瓦家節(共通語混)

概要

昔、唐の人が沖縄に焼き物を教えに来た。それで、「あなたに褒美を好きなようにあげるからね。島や国が欲しいんだったらそれをあげるよ。」と言ったら、「島や国もいらないけどあの女が一目見たい。」(と言った。)その女の人は、ザルをだいて町を行き来していたようである。(唐の人は)あの女が欲しいと、村頭を呼んで無理矢理にその女を連れて来させた。「人よりも美しく生まれたばかりに、自分が好きでもない人に見初められてしまった。」という歌がある。その女の人は、無理矢理に字役人に捕えられて、唐の人の前に連れて行かれたのである。もう(夫や子どももいたんでしょう。)子供は夫に預けて、生き別れだったんでしょう。その夫は、東先浜で船頭をしていたからね。おばあさんの方で育てられていたんでしょう。その子が大きくなって、瓦屋の馬車引きをするわけです。(もう瓦屋では二人の働き者の職人が)きゅうすもきれいに焼きあげて、このきゅうすに酒も入れて持って来て、喜んで飲んでいるうちに、「私達のおかみさんが可哀想なことよ。毎日中城の方を眺めているんだよ。」と話しているのを(唐の)旦那が聞いたからね。あの親子は、もうどこどこにいるから殺して来なさいと、(瓦職人の)二人に刀を持たして行かせたんだが(船頭をしている父親に)櫂で殴られてしまった。その子供は、(その瓦屋で)馬車引きをするからね。馬車を引いて行く途中で歌った歌を、母親が聞いてしまった。「馬車引きをしているのも心から進んでしているものではないよ、お金に不自由しているから……。」とだけ聞いたのに、「私は中城伊舎堂の出身だが、両親の行方も分からない。」と言ったので、母親は(その子に)尋ねた。(そしたらその子は)「寂しさの余りただ歌っているわけです。私の歌には別に訳はないですよ。」と、「いや訳があるから聞かしておくれ。」と強く尋ねるので、話したそうだ。「両親の行方が分からない。」と言ったら、もう私の子であると再会した。長い髪は唐の旦那、大きい髪は母親だから、東の浜で船頭をしているお父さんにも連絡していっしょに敵を討ってくれよとこの子供に言って、鎌を持たせた。(唐の役人は)悪党だからと、父親は、夜中に唐の人の家に忍んだ。唐人が寝るようにというように、一人はあっち向いて、妻はこっち向いて寝ているのを、唐の人が寝ているようにといういわれがあるよ。これで敵を討ったということである。

再生時間:3:40

民話詳細DATA

レコード番号 47O372913
CD番号 47O37C126
決定題名 瓦家節(共通語混)
話者がつけた題名 瓦家節
話者名 比嘉タケ
話者名かな ひがたけ
生年月日 19040710
性別
出身地 沖縄県読谷村波平
記録日 19860424
記録者の所属組織 ゆうがおの会
元テープ番号 読谷村波平T09B17
元テープ管理者 読谷村立歴史民俗資料館
分類 伝説
発句(ほっく)
伝承事情
文字化資料 読谷村民話資料集9波平の民話 P174
キーワード 昔、唐の人が沖縄に焼き物を教えに来た。それで、「あなたに褒美を好きなようにあげるからね。島や国が欲しいんだったらそれをあげるよ。」と言ったら、「島や国もいらないけどあの女が一目見たい。」(と言った。)その女の人は、ザルをだいて町を行き来していたようである。(唐の人は)あの女が欲しいと、村頭を呼んで無理矢理にその女を連れて来させた。「人よりも美しく生まれたばかりに、自分が好きでもない人に見初められてしまった。」という歌がある。その女の人は、無理矢理に字役人に捕えられて、唐の人の前に連れて行かれたのである。もう(夫や子どももいたんでしょう。)子供は夫に預けて、生き別れだったんでしょう。その夫は、東先浜で船頭をしていたからね。おばあさんの方で育てられていたんでしょう。その子が大きくなって、瓦屋の馬車引きをするわけです。(もう瓦屋では二人の働き者の職人が)きゅうすもきれいに焼きあげて、このきゅうすに酒も入れて持って来て、喜んで飲んでいるうちに、「私達のおかみさんが可哀想なことよ。毎日中城の方を眺めているんだよ。」と話しているのを(唐の)旦那が聞いたからね。あの親子は、もうどこどこにいるから殺して来なさいと、(瓦職人の)二人に刀を持たして行かせたんだが(船頭をしている父親に)櫂で殴られてしまった。その子供は、(その瓦屋で)馬車引きをするからね。馬車を引いて行く途中で歌った歌を、母親が聞いてしまった。「馬車引きをしているのも心から進んでしているものではないよ、お金に不自由しているから……。」とだけ聞いたのに、「私は中城伊舎堂の出身だが、両親の行方も分からない。」と言ったので、母親は(その子に)尋ねた。(そしたらその子は)「寂しさの余りただ歌っているわけです。私の歌には別に訳はないですよ。」と、「いや訳があるから聞かしておくれ。」と強く尋ねるので、話したそうだ。「両親の行方が分からない。」と言ったら、もう私の子であると再会した。長い髪は唐の旦那、大きい髪は母親だから、東の浜で船頭をしているお父さんにも連絡していっしょに敵を討ってくれよとこの子供に言って、鎌を持たせた。(唐の役人は)悪党だからと、父親は、夜中に唐の人の家に忍んだ。唐人が寝るようにというように、一人はあっち向いて、妻はこっち向いて寝ているのを、唐の人が寝ているようにといういわれがあるよ。これで敵を討ったということである。
梗概(こうがい) 昔、唐の人が沖縄に焼き物を教えに来た。それで、「あなたに褒美を好きなようにあげるからね。島や国が欲しいんだったらそれをあげるよ。」と言ったら、「島や国もいらないけどあの女が一目見たい。」(と言った。)その女の人は、ザルをだいて町を行き来していたようである。(唐の人は)あの女が欲しいと、村頭を呼んで無理矢理にその女を連れて来させた。「人よりも美しく生まれたばかりに、自分が好きでもない人に見初められてしまった。」という歌がある。その女の人は、無理矢理に字役人に捕えられて、唐の人の前に連れて行かれたのである。もう(夫や子どももいたんでしょう。)子供は夫に預けて、生き別れだったんでしょう。その夫は、東先浜で船頭をしていたからね。おばあさんの方で育てられていたんでしょう。その子が大きくなって、瓦屋の馬車引きをするわけです。(もう瓦屋では二人の働き者の職人が)きゅうすもきれいに焼きあげて、このきゅうすに酒も入れて持って来て、喜んで飲んでいるうちに、「私達のおかみさんが可哀想なことよ。毎日中城の方を眺めているんだよ。」と話しているのを(唐の)旦那が聞いたからね。あの親子は、もうどこどこにいるから殺して来なさいと、(瓦職人の)二人に刀を持たして行かせたんだが(船頭をしている父親に)櫂で殴られてしまった。その子供は、(その瓦屋で)馬車引きをするからね。馬車を引いて行く途中で歌った歌を、母親が聞いてしまった。「馬車引きをしているのも心から進んでしているものではないよ、お金に不自由しているから……。」とだけ聞いたのに、「私は中城伊舎堂の出身だが、両親の行方も分からない。」と言ったので、母親は(その子に)尋ねた。(そしたらその子は)「寂しさの余りただ歌っているわけです。私の歌には別に訳はないですよ。」と、「いや訳があるから聞かしておくれ。」と強く尋ねるので、話したそうだ。「両親の行方が分からない。」と言ったら、もう私の子であると再会した。長い髪は唐の旦那、大きい髪は母親だから、東の浜で船頭をしているお父さんにも連絡していっしょに敵を討ってくれよとこの子供に言って、鎌を持たせた。(唐の役人は)悪党だからと、父親は、夜中に唐の人の家に忍んだ。唐人が寝るようにというように、一人はあっち向いて、妻はこっち向いて寝ているのを、唐の人が寝ているようにといういわれがあるよ。これで敵を討ったということである。
全体の記録時間数 3:40
物語の時間数 3:40
言語識別 混在
音源の質
テープ番号
予備項目1

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