さてまた今度は、モーイの親は、あれは何と言ったかな、親方様の位だからね。今度は、薩摩の国から三大御用があった。あの三代御用というのは、八重山の於茂登岳を壊して持って来なさい。」と言うとね、「それなら、それを積み込む船を作って下さい。」とモーイ親方が向こうへ行って、言ったそうだ。さあ、それもおじゃんになって、だって、於茂登岳を壊して持って来る船なんて造れないでしょう。それもおじゃんになって負かす。今度は「雄鶏の卵を持って来たか」と言うと「それも父上が、参るはずだったんですが、急に産気づきまして、(私が)来ました。」と言うと、「男が子を産むかと言われたので、「それじゃ雄鶏の卵だって‥‥。」それも負かす。今度は「それでは、灰縄御用は持って来たか。」と言うと、「それは、とても簡単でございます。」と縄を綯って、それを坂の上で素早く焼いて、そのまま見せると、やっぱり灰縄になっているでしょう。それにも勝って、三つの問題に勝った。今度は「このモーイ親方をそのまま沖繩に帰してはいけない。」と、(モーイは薩摩の人に)刀を向けられそうだよ。モーイが跳び越える所に、穴を掘ってあるので、すぐそこに押し落して殺す考えでいたんでしょうね、薩摩の側では。あー、そこは跳び越して行って、刀を向けられても防いだので、(王が)「おいお前が望む事は何でも与えるから、知能が勝っているからね何でもー。」と言ったのでモーイは、「私は、何も望みはないが、只一つ望む事は、ただ一時でも、薩摩の王様になりたいとおもう。」と言ったので、「ゆれならそうしよう。」と、いったんはさせたそうだ。それで、もう、モーイ親方は、王になっているでしょう、薩摩の、一時は。 「三十分でも、一時間でも王になりたい」と言ったので、させたでしょう。そうすると、「沖繩への難問を入れた証書を、全部持って来なさい。」と命令してね。今度は、沖繩の損になると思う書類は、全部モーイが焼いてしまった。さー、そざでもう、この後からだ。家に帰ろうと出てくる場面で、モーイが戻る道に(薩摩の人が)落し穴を掘ってあるのも、それも跳び越えて、刃を突きつけた者も打ちのめしてしまった。そして、また沖繩に戻っていちしたそうな。“いいかい”あのムブシの玉を授かったために、あれだけ秀れたと言う伝説があるんだよあれは。
| レコード番号 | 47O371086 |
|---|---|
| CD番号 | 47O37C048 |
| 決定題名 | モーイ親方 難題 一日殿様 落とし穴(方言) |
| 話者がつけた題名 | モーイ親方 |
| 話者名 | 伊波栄純 |
| 話者名かな | いはえいじゅん |
| 生年月日 | 18961124 |
| 性別 | 男 |
| 出身地 | 沖縄県読谷村伊良皆 |
| 記録日 | 19770508 |
| 記録者の所属組織 | 読谷村民話調査団第2班 |
| 元テープ番号 | 読谷村伊良皆T10B04 |
| 元テープ管理者 | 読谷村立歴史民俗資料館 |
| 分類 | 笑話 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | 読谷村民話資料集1伊良皆の民話 P182 |
| キーワード | モーイの親,親方様,薩摩の国,三大御用,八重山の於茂登岳,積み込む船,雄鶏の卵,父上が産気づき,男が子を産むか,灰縄御用,縄を綯ったまま焼いた,薩摩の王様,証書,落し穴,ムブシの玉 |
| 梗概(こうがい) | さてまた今度は、モーイの親は、あれは何と言ったかな、親方様の位だからね。今度は、薩摩の国から三大御用があった。あの三代御用というのは、八重山の於茂登岳を壊して持って来なさい。」と言うとね、「それなら、それを積み込む船を作って下さい。」とモーイ親方が向こうへ行って、言ったそうだ。さあ、それもおじゃんになって、だって、於茂登岳を壊して持って来る船なんて造れないでしょう。それもおじゃんになって負かす。今度は「雄鶏の卵を持って来たか」と言うと「それも父上が、参るはずだったんですが、急に産気づきまして、(私が)来ました。」と言うと、「男が子を産むかと言われたので、「それじゃ雄鶏の卵だって‥‥。」それも負かす。今度は「それでは、灰縄御用は持って来たか。」と言うと、「それは、とても簡単でございます。」と縄を綯って、それを坂の上で素早く焼いて、そのまま見せると、やっぱり灰縄になっているでしょう。それにも勝って、三つの問題に勝った。今度は「このモーイ親方をそのまま沖繩に帰してはいけない。」と、(モーイは薩摩の人に)刀を向けられそうだよ。モーイが跳び越える所に、穴を掘ってあるので、すぐそこに押し落して殺す考えでいたんでしょうね、薩摩の側では。あー、そこは跳び越して行って、刀を向けられても防いだので、(王が)「おいお前が望む事は何でも与えるから、知能が勝っているからね何でもー。」と言ったのでモーイは、「私は、何も望みはないが、只一つ望む事は、ただ一時でも、薩摩の王様になりたいとおもう。」と言ったので、「ゆれならそうしよう。」と、いったんはさせたそうだ。それで、もう、モーイ親方は、王になっているでしょう、薩摩の、一時は。 「三十分でも、一時間でも王になりたい」と言ったので、させたでしょう。そうすると、「沖繩への難問を入れた証書を、全部持って来なさい。」と命令してね。今度は、沖繩の損になると思う書類は、全部モーイが焼いてしまった。さー、そざでもう、この後からだ。家に帰ろうと出てくる場面で、モーイが戻る道に(薩摩の人が)落し穴を掘ってあるのも、それも跳び越えて、刃を突きつけた者も打ちのめしてしまった。そして、また沖繩に戻っていちしたそうな。“いいかい”あのムブシの玉を授かったために、あれだけ秀れたと言う伝説があるんだよあれは。 |
| 全体の記録時間数 | 3:39 |
| 物語の時間数 | 方言 |
| 言語識別 | △ |
| 音源の質 | 可 |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |