渡嘉敷ペークは御主加那志より頭がよかったのでしょう。〈首里のリングムイ分かりますか。首里城のところに大きな池があるでしょう。それがリングムイである。〉リングムイを掘る時は、各字の人夫で割当てをして掘ったらしい。人夫に「リングムイを掘るのがいいかそれとも片付けがいいのか。」と聞いた。渡嘉敷ペークーは「私は中を掘るのがいい。」と言って、自分の人夫は「皆もっこ、穴のあいたもっこを持って来なさいよ。」と言われた。そして、池を掘ったら、「(中から出た土や石を)外へ行くまでには皆振り落としなさい。」と言っていたよ。それで、中を掘るよりも外の片付けの方が遅くなったという話であるよ。渡嘉敷ペークーは自分の人夫に「渡嘉敷ペークーは金持ちだ。」と囃子するように言った。金持ちでもないのに金持ちだと皆囃子させた。野球の応援でもしているかの様にその人夫たちに「金持ちだよ。」と言わせた。そして、御主加那志前のところへ金を借りに行ったら、銭を借してというのではなく「おカネを貸して下さい。」と言った。〈昔、沖縄の銭はミーフガー銭であったらしい。〉人夫の皆は渡嘉敷ペークーは金持ちだよと言うものだから「それほど金があるんだな。」と御主加那志前は金を貸した。そして、御主加那志前は、渡嘉敷ペークーに穴のあいた銭を貸したらしい。返済するとき、渡嘉敷ペークーは古鉄を持っていくと、「あなたはお金を借りて、古鉄を持っているのか。」と言われた。昔はお金にはジンとは言わず、カニと言った。それで、「カネ貸して下さい。」と言ったら、御主加那志はお金だと思って、穴のあいた銭を持たしたらしい。それで返済するとき、わざわざ古鉄を持ってきたんだってよ。そしたら、「あなたはどうしてお金を借りたのに古鉄を持ってくるのか。」と聞いたら、「私はあなたからジンは借りてはいない。おカネを借りたんですよ。私はジンを借りに来たのではなく、カネを借りに来たのにあなたは穴のあいた銭を渡したので、私はそれもやっぱりおカネだと思って持って行ったんですよ。それで私はあなたからカネを借りに来たのであって、ジンを借りに来たのではない。」それで、古鉄を持って来て返済したということですよ。渡嘉敷ペークーは御主加那志前より頭がよかったのでしょう。そして、渡嘉敷ペークーに
「お米をあげるから取りに来なさい。」と言ったら、馬を引っ張ってもらいに行くと、米一俵しかもらえなかった。馬に積もうとしたら一俵なので片方にしか積めないので、あっちにやったりこっちにやったりしていると、二俵もらえた。渡嘉敷ペークーはどうしたら二俵もらえるのかと考えていたのでしょう。米一俵は馬に積まれないから「もう仕方がないから二俵持って行きなさい。」と。「馬に教えられた。」ということである。
| レコード番号 | 47O372189 |
|---|---|
| CD番号 | 47O37C094 |
| 決定題名 | 渡嘉敷ぺークー(シマグチ混) |
| 話者がつけた題名 | 渡嘉敷ぺークー |
| 話者名 | 福地祭考 |
| 話者名かな | ふくじさいこう |
| 生年月日 | 18960925 |
| 性別 | 男 |
| 出身地 | 沖縄県読谷村渡慶次 |
| 記録日 | 19840321 |
| 記録者の所属組織 | 読谷ゆうがおの会 |
| 元テープ番号 | 読谷村渡慶次T08A03 |
| 元テープ管理者 | 読谷村立歴史民俗資料館 |
| 分類 | 笑話 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | 読谷村民話資料集7渡慶次の民話 P110 |
| キーワード | 渡嘉敷ペーク,御主加那志より頭がよかった,首里のリングムイ,首里城,金持ち,ミーフガー銭,古鉄,米,馬,米一俵,二俵 |
| 梗概(こうがい) | 渡嘉敷ペークは御主加那志より頭がよかったのでしょう。〈首里のリングムイ分かりますか。首里城のところに大きな池があるでしょう。それがリングムイである。〉リングムイを掘る時は、各字の人夫で割当てをして掘ったらしい。人夫に「リングムイを掘るのがいいかそれとも片付けがいいのか。」と聞いた。渡嘉敷ペークーは「私は中を掘るのがいい。」と言って、自分の人夫は「皆もっこ、穴のあいたもっこを持って来なさいよ。」と言われた。そして、池を掘ったら、「(中から出た土や石を)外へ行くまでには皆振り落としなさい。」と言っていたよ。それで、中を掘るよりも外の片付けの方が遅くなったという話であるよ。渡嘉敷ペークーは自分の人夫に「渡嘉敷ペークーは金持ちだ。」と囃子するように言った。金持ちでもないのに金持ちだと皆囃子させた。野球の応援でもしているかの様にその人夫たちに「金持ちだよ。」と言わせた。そして、御主加那志前のところへ金を借りに行ったら、銭を借してというのではなく「おカネを貸して下さい。」と言った。〈昔、沖縄の銭はミーフガー銭であったらしい。〉人夫の皆は渡嘉敷ペークーは金持ちだよと言うものだから「それほど金があるんだな。」と御主加那志前は金を貸した。そして、御主加那志前は、渡嘉敷ペークーに穴のあいた銭を貸したらしい。返済するとき、渡嘉敷ペークーは古鉄を持っていくと、「あなたはお金を借りて、古鉄を持っているのか。」と言われた。昔はお金にはジンとは言わず、カニと言った。それで、「カネ貸して下さい。」と言ったら、御主加那志はお金だと思って、穴のあいた銭を持たしたらしい。それで返済するとき、わざわざ古鉄を持ってきたんだってよ。そしたら、「あなたはどうしてお金を借りたのに古鉄を持ってくるのか。」と聞いたら、「私はあなたからジンは借りてはいない。おカネを借りたんですよ。私はジンを借りに来たのではなく、カネを借りに来たのにあなたは穴のあいた銭を渡したので、私はそれもやっぱりおカネだと思って持って行ったんですよ。それで私はあなたからカネを借りに来たのであって、ジンを借りに来たのではない。」それで、古鉄を持って来て返済したということですよ。渡嘉敷ペークーは御主加那志前より頭がよかったのでしょう。そして、渡嘉敷ペークーに 「お米をあげるから取りに来なさい。」と言ったら、馬を引っ張ってもらいに行くと、米一俵しかもらえなかった。馬に積もうとしたら一俵なので片方にしか積めないので、あっちにやったりこっちにやったりしていると、二俵もらえた。渡嘉敷ペークーはどうしたら二俵もらえるのかと考えていたのでしょう。米一俵は馬に積まれないから「もう仕方がないから二俵持って行きなさい。」と。「馬に教えられた。」ということである。 |
| 全体の記録時間数 | 4:59 |
| 物語の時間数 | 4:59 |
| 言語識別 | 混在 |
| 音源の質 | ◎ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |