チョーフグン親方(注1)のおかあさんは、大名かあるいは王宮の娘さんであったかどうかは、分かりませんがね。不義の子を妊娠してしまった。親の王宮の大名の方がですね。その子を流産させようとした。昔は、鉄を煎じて飲ませば流産するという言い伝えがあったそうです。そのときは、今のような医学的に流産をさせることはできなかったからね。この鉄をですね。よく煎じて、その娘に飲ませたそうです。でもなかなか、その子供は運がよいので、流産しなかったそうです。流産はしないで、飲ます鉄の汁が、全部この体内の子の方に移ってしまった。子供は、みな鉄、鉄で包まれてしまって、なかなか流産はできなかった。これは月が満ちて生まれたのではなかった。子供の方が鉄で膨張していくのだから、女の親は死んでしまった。死んでしまった後に、その墓にナーチャミー(注2)に行ったかどうか、また、四・五日後に行ったかどうかは分かりませんがね。行ったら、棺の中でカンカンするもんだから、おかしいねえまだ生きているのかと、あけてみたら……。そこで、生まれた子供がチョーフグン親方である。そこで生まれた男の子だから、どんなに徳があるか分からんということで、連れて帰って来てみたら、ほとんど鉄で包まれておったそうです。この人は、もう体も丈夫であるし、大変りっぱな武士に成長した。そしてこの人が薩摩と戦争した時に、薩摩の武器でも、鉄を切ることはできなかった。この人はむつかしくて手におえないということだった。薩摩では、これからどうにかして殺さなければ、琉球の方にはかなわないので、今度は殺す方法を考えたそうです。(チョーフグン親方の)あごの下、のどの所にちょっとだけ鉄でない所があった。それを分かっているもんだから、女の子供がそのひげを剃ってあげましょうということで、かみそりでのどを切ってしまって、あの人は世を終ったということです。あの人はもう徳もあり、琉球のことも大変よくやったということで、チョーフグン親方という本もあった。チョーフグンの親方は、陰部から生まれたのではなくお腹が腫れてしまって、そこから生まれたという話は聞いた。
| レコード番号 | 47O372083 |
|---|---|
| CD番号 | 47O37C089 |
| 決定題名 | チョーフグン親方(共通語) |
| 話者がつけた題名 | チョーフグン親方 |
| 話者名 | 山城上光 |
| 話者名かな | やましろじょうこう |
| 生年月日 | 19010902 |
| 性別 | 男 |
| 出身地 | 沖縄県読谷村渡慶次 |
| 記録日 | 19770816 |
| 記録者の所属組織 | 読谷村民話調査団第6班 |
| 元テープ番号 | 読谷村渡慶次T04A05 |
| 元テープ管理者 | 読谷村立歴史民俗資料館 |
| 分類 | 伝説 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | 話を聞くのが好きで幼少の頃、夜寝る前などによく祖父にねだって聞いていた。 |
| 文字化資料 | 読谷村民話資料集7渡慶次の民話 P156 |
| キーワード | チョーフグン親方,不義の子を妊娠,鉄を煎じて飲んだ,墓にナーチャミー,鉄で包まれていた,武士に成長,薩摩と戦争,ひげ剃り |
| 梗概(こうがい) | チョーフグン親方(注1)のおかあさんは、大名かあるいは王宮の娘さんであったかどうかは、分かりませんがね。不義の子を妊娠してしまった。親の王宮の大名の方がですね。その子を流産させようとした。昔は、鉄を煎じて飲ませば流産するという言い伝えがあったそうです。そのときは、今のような医学的に流産をさせることはできなかったからね。この鉄をですね。よく煎じて、その娘に飲ませたそうです。でもなかなか、その子供は運がよいので、流産しなかったそうです。流産はしないで、飲ます鉄の汁が、全部この体内の子の方に移ってしまった。子供は、みな鉄、鉄で包まれてしまって、なかなか流産はできなかった。これは月が満ちて生まれたのではなかった。子供の方が鉄で膨張していくのだから、女の親は死んでしまった。死んでしまった後に、その墓にナーチャミー(注2)に行ったかどうか、また、四・五日後に行ったかどうかは分かりませんがね。行ったら、棺の中でカンカンするもんだから、おかしいねえまだ生きているのかと、あけてみたら……。そこで、生まれた子供がチョーフグン親方である。そこで生まれた男の子だから、どんなに徳があるか分からんということで、連れて帰って来てみたら、ほとんど鉄で包まれておったそうです。この人は、もう体も丈夫であるし、大変りっぱな武士に成長した。そしてこの人が薩摩と戦争した時に、薩摩の武器でも、鉄を切ることはできなかった。この人はむつかしくて手におえないということだった。薩摩では、これからどうにかして殺さなければ、琉球の方にはかなわないので、今度は殺す方法を考えたそうです。(チョーフグン親方の)あごの下、のどの所にちょっとだけ鉄でない所があった。それを分かっているもんだから、女の子供がそのひげを剃ってあげましょうということで、かみそりでのどを切ってしまって、あの人は世を終ったということです。あの人はもう徳もあり、琉球のことも大変よくやったということで、チョーフグン親方という本もあった。チョーフグンの親方は、陰部から生まれたのではなくお腹が腫れてしまって、そこから生まれたという話は聞いた。 |
| 全体の記録時間数 | 5:38 |
| 物語の時間数 | 5:38 |
| 言語識別 | 共通語 |
| 音源の質 | △ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |