鬼婆の話。泊新垣という人は公儀に勤めていた。最初の妻は妊娠したが、いわば縁がなかったのでしょうね。妊娠している妻を舟主に頼んで、手間賃をあげて慶良間ドゥーで溺れさせてくれと言った。この舟主も儲けを考えて、手間賃をもらって、慶良間ドゥーで溺れさせたようだ。そうすると、その人が飼っている犬が、サチヒジャーバンタから見て、泳いで行き、助けて山田に上がった。その後、山田では、「山田ヌン殿内、入口やあしが出口やねーらん」という昔歌があるでしょう。「入口はあるが、出口はないと」ね。この新垣という人が、鬼婆を妊娠させて溺れさせ、生まれた子は女の子であった。山田にたどり着いてから生んだ子は女の子、また、後妻との子は男だったそうだ。泊新垣の子は男であった。そして、いい年頃になって、後妻の男の子は田舎に作得の取り立てに行った。それまでは、鬼婆は人のいるだけ殺して食べていたそうだ。それで、男の子は山原からの帰りにそこに泊ったので、鬼婆の娘が「こうこうで私の親はここへ来るお客さんをみんな殺してしまうので、そのつもりでいなさい。」と言った。いわば、異母姉弟であった。姉さんが弟に知らせてこうではいけないと、公儀で問題になり、鬼婆のことで公儀から政令が出た。鬼婆の墓というのが、現在山田にあるよ。儀間真常の墓と二基並んでいるよ。そこにあるよ、鬼婆の。いえば、自分の姉さんに告げられて鬼婆の政令をしたという話。
| レコード番号 | 47O372336 |
|---|---|
| CD番号 | 47O37C102 |
| 決定題名 | 山田ヌン殿内(シマグチ) |
| 話者がつけた題名 | 鬼婆の話 |
| 話者名 | 比嘉徳太郎 |
| 話者名かな | ひがとくたろう |
| 生年月日 | 18920102 |
| 性別 | 男 |
| 出身地 | 沖縄県読谷村高志保 |
| 記録日 | 19770222 |
| 記録者の所属組織 | 読谷村民話調査団第14班 |
| 元テープ番号 | 読谷村高志保T02B09 |
| 元テープ管理者 | 読谷村立歴史民俗資料館 |
| 分類 | 本格昔話 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | 読谷村民話資料集8高志保の民話 P14 |
| キーワード | 鬼婆の話,泊新垣,公儀に勤めていた,最初の妻は妊娠,慶良間ドゥー,犬,サチヒジャーバンタ,山田,山田ヌン殿内,入口やあしが出口やねーらん,新垣,鬼婆を妊娠,女の子,後妻との子は男,異母姉弟 |
| 梗概(こうがい) | 鬼婆の話。泊新垣という人は公儀に勤めていた。最初の妻は妊娠したが、いわば縁がなかったのでしょうね。妊娠している妻を舟主に頼んで、手間賃をあげて慶良間ドゥーで溺れさせてくれと言った。この舟主も儲けを考えて、手間賃をもらって、慶良間ドゥーで溺れさせたようだ。そうすると、その人が飼っている犬が、サチヒジャーバンタから見て、泳いで行き、助けて山田に上がった。その後、山田では、「山田ヌン殿内、入口やあしが出口やねーらん」という昔歌があるでしょう。「入口はあるが、出口はないと」ね。この新垣という人が、鬼婆を妊娠させて溺れさせ、生まれた子は女の子であった。山田にたどり着いてから生んだ子は女の子、また、後妻との子は男だったそうだ。泊新垣の子は男であった。そして、いい年頃になって、後妻の男の子は田舎に作得の取り立てに行った。それまでは、鬼婆は人のいるだけ殺して食べていたそうだ。それで、男の子は山原からの帰りにそこに泊ったので、鬼婆の娘が「こうこうで私の親はここへ来るお客さんをみんな殺してしまうので、そのつもりでいなさい。」と言った。いわば、異母姉弟であった。姉さんが弟に知らせてこうではいけないと、公儀で問題になり、鬼婆のことで公儀から政令が出た。鬼婆の墓というのが、現在山田にあるよ。儀間真常の墓と二基並んでいるよ。そこにあるよ、鬼婆の。いえば、自分の姉さんに告げられて鬼婆の政令をしたという話。 |
| 全体の記録時間数 | 2:49 |
| 物語の時間数 | 2:49 |
| 言語識別 | 方言 |
| 音源の質 | 〇 |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |