ちょっと私が話してみよう。一番大切なのは、もう私としては、「アンマーヨーイ(おかあさんよー)!」というのが一番大切だと思う。それはちょっと驚いた時とか、また、人間の最後の時でも、「アンマーヨーイ(おかあさんよー)!」ということは、誰でも昔の人ならわかっている筈だ。しかし、今の若者はわからないが、この、転んでも怪我しても、また命の絶える場合にも、「アンマーヨーイ(おかあさんよー)!」ということは、一番尊い大切な言葉だ。けっしてこの、「父ちゃんよー、お父さんよー」ということではない、「おかあさんよー」と言うのはどこでも、それは否めない話だと思う。その例として、ちょっと話してみよう。昔、一人子が旅に行ったようだ。旅に行って、そして大変良い天気の日に旅をして遠くまで出かけたようだ。そして、きれいな道も通り、また山道からも歩いていると、その山で、まあ、今日は良い天気なのに突然空が真黒くなって大雨が降りだしたようだ。大雨が降りだしたので、この旅をしている青年は、「これは一大事だ。」と言って、「あれもう、傘も持ってないし、どこに隠れたものか。」と思案していると、そこに、道中に大きな岩があったようだ。それで、その(旅人)、大きな岩かげに隠れたようだ。大きな岩かげに隠れているともう、長い間隠れていたので、しまいには、眠気をもよおしてきて眠ってしまったようだ。眠っていると、「あれっ、今、不思議なことだ。あれっ、私のおかあさんの声がしたなあ、私のおかあさんの声がしたなあ。といって驚いてそこからとび出したようだ。岩かげからとびだすと、とび出したかと思うと、忽ち雷がゴロゴロ鳴りだして(岩の上に)落ちたようだ。雷が落ちたので、「そうか、私のおかあさんの声はその知らせだったのか、雷が落ちるといって『アンマーヨーイ(おかあさんよー)!』と言ったのだが。突然雷が落ちてきて、『アンマーヨーイ(おかあさんよー)!』という言葉がなかったなら私はその岩かげから出なかったろう。若しのおかあさんの声があって、迷わされて出てみると、そのお陰で命拾いをした。非常に『おかあさん』というのは第一に思う。」と。それから、その言葉から「アンマー!(おかあさん)」という言葉が始まったと思う。誰でも、この、間違いがあったりなんかすると、「アンマー!(お母さん)」、怪我をしても「アンマー(お母さん)」、また死ぬ時もいう言葉ほど大切なものはない。「父ちゃんよー!」という言葉はない、それから「おばあさん」「おじいさん」ということもない。一番もう「アンマー(お母さん)」ということはいつまでも忘れてはならないと思っている。
| レコード番号 | 47O371098 |
|---|---|
| CD番号 | 47O37C048 |
| 決定題名 | 親の声は神の声(方言) |
| 話者がつけた題名 | アンマーよーの話 |
| 話者名 | 松田信正 |
| 話者名かな | まつだしんしょう |
| 生年月日 | 18961021 |
| 性別 | 男 |
| 出身地 | 沖縄県読谷村伊良皆 |
| 記録日 | 19770508 |
| 記録者の所属組織 | 読谷村民話調査団第3班 |
| 元テープ番号 | 読谷村伊良皆T11A03 |
| 元テープ管理者 | 読谷村立歴史民俗資料館 |
| 分類 | 本格昔話 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | 学校の先生 |
| 文字化資料 | - |
| キーワード | アンマーヨーイ,一人子が旅,大雨,大きな岩,おかあさんの声,雷が落ちた,命拾い |
| 梗概(こうがい) | ちょっと私が話してみよう。一番大切なのは、もう私としては、「アンマーヨーイ(おかあさんよー)!」というのが一番大切だと思う。それはちょっと驚いた時とか、また、人間の最後の時でも、「アンマーヨーイ(おかあさんよー)!」ということは、誰でも昔の人ならわかっている筈だ。しかし、今の若者はわからないが、この、転んでも怪我しても、また命の絶える場合にも、「アンマーヨーイ(おかあさんよー)!」ということは、一番尊い大切な言葉だ。けっしてこの、「父ちゃんよー、お父さんよー」ということではない、「おかあさんよー」と言うのはどこでも、それは否めない話だと思う。その例として、ちょっと話してみよう。昔、一人子が旅に行ったようだ。旅に行って、そして大変良い天気の日に旅をして遠くまで出かけたようだ。そして、きれいな道も通り、また山道からも歩いていると、その山で、まあ、今日は良い天気なのに突然空が真黒くなって大雨が降りだしたようだ。大雨が降りだしたので、この旅をしている青年は、「これは一大事だ。」と言って、「あれもう、傘も持ってないし、どこに隠れたものか。」と思案していると、そこに、道中に大きな岩があったようだ。それで、その(旅人)、大きな岩かげに隠れたようだ。大きな岩かげに隠れているともう、長い間隠れていたので、しまいには、眠気をもよおしてきて眠ってしまったようだ。眠っていると、「あれっ、今、不思議なことだ。あれっ、私のおかあさんの声がしたなあ、私のおかあさんの声がしたなあ。といって驚いてそこからとび出したようだ。岩かげからとびだすと、とび出したかと思うと、忽ち雷がゴロゴロ鳴りだして(岩の上に)落ちたようだ。雷が落ちたので、「そうか、私のおかあさんの声はその知らせだったのか、雷が落ちるといって『アンマーヨーイ(おかあさんよー)!』と言ったのだが。突然雷が落ちてきて、『アンマーヨーイ(おかあさんよー)!』という言葉がなかったなら私はその岩かげから出なかったろう。若しのおかあさんの声があって、迷わされて出てみると、そのお陰で命拾いをした。非常に『おかあさん』というのは第一に思う。」と。それから、その言葉から「アンマー!(おかあさん)」という言葉が始まったと思う。誰でも、この、間違いがあったりなんかすると、「アンマー!(お母さん)」、怪我をしても「アンマー(お母さん)」、また死ぬ時もいう言葉ほど大切なものはない。「父ちゃんよー!」という言葉はない、それから「おばあさん」「おじいさん」ということもない。一番もう「アンマー(お母さん)」ということはいつまでも忘れてはならないと思っている。 |
| 全体の記録時間数 | 3:10 |
| 物語の時間数 | 方言 |
| 言語識別 | 〇 |
| 音源の質 | 可 |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |