この山内門中の先祖、いわゆる概要は、山内アシタビ樽金昌信(たるがにしょうしん)という昔の偉い人の子孫になっているようです。この山内アシタビ樽金昌信といわれる方は、一名親知らずと呼ばれているが、親が知らないということで親知らずであって、当時のことだから、二号、三号の子であったのか分りませんが、とにかく大湾按司に育てられたということが根本であるようです。大湾按司は、もともと御城に務めをなさった偉い方であられるが、山内昌信が大きく成長した頃、大湾按司の御供として、御供で度々御城に行かれたようです。当時、御城での難題というと、非常に難しい事、こういう様なことだそうです。難題というのは、木の根と梢のことで、よく聞いてみると、どういう問題かというと、木の根と梢の区別ができるかということに難題と言っていたようです。しかし、このアシタビ樽金昌信はまだ子どもであるが故に、子どもであったので、親たる大湾按司も、「子どもが聞くものではない。」と言ったそうです。だが側にいらっしゃる偉い方々が、「子どもがそのようにしつこく聞いているのに聞かさないわけにはいくまい。なぜ、聞かすのは何でもないことだ、聞かせた方がいいのではないか。」といって、相談をもちかけられた。これに対して、大湾按司は納得し、昌信に、「実は航行だよ、昌信。」と話したそうです。すると、「これは、貴方がたのは難問題ではありません。今解決できるものであります。」と、この子どもに言われて、偉い方々は非常に恥ずかしい思いをしたそうです。「それではどのようにしてお前は、この根と梢の見分けがつくのか。」と問われると、「それじゃこの木を持って下さい。」と言って、昌信は先頭になって持って行ったと。 行った所が、今の竜潭池、リングムイの前に来て、「リングムイに投げなさい。」と、「その木はここに投げなさい。」という様なことであったらしい。リングムイに投げ込まれた木は一様に真直にはならず、重い所は沈み、軽い所は上に浮いたので、「これが沈んでいる所は根で、浮いている所が梢です。」ということであったそうです。これが山内昌信、アシタビ樽金昌信の最初の生立ち、出発であったわけです。
| レコード番号 | 47O371693 |
|---|---|
| CD番号 | 47O37C073 |
| 決定題名 | 山内アシタビ樽金昌信の話(共通語混) |
| 話者がつけた題名 | 門中の世立 |
| 話者名 | 山内昌助 |
| 話者名かな | やまうちしょうすけ |
| 生年月日 | 19081112 |
| 性別 | 男 |
| 出身地 | 沖縄県読谷村宇座 |
| 記録日 | 19770813 |
| 記録者の所属組織 | 読谷村民話調査団第12班 |
| 元テープ番号 | 読谷村宇座T04B12 |
| 元テープ管理者 | 読谷村立歴史民俗資料館 |
| 分類 | 伝説 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | 読谷村民話資料集6宇座の民話 P692 |
| キーワード | 山内門中の先祖,山内アシタビ樽金昌信,一名親知らず,大湾按司,御城に務め,難題,木の根と梢,竜潭池,リングムイ |
| 梗概(こうがい) | この山内門中の先祖、いわゆる概要は、山内アシタビ樽金昌信(たるがにしょうしん)という昔の偉い人の子孫になっているようです。この山内アシタビ樽金昌信といわれる方は、一名親知らずと呼ばれているが、親が知らないということで親知らずであって、当時のことだから、二号、三号の子であったのか分りませんが、とにかく大湾按司に育てられたということが根本であるようです。大湾按司は、もともと御城に務めをなさった偉い方であられるが、山内昌信が大きく成長した頃、大湾按司の御供として、御供で度々御城に行かれたようです。当時、御城での難題というと、非常に難しい事、こういう様なことだそうです。難題というのは、木の根と梢のことで、よく聞いてみると、どういう問題かというと、木の根と梢の区別ができるかということに難題と言っていたようです。しかし、このアシタビ樽金昌信はまだ子どもであるが故に、子どもであったので、親たる大湾按司も、「子どもが聞くものではない。」と言ったそうです。だが側にいらっしゃる偉い方々が、「子どもがそのようにしつこく聞いているのに聞かさないわけにはいくまい。なぜ、聞かすのは何でもないことだ、聞かせた方がいいのではないか。」といって、相談をもちかけられた。これに対して、大湾按司は納得し、昌信に、「実は航行だよ、昌信。」と話したそうです。すると、「これは、貴方がたのは難問題ではありません。今解決できるものであります。」と、この子どもに言われて、偉い方々は非常に恥ずかしい思いをしたそうです。「それではどのようにしてお前は、この根と梢の見分けがつくのか。」と問われると、「それじゃこの木を持って下さい。」と言って、昌信は先頭になって持って行ったと。 行った所が、今の竜潭池、リングムイの前に来て、「リングムイに投げなさい。」と、「その木はここに投げなさい。」という様なことであったらしい。リングムイに投げ込まれた木は一様に真直にはならず、重い所は沈み、軽い所は上に浮いたので、「これが沈んでいる所は根で、浮いている所が梢です。」ということであったそうです。これが山内昌信、アシタビ樽金昌信の最初の生立ち、出発であったわけです。 |
| 全体の記録時間数 | 5:57 |
| 物語の時間数 | 5:57 |
| 言語識別 | 混在 |
| 音源の質 | △ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |