山田ヌン殿内に鬼の家があった。鬼の家がね。そこには、旅人が来て、泊り客が来るが、入って行く人はいるが出て行く人はいない。入って行く人はみんなそこに居る鬼が殺して食べていた。山田ヌン殿内、入舟や見いしが出じ舟や見いらんと、(ある日)旅人がそこに灯の明かりを見て、「一軒家がある。今日はここで一夜を明かそう。」と泊まりに行った。そこの人は喜んだ。人が入ると殺して食べれると喜んでいた。旅人は夜中に起きてみると、家の後の庭に頭が、人の頭骸骨が無数に並べられていたのでびっくりした。「ここは本当に鬼の家なのだ。ここからどうすれば逃げられるか。」と、心配し、考えていた。また、占師、易者に会ってから、その人はここに来たということであるが、易者が「貴方はごちそういっぱい食べたら油断するな。急がば廻れということで、そこがどんなにごちそういっぱい出しても、決して油断してはいけないよ。急いで出かけなさい。」と教えられた。そんなことでこうしてここに泊まっているが、易者がそう言っていたと思い出した。(旅人は)寝たふりをして夜中に起きて、家の後に行くと、マータクという竹があるが、北風が吹くとこのようにここに曲がり、又、風がボーとあそこに吹くと、あちら側に曲がった。石垣も高く積まれとても逃げられそうにない。(そこで)竹が風に吹かれここに近づくと、荷物はそこの家に捨てて、竹にしがみついた。その竹を伝ってさらりと、垣根を越えて外に出た。「急がばまわれ」と言っておったと思い、足跡は、浜の砂の上をそのまま歩くと分かってしまうので、後歩きにし、踵を後にし後歩きで逃げた。鬼はその後足をさがすであろうと。(旅人は)やっと逃げることができたんですって。
| レコード番号 | 47O372168 |
|---|---|
| CD番号 | 47O37C093 |
| 決定題名 | 久良波首里殿内(シマグチ) |
| 話者がつけた題名 | 山田ヌン殿内 |
| 話者名 | 金城カメ |
| 話者名かな | きんじょうかめ |
| 生年月日 | 19090220 |
| 性別 | 女 |
| 出身地 | 沖縄県那覇市首里 |
| 記録日 | 19840316 |
| 記録者の所属組織 | 読谷ゆうがおの会 |
| 元テープ番号 | 読谷村渡慶次T07B01 |
| 元テープ管理者 | 読谷村立歴史民俗資料館 |
| 分類 | 伝説 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | 主にお母さんから聞いた。 |
| 文字化資料 | 読谷村民話資料集7渡慶次の民話 P188 |
| キーワード | 山田ヌン殿内,鬼の家,旅人,泊り客,殺して食べていた,山田ヌン殿内,頭骸骨,占師,易者,マータクという竹 |
| 梗概(こうがい) | 山田ヌン殿内に鬼の家があった。鬼の家がね。そこには、旅人が来て、泊り客が来るが、入って行く人はいるが出て行く人はいない。入って行く人はみんなそこに居る鬼が殺して食べていた。山田ヌン殿内、入舟や見いしが出じ舟や見いらんと、(ある日)旅人がそこに灯の明かりを見て、「一軒家がある。今日はここで一夜を明かそう。」と泊まりに行った。そこの人は喜んだ。人が入ると殺して食べれると喜んでいた。旅人は夜中に起きてみると、家の後の庭に頭が、人の頭骸骨が無数に並べられていたのでびっくりした。「ここは本当に鬼の家なのだ。ここからどうすれば逃げられるか。」と、心配し、考えていた。また、占師、易者に会ってから、その人はここに来たということであるが、易者が「貴方はごちそういっぱい食べたら油断するな。急がば廻れということで、そこがどんなにごちそういっぱい出しても、決して油断してはいけないよ。急いで出かけなさい。」と教えられた。そんなことでこうしてここに泊まっているが、易者がそう言っていたと思い出した。(旅人は)寝たふりをして夜中に起きて、家の後に行くと、マータクという竹があるが、北風が吹くとこのようにここに曲がり、又、風がボーとあそこに吹くと、あちら側に曲がった。石垣も高く積まれとても逃げられそうにない。(そこで)竹が風に吹かれここに近づくと、荷物はそこの家に捨てて、竹にしがみついた。その竹を伝ってさらりと、垣根を越えて外に出た。「急がばまわれ」と言っておったと思い、足跡は、浜の砂の上をそのまま歩くと分かってしまうので、後歩きにし、踵を後にし後歩きで逃げた。鬼はその後足をさがすであろうと。(旅人は)やっと逃げることができたんですって。 |
| 全体の記録時間数 | 2:45 |
| 物語の時間数 | 2:45 |
| 言語識別 | 方言 |
| 音源の質 | ◎ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |