雨蛙不孝(方言)

概要

所は定かではないんだが、昔ある所に、継子と継母が居たそうだ。夫は勤めに行ったのか身売りに行ったのか。とにかく家からは旅にという事で出て行った。そこで母親と子どもが家に残り、「潮水を汲んで来なさい。」と言うと水を汲んで来た。又「水を汲んで来なさい。」と言えば潮水を汲んで来たそうだ。このように反対の事をしておった。そうこう暮らしている間に、父親は勤めを終えての帰りか、他の用を済ませての帰りか、家に戻って来た。そして親子とも元気で平隠無事に暮らしていたんだね、と言った。しばらくすると母親はたいそう重い病気になってしまった。「この子は潮水を汲んで来なさいと言えば、水を汲んで来るし、又水を汲んで来なさいと頼めば潮水を汲んで来るので、海の近くに埋めてくれと言えば反対にとても奥に埋めてくれるだろう。」と考えた。(今までいつも逆の事だけやったので)「海の近くに自分を葬ってくれ。」と母親は死ぬ前に言った。その頃からは子どもはまじめな人間になり、母親が生前言った通り海の近くで葬ったそうだ。それで、母親が(流されてはないかと心配して)雨蛙は「カアー、カアー」と鳴くようになったのはそのたとえ話しだそうだ。人というものは、どんな事があろうとも心は正しく持つものだ。このように反対の事ばかりしているので母親の遺言だけは、ちゃんと守って手厚く葬ってやった。しかし、子どもは親が死ぬ時には(言われた通り)海の近く、川辺に葬ったため、雨の降りそうな時は(母親のことを思い)カアー、カアー鳴くそうだ。

再生時間:2:01

民話詳細DATA

レコード番号 47O371718
CD番号 47O37C074
決定題名 雨蛙不孝(方言)
話者がつけた題名 雨蛙不孝
話者名 山内実
話者名かな やまうちみのる
生年月日 19010606
性別
出身地 沖縄県読谷村宇座
記録日 19770813
記録者の所属組織 読谷村民話調査団第16班
元テープ番号 読谷村宇座T05A17
元テープ管理者 読谷村立歴史民俗資料館
分類 動物昔話
発句(ほっく)
伝承事情
文字化資料 読谷村民話資料集6宇座の民話 P6
キーワード 継子と継母,夫は勤め,身売り,潮水を汲んで来なさい,水を汲んで来た,水を汲んで来なさい,潮水を汲んで来た,母親,海の近くで葬った,川辺に葬った
梗概(こうがい) 所は定かではないんだが、昔ある所に、継子と継母が居たそうだ。夫は勤めに行ったのか身売りに行ったのか。とにかく家からは旅にという事で出て行った。そこで母親と子どもが家に残り、「潮水を汲んで来なさい。」と言うと水を汲んで来た。又「水を汲んで来なさい。」と言えば潮水を汲んで来たそうだ。このように反対の事をしておった。そうこう暮らしている間に、父親は勤めを終えての帰りか、他の用を済ませての帰りか、家に戻って来た。そして親子とも元気で平隠無事に暮らしていたんだね、と言った。しばらくすると母親はたいそう重い病気になってしまった。「この子は潮水を汲んで来なさいと言えば、水を汲んで来るし、又水を汲んで来なさいと頼めば潮水を汲んで来るので、海の近くに埋めてくれと言えば反対にとても奥に埋めてくれるだろう。」と考えた。(今までいつも逆の事だけやったので)「海の近くに自分を葬ってくれ。」と母親は死ぬ前に言った。その頃からは子どもはまじめな人間になり、母親が生前言った通り海の近くで葬ったそうだ。それで、母親が(流されてはないかと心配して)雨蛙は「カアー、カアー」と鳴くようになったのはそのたとえ話しだそうだ。人というものは、どんな事があろうとも心は正しく持つものだ。このように反対の事ばかりしているので母親の遺言だけは、ちゃんと守って手厚く葬ってやった。しかし、子どもは親が死ぬ時には(言われた通り)海の近く、川辺に葬ったため、雨の降りそうな時は(母親のことを思い)カアー、カアー鳴くそうだ。
全体の記録時間数 2:01
物語の時間数 2:01
言語識別 方言
音源の質
テープ番号
予備項目1

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