五月五日由来(方言混)

概要

昔ね、鬼がきれいな女に化けてね、ある男と夫婦になって所帯をもっていたらしい。昔は、戸の節穴からのぞくと、よく化け物が見えたらしいね。そこらの青年ふたりが、新所帯の夫婦がいるということで、見に行ったらね、その女は鬼だった。ふたりはびっくりして逃げて行ったらしいね。それから、そこに坊主が来た。坊主が来たので、そこへも鬼が来たと、青年ふたりはびっくりして逃げようとした。「私は坊主だが、貴方がたは何か変わったことがあったのか。」「鬼がいるよ!大変だ、大変だ。」と逃げて行った。坊主ものぞいてみると、やっぱり鬼だった。「これはこれは、男を助けないといけない、どうにかしてその男を、(鬼から)連れ出すようにしなければならない。」と、坊主は思った。ところで、(その男は)若いとき、鬼を妻にしない前に、遊び友だちの若い女がふたりいたが、鬼が(ふたりの女を)殺して、その男を連れて行った。そうして、坊主が、「その男は危いから助けねばならない。助け出すようにせんといかん。」と言って、そこの部落の青年に、「男を出すようにしてくれ。」と言った。そこで、「きょうは常会がありますから、早く集まって下さい。」と呼びかけた。(それを聞いた男は、)「常会に出ないといけないから行ってこよう。」と言うと、その女は「行かなくてもいい。」と言った。「必ず行く。」と言って出て行った。坊主が連れ出して、「これは鬼、あなたの妻は、本当の人ではない、あれは鬼なんだよ。」と、節穴からその女を見せると、やっぱり鬼だった。そして、「ここに居るとお前の命が危い。」と、(男を)連れて行った。それからばれたと思って、鬼は(男を)どんどん追って行って、後は、野原、林の中に追い込まれ、菖蒲の中に飛び込んだ。すると、以前の遊び友だちの女ふたりが、その菖蒲の中から出てきて、倒れた男を囲って鬼をそこへ寄せつけなかった。そして、後に控えている(青年たちを)坊主が呼んできて、ついに鬼は退治され、菖蒲の中で男は助かったそうだ。そうして、「死んでいてもこんなに私のことを思ってくれる、その恩は一生忘れないから五月五日は簡単に私がやってあげるから。」と、それが五月五日の男の節句になった。助けてくれた女に恩を返すために、甘菓子を作り、五月五日の男の節句をするようになった。

再生時間:3:41

民話詳細DATA

レコード番号 47O371355
CD番号 47O37C060
決定題名 五月五日由来(方言混)
話者がつけた題名 五月五日由来
話者名 宮城正栄
話者名かな みやぎせいえい
生年月日 19001025
性別
出身地 沖縄県読谷村儀間
記録日 19770814
記録者の所属組織 読谷村民話調査団第16班
元テープ番号 読谷村儀間T06B09
元テープ管理者 読谷村立歴史民俗資料館
分類 本格昔話、 民俗
発句(ほっく) むかし
伝承事情
文字化資料 読谷村民話資料集5儀間の民話 P27
キーワード 鬼が美女に化けた,男と夫婦,戸の節穴,化け物,女は鬼,坊主,鬼は男を追った,菖蒲の中,鬼は退治,菖蒲の中で男は助かった,五月五日は男の節句,甘菓子
梗概(こうがい) 昔ね、鬼がきれいな女に化けてね、ある男と夫婦になって所帯をもっていたらしい。昔は、戸の節穴からのぞくと、よく化け物が見えたらしいね。そこらの青年ふたりが、新所帯の夫婦がいるということで、見に行ったらね、その女は鬼だった。ふたりはびっくりして逃げて行ったらしいね。それから、そこに坊主が来た。坊主が来たので、そこへも鬼が来たと、青年ふたりはびっくりして逃げようとした。「私は坊主だが、貴方がたは何か変わったことがあったのか。」「鬼がいるよ!大変だ、大変だ。」と逃げて行った。坊主ものぞいてみると、やっぱり鬼だった。「これはこれは、男を助けないといけない、どうにかしてその男を、(鬼から)連れ出すようにしなければならない。」と、坊主は思った。ところで、(その男は)若いとき、鬼を妻にしない前に、遊び友だちの若い女がふたりいたが、鬼が(ふたりの女を)殺して、その男を連れて行った。そうして、坊主が、「その男は危いから助けねばならない。助け出すようにせんといかん。」と言って、そこの部落の青年に、「男を出すようにしてくれ。」と言った。そこで、「きょうは常会がありますから、早く集まって下さい。」と呼びかけた。(それを聞いた男は、)「常会に出ないといけないから行ってこよう。」と言うと、その女は「行かなくてもいい。」と言った。「必ず行く。」と言って出て行った。坊主が連れ出して、「これは鬼、あなたの妻は、本当の人ではない、あれは鬼なんだよ。」と、節穴からその女を見せると、やっぱり鬼だった。そして、「ここに居るとお前の命が危い。」と、(男を)連れて行った。それからばれたと思って、鬼は(男を)どんどん追って行って、後は、野原、林の中に追い込まれ、菖蒲の中に飛び込んだ。すると、以前の遊び友だちの女ふたりが、その菖蒲の中から出てきて、倒れた男を囲って鬼をそこへ寄せつけなかった。そして、後に控えている(青年たちを)坊主が呼んできて、ついに鬼は退治され、菖蒲の中で男は助かったそうだ。そうして、「死んでいてもこんなに私のことを思ってくれる、その恩は一生忘れないから五月五日は簡単に私がやってあげるから。」と、それが五月五日の男の節句になった。助けてくれた女に恩を返すために、甘菓子を作り、五月五日の男の節句をするようになった。
全体の記録時間数 3:41
物語の時間数 3:41
言語識別 混在
音源の質
テープ番号
予備項目1

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