末吉の社壇の話をしよう。先ず末吉というのは、大変、昔はその山が茂っていて、大変恐い所だった。キジムン、マジムン(化物)が沢山いるという噂だった。昔、夜半参りする時は、末吉の社壇へ行って願いを立て、夜半参りしたという話もある。それから、大変恐がって、そこへ立ち入りする男たちは、容易にはいない。ある首里の青年たちが集まって、賭をして、「どうだ、誰があの末吉の社壇へ行って、簪を立てて来るか。」という話をしたので、「ああ、誰も出来ない、誰にも出来ないのだ。」と言っているのだが、ある青年が来て、「あ、私なら何でもない。」と賭をしたそうだ。沢山賭をしたんで、それで、その青年に、「では、出来ると思うなら、君、向こうへ行って、簪を立てて来なさいよ。」と言ったそうだ。「それでは立てて来るさ。」と言って、いくらだよと言い、賭をしたそうだ。賭をして、そして、その夜、男は行って、社壇の前まで行って、もう、ようやく行って、恐くはあるが行って、そして、そこに自分の簪を地面に突き立てたそうだ。突き立てたら、その男は、自分の着物の裾に立ててしまって、立ててしまったので、「ああ、もう私はマジムン(化物)に命を取られてしまったようだ。」と思い、すぐそこでそのままぶっ倒れたそうだ。倒れてしまって、そこで賭をした仲間たちは、翌日はまた行って、そこをよく見て、調べてみると、その男は、着物の前裾に簪を立てて死んでいたそうだ。だから、その賭というものは、よく考えてしなければ、大変なことになる。そのマジムンとか、ヤナムンが居るというのは本当なのだろうか。また、どうだろうかということを、皆なで考えるべきだと思っているのだが、どう思っていますか。
| レコード番号 | 47O370975 |
|---|---|
| CD番号 | 47O37C043 |
| 決定題名 | 胆試し 末吉の社壇(方言) |
| 話者がつけた題名 | 末吉の社壇の話 |
| 話者名 | 松田信正 |
| 話者名かな | まつだしんしょう |
| 生年月日 | 18961027 |
| 性別 | 男 |
| 出身地 | 沖縄県読谷村伊良皆 |
| 記録日 | 19770223 |
| 記録者の所属組織 | 読谷村民話調査団第14班 |
| 元テープ番号 | 読谷村伊良皆T06A04 |
| 元テープ管理者 | 読谷村立歴史民俗資料館 |
| 分類 | 本格昔話 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | 読谷村民話資料集1伊良皆の民話 P66 |
| キーワード | 末吉の社壇の話をしよう。先ず末吉というのは、大変、昔はその山が茂っていて、大変恐い所だった。キジムン、マジムン(化物)が沢山いるという噂だった。昔、夜半参りする時は、末吉の社壇へ行って願いを立て、夜半参りしたという話もある。それから、大変恐がって、そこへ立ち入りする男たちは、容易にはいない。ある首里の青年たちが集まって、賭をして、「どうだ、誰があの末吉の社壇へ行って、簪を立てて来るか。」という話をしたので、「ああ、誰も出来ない、誰にも出来ないのだ。」と言っているのだが、ある青年が来て、「あ、私なら何でもない。」と賭をしたそうだ。沢山賭をしたんで、それで、その青年に、「では、出来ると思うなら、君、向こうへ行って、簪を立てて来なさいよ。」と言ったそうだ。「それでは立てて来るさ。」と言って、いくらだよと言い、賭をしたそうだ。賭をして、そして、その夜、男は行って、社壇の前まで行って、もう、ようやく行って、恐くはあるが行って、そして、そこに自分の簪を地面に突き立てたそうだ。突き立てたら、その男は、自分の着物の裾に立ててしまって、立ててしまったので、「ああ、もう私はマジムン(化物)に命を取られてしまったようだ。」と思い、すぐそこでそのままぶっ倒れたそうだ。倒れてしまって、そこで賭をした仲間たちは、翌日はまた行って、そこをよく見て、調べてみると、その男は、着物の前裾に簪を立てて死んでいたそうだ。だから、その賭というものは、よく考えてしなければ、大変なことになる。そのマジムンとか、ヤナムンが居るというのは本当なのだろうか。また、どうだろうかということを、皆なで考えるべきだと思っているのだが、どう思っていますか。 |
| 梗概(こうがい) | 末吉の社壇の話をしよう。先ず末吉というのは、大変、昔はその山が茂っていて、大変恐い所だった。キジムン、マジムン(化物)が沢山いるという噂だった。昔、夜半参りする時は、末吉の社壇へ行って願いを立て、夜半参りしたという話もある。それから、大変恐がって、そこへ立ち入りする男たちは、容易にはいない。ある首里の青年たちが集まって、賭をして、「どうだ、誰があの末吉の社壇へ行って、簪を立てて来るか。」という話をしたので、「ああ、誰も出来ない、誰にも出来ないのだ。」と言っているのだが、ある青年が来て、「あ、私なら何でもない。」と賭をしたそうだ。沢山賭をしたんで、それで、その青年に、「では、出来ると思うなら、君、向こうへ行って、簪を立てて来なさいよ。」と言ったそうだ。「それでは立てて来るさ。」と言って、いくらだよと言い、賭をしたそうだ。賭をして、そして、その夜、男は行って、社壇の前まで行って、もう、ようやく行って、恐くはあるが行って、そして、そこに自分の簪を地面に突き立てたそうだ。突き立てたら、その男は、自分の着物の裾に立ててしまって、立ててしまったので、「ああ、もう私はマジムン(化物)に命を取られてしまったようだ。」と思い、すぐそこでそのままぶっ倒れたそうだ。倒れてしまって、そこで賭をした仲間たちは、翌日はまた行って、そこをよく見て、調べてみると、その男は、着物の前裾に簪を立てて死んでいたそうだ。だから、その賭というものは、よく考えてしなければ、大変なことになる。そのマジムンとか、ヤナムンが居るというのは本当なのだろうか。また、どうだろうかということを、皆なで考えるべきだと思っているのだが、どう思っていますか。 |
| 全体の記録時間数 | 2:44 |
| 物語の時間数 | 2:44 |
| 言語識別 | 方言 |
| 音源の質 | ◎ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |