昔、意地悪な継親が居たようだ。そしてもう、いつも継子をいじめていてね。 或る時、この(継母は)仮病をつかって、「私の病気は、どんな薬を飲んでも食べても治らない、苦しいがね、人の生き肝を食べると治ると、あの、聞いているが。」と夫に話したようだね。「まあ、それならば私が考えてやろう。心配するな。」と(夫は)言った。そして、下男を使って、「あの子供を殺して生肝を取っておいで。」といいつけたようだ。ところが、下男の三良の知恵者だったので、犬を殺して犬の肝を取って、「殺してきました。」と言った。(主人は)「ああ、良くやったなあ。」といった。そして、この子供はもう、自分の親戚の家に隠した。もう、騙してしるわけさ。主人を。「殺してきた」といって。もう、嬉しがって、継親は、「ああ、あんないやな継子はもう、居なくなったんだなあ。」と喜んでいるわけだ。しかし、その継子は自分の生みの親の墓の前で、「もう、私はこの世に生きていても意味がないから,私もお母さんのもとへ連れていって下さい。」といった。すると、生みの親の母さんは、「心配するな。私が良きように考えるから。」といって今度は、この生みの親(亡霊)が継親を呪い殺した。今度はもう、夫も目が覚めて、「このような者に騙されて、一人子をなくしてしまって。」といって、ぼろぼろ涙を流して泣いたのでね、下男三良が、「心配なさいますな。あれは、こうこうで私が隠してあるのです。」といった。すると「ありがとう。一人子をゅう、失なったのだなと思うともう、泣くに泣けなかったものを。ありがとう。」と(主人は下男に感謝した)。そんな話だった。
| レコード番号 | 47O371007 |
|---|---|
| CD番号 | 47O37C045 |
| 決定題名 | 継子の生肝(方言) |
| 話者がつけた題名 | 生肝の話 |
| 話者名 | 伊波厚徳 |
| 話者名かな | いはこうとく |
| 生年月日 | 19011013 |
| 性別 | 男 |
| 出身地 | 沖縄県読谷村伊良皆 |
| 記録日 | 19770223 |
| 記録者の所属組織 | 読谷村民話調査団第15班 |
| 元テープ番号 | 読谷村伊良皆T07B03 |
| 元テープ管理者 | 読谷村立歴史民俗資料館 |
| 分類 | 本格昔話 |
| 発句(ほっく) | んかし |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | 読谷村民話資料集1伊良皆の民話 P119 |
| キーワード | 意地悪な継親,継子いじめ,仮病,人の生き肝,下男の三良,犬の肝,実母の墓,実母の亡霊が継親を呪い殺した |
| 梗概(こうがい) | 昔、意地悪な継親が居たようだ。そしてもう、いつも継子をいじめていてね。 或る時、この(継母は)仮病をつかって、「私の病気は、どんな薬を飲んでも食べても治らない、苦しいがね、人の生き肝を食べると治ると、あの、聞いているが。」と夫に話したようだね。「まあ、それならば私が考えてやろう。心配するな。」と(夫は)言った。そして、下男を使って、「あの子供を殺して生肝を取っておいで。」といいつけたようだ。ところが、下男の三良の知恵者だったので、犬を殺して犬の肝を取って、「殺してきました。」と言った。(主人は)「ああ、良くやったなあ。」といった。そして、この子供はもう、自分の親戚の家に隠した。もう、騙してしるわけさ。主人を。「殺してきた」といって。もう、嬉しがって、継親は、「ああ、あんないやな継子はもう、居なくなったんだなあ。」と喜んでいるわけだ。しかし、その継子は自分の生みの親の墓の前で、「もう、私はこの世に生きていても意味がないから,私もお母さんのもとへ連れていって下さい。」といった。すると、生みの親の母さんは、「心配するな。私が良きように考えるから。」といって今度は、この生みの親(亡霊)が継親を呪い殺した。今度はもう、夫も目が覚めて、「このような者に騙されて、一人子をなくしてしまって。」といって、ぼろぼろ涙を流して泣いたのでね、下男三良が、「心配なさいますな。あれは、こうこうで私が隠してあるのです。」といった。すると「ありがとう。一人子をゅう、失なったのだなと思うともう、泣くに泣けなかったものを。ありがとう。」と(主人は下男に感謝した)。そんな話だった。 |
| 全体の記録時間数 | 2:41 |
| 物語の時間数 | 方言 |
| 言語識別 | 〇 |
| 音源の質 | 可 |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |