昔、金持ちの、女の方も金持ち、男の方も金持ちだったので、その親達が、「貧乏人には、私達の娘を上げることはできん。貴方の息子と結婚させよう。」との話、親同士の話であった。そうであるが、娘は美しい人で、その男というのはカンパチャーであった。それでこの娘さんは、「あんなカンパチャーとは結婚できない。私はカンパチャーは嫌いだ。」と言ったようだ。女の人はそうだけど、親達は、「それでは納得ができない。各々、私達の家庭も大丈夫だし何の不自由もなく生活もできる家庭だから、どうしても貴方達の息子と、私達の娘を一緒にしたい。だけど、娘が嫌っているようだ。あの男は、カンパチがあると私達の娘が男を嫌っているようだね。」と親同士が話をしていた。そしたら、親達の考えで、親達の相談で、「貴方の娘も私達の息子もいつかあの浜、島の端の岩に、二人に良いように話をしてあそこまで連れて行こう。岩の上に連れて行き、二人きりにして私達は戻って来よう。」と計画した。そして、親達は戻って来たようだ。そこで、その若い娘と若い息子は、あの岩の上にいたわけさ。すると今度は、海風がビュービュー吹き、もう寒いでしょう。娘は寒さにブルブル震えて、男も寒くはあるが、あんまり娘が、ブルブル震えて耐えられないぐらい寒そうにしているので、男が、綿入れの着物を脱いで震えている娘に着せてあげた。温かくなったのでこの娘は、「ほんとうは心がいいんだね。顔は悪くても心が良くて、もうその男はやさしいね。もうブルブル震えている私に自分の着物を脱いで、着せてくれた。この男の事はたやすく考えてはいけない。将来は、二人夫婦になろう。」と思った。お互いにもう、娘も納得して、男も納得しているわけだね。カンパチャーであっても夫にしようと納得した。今度は、親達は、「良かった。今は娘もカンパチャーも夫婦になるとお互いに心が通じたようだね。とてもいい事だ。ヒタイヒャー!でかしたぞ。」と嬉しく思い喜んで家に帰ったわけだ。そしてお互いに、男の方も女の方も喜んでお祝いした。そして、その夫婦はあの岩があったからお互いに、夫婦になれて大変うまくいっているのである。あれは、縁を結んでくれた岩だから、名付けしよう。あの岩は、私達を夫婦として結ぶ果報の岩だからあれには名前もあった方が良いだろう。夫振岩(うとぅふいじー)となったが、あれは栄えさせた岩だと、今も夫振岩と言われている。
| レコード番号 | 47O372370 |
|---|---|
| CD番号 | 47O37C103 |
| 決定題名 | 夫婦岩(シマグチ) |
| 話者がつけた題名 | 夫婦岩 |
| 話者名 | 大城利徳 |
| 話者名かな | おおしろりとく |
| 生年月日 | 19080424 |
| 性別 | 男 |
| 出身地 | 沖縄県読谷村高志保 |
| 記録日 | 19770222 |
| 記録者の所属組織 | 読谷村民話調査団第15班 |
| 元テープ番号 | 読谷村高志保T03A13 |
| 元テープ管理者 | 読谷村立歴史民俗資料館 |
| 分類 | 伝説 |
| 発句(ほっく) | んかしぇー |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | 読谷村民話資料集8高志保の民話 P112 |
| キーワード | 結婚,親同士の話,娘は美人,男はカンパチャー,島の端の岩,海風,綿入れ,夫振岩 |
| 梗概(こうがい) | 昔、金持ちの、女の方も金持ち、男の方も金持ちだったので、その親達が、「貧乏人には、私達の娘を上げることはできん。貴方の息子と結婚させよう。」との話、親同士の話であった。そうであるが、娘は美しい人で、その男というのはカンパチャーであった。それでこの娘さんは、「あんなカンパチャーとは結婚できない。私はカンパチャーは嫌いだ。」と言ったようだ。女の人はそうだけど、親達は、「それでは納得ができない。各々、私達の家庭も大丈夫だし何の不自由もなく生活もできる家庭だから、どうしても貴方達の息子と、私達の娘を一緒にしたい。だけど、娘が嫌っているようだ。あの男は、カンパチがあると私達の娘が男を嫌っているようだね。」と親同士が話をしていた。そしたら、親達の考えで、親達の相談で、「貴方の娘も私達の息子もいつかあの浜、島の端の岩に、二人に良いように話をしてあそこまで連れて行こう。岩の上に連れて行き、二人きりにして私達は戻って来よう。」と計画した。そして、親達は戻って来たようだ。そこで、その若い娘と若い息子は、あの岩の上にいたわけさ。すると今度は、海風がビュービュー吹き、もう寒いでしょう。娘は寒さにブルブル震えて、男も寒くはあるが、あんまり娘が、ブルブル震えて耐えられないぐらい寒そうにしているので、男が、綿入れの着物を脱いで震えている娘に着せてあげた。温かくなったのでこの娘は、「ほんとうは心がいいんだね。顔は悪くても心が良くて、もうその男はやさしいね。もうブルブル震えている私に自分の着物を脱いで、着せてくれた。この男の事はたやすく考えてはいけない。将来は、二人夫婦になろう。」と思った。お互いにもう、娘も納得して、男も納得しているわけだね。カンパチャーであっても夫にしようと納得した。今度は、親達は、「良かった。今は娘もカンパチャーも夫婦になるとお互いに心が通じたようだね。とてもいい事だ。ヒタイヒャー!でかしたぞ。」と嬉しく思い喜んで家に帰ったわけだ。そしてお互いに、男の方も女の方も喜んでお祝いした。そして、その夫婦はあの岩があったからお互いに、夫婦になれて大変うまくいっているのである。あれは、縁を結んでくれた岩だから、名付けしよう。あの岩は、私達を夫婦として結ぶ果報の岩だからあれには名前もあった方が良いだろう。夫振岩(うとぅふいじー)となったが、あれは栄えさせた岩だと、今も夫振岩と言われている。 |
| 全体の記録時間数 | 5:06 |
| 物語の時間数 | 5:06 |
| 言語識別 | 方言 |
| 音源の質 | 〇 |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |