の兄さんはそういって話があるが本当だろうか。」と。あとになって人から(妹に)告げられたようだ。「お前の兄さんはどこそこにひそんでいて、人を喰うよ。お前の兄さんは鬼だよ。」と言われたので、「それは本当だろうか。」と思った。試してみようと思い、妹は、餅は煮ないで、生に瓦を入れて作り、それを食べる人だったら鬼であると、その話は聞いていた。昔、その話があったから、それで餅は煮ないでその中に瓦の破片を入れて作った。瓦の破片を入れた餅を食べるのなら確かに鬼であるということだ。そうして、妹は考えて、シワーシムーチーの日に、餅を作って、生に瓦の破片を割って入れた。あとで、兄さんはどこかの洞窟に住んでいると聞いて、探して行った。「兄さん、兄さん。」と探して歩いた。そして、「あんたはそこにいるのか、私はあんたにあげるために、シワーシムーチーを作ってきたよ、食べなさい。食べなさい。」と言うと、「お前は私に餅をあげるといって持ってきたのか。」と言った。「出てきて、兄さん、兄さん。」と言ったので、出てきた。「どうぞ兄さん、兄さん食べて。」と、あげると、兄さんが食べている前に、自分は高い椅子に座って(前を)はだけた。もうどうせ二人で死ぬつもりだったんでしょう。そして、ムーチーを食べたそうだ。その兄さんは、すぐ生の餅を食べたそうだ。「確かに私の兄さんは人を喰うんだね、それを生かしてはいけない。」と思って、包丁を持ったまま前をはだけた。今度は、兄さんが、「えっ、お前の下は何か。」と言った。「下は何か。」と言ったので、「下は鬼を喰う洞窟。」と言ったそうだ。「お前は鬼を喰う、鬼を喰うところを持っているのか。」とそこを見て、海に落ちてしまって、退治したという話である。それから、ムーチーをとり上げて、ムーチー作って、厄を払うということである。 |
| 全体の記録時間数 | 2:16 |
| 物語の時間数 | 2:16 |
| 言語識別 | 方言 |
| 音源の質 | 〇 |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |