(この話は)夫が女郎買いをしたという話ね。男の人達が女郎の話をして、妻と喧嘩した話から出てしたそうだ。「女も男も、やきもちになってはいけないよ。」というので、「どうしてだろう」と聞いてみた。昔の夜のことだったそうだ。(ある男が)妻を娶ったが、その男は夫が女遊びに出かけても嫉妬もしない、女郎買いに行っても嫉妬もしない。それで夫は、 「珍らしいものだ、他に男でもいるのかな、私の妻は。私が遊びに出ても癇癪や嫉妬などをすることも知らず、怒り出すこともない。女郎買い行っても怒り出すこともなく、癇癪を起こすこともない。これ(妻)は間男でもいるのだろうか。妻の心を試してみよう。と(思った)。そうしたら、もうすごく降る雨で、激しくどしゃ降りの時だったのでしょうね。夫がね、「私の着物をよこしなさい。」と、〈きれいな着物を着ると女郎の家でもどこでも、行けるでしょう。〉「私のたたんである着物(他所行き)を出しておいで。」と言うと、(妻は)「はい」と言って出してあげた。「女郎の家に行ってくる。」と夫が言っても、(妻は)嫉妬もしない。女郎の家に行くのだが、すごく雨が降っているし、外は雨が降っているので、「私の笠を持って来い。」と言うと、「はい」といって夫に傘を渡した。夫は女郎買いに行くと妻に言っているというのに。それで(男は)「これはきっと間男がいるにちがいない。(私が)遊びに行くと言っても嫉妬もしないし、これは間男がいるに違いない。」と(思った)。そこで(男は出かける振りして)家の側に立って、妻の様子を見るつもりだったのでしょう。夫は妻の心を確かめようと軒下に立っていると、(妻は)歌を詠みながら寝床を準備していたそうだ。「今降っている雨よ しばらくやんで下さい 夫が花の島にたどり着くまでは。」(夫は)「さてさて、こいつをしかる方が馬鹿なんだ。こいつを可愛がならくては大変だ。」といって、その時からはそれはもう、夫婦なかよくなったそうだ。こんなふうにして出来上がったという話もあったのよ。
| レコード番号 | 47O370965 |
|---|---|
| CD番号 | 47O37C043 |
| 決定題名 | 妻の歌でジュリ通いをやめた男(方言) |
| 話者がつけた題名 | 妻の歌でジュリ通いをやめた男 |
| 話者名 | 伊波カマ |
| 話者名かな | いはかま |
| 生年月日 | 18891005 |
| 性別 | 女 |
| 出身地 | 沖縄県読谷村伊良皆 |
| 記録日 | 19770223 |
| 記録者の所属組織 | 読谷村民話調査団第12班 |
| 元テープ番号 | 読谷村伊良皆T05B14 |
| 元テープ管理者 | 読谷村立歴史民俗資料館 |
| 分類 | 本格昔話 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | 読谷村民話資料集1伊良皆の民話 P143 |
| キーワード | 夫,女郎買い,女遊び,嫉妬もしない,間男,どしゃ降り,傘,歌を詠む,寝床 |
| 梗概(こうがい) | (この話は)夫が女郎買いをしたという話ね。男の人達が女郎の話をして、妻と喧嘩した話から出てしたそうだ。「女も男も、やきもちになってはいけないよ。」というので、「どうしてだろう」と聞いてみた。昔の夜のことだったそうだ。(ある男が)妻を娶ったが、その男は夫が女遊びに出かけても嫉妬もしない、女郎買いに行っても嫉妬もしない。それで夫は、 「珍らしいものだ、他に男でもいるのかな、私の妻は。私が遊びに出ても癇癪や嫉妬などをすることも知らず、怒り出すこともない。女郎買い行っても怒り出すこともなく、癇癪を起こすこともない。これ(妻)は間男でもいるのだろうか。妻の心を試してみよう。と(思った)。そうしたら、もうすごく降る雨で、激しくどしゃ降りの時だったのでしょうね。夫がね、「私の着物をよこしなさい。」と、〈きれいな着物を着ると女郎の家でもどこでも、行けるでしょう。〉「私のたたんである着物(他所行き)を出しておいで。」と言うと、(妻は)「はい」と言って出してあげた。「女郎の家に行ってくる。」と夫が言っても、(妻は)嫉妬もしない。女郎の家に行くのだが、すごく雨が降っているし、外は雨が降っているので、「私の笠を持って来い。」と言うと、「はい」といって夫に傘を渡した。夫は女郎買いに行くと妻に言っているというのに。それで(男は)「これはきっと間男がいるにちがいない。(私が)遊びに行くと言っても嫉妬もしないし、これは間男がいるに違いない。」と(思った)。そこで(男は出かける振りして)家の側に立って、妻の様子を見るつもりだったのでしょう。夫は妻の心を確かめようと軒下に立っていると、(妻は)歌を詠みながら寝床を準備していたそうだ。「今降っている雨よ しばらくやんで下さい 夫が花の島にたどり着くまでは。」(夫は)「さてさて、こいつをしかる方が馬鹿なんだ。こいつを可愛がならくては大変だ。」といって、その時からはそれはもう、夫婦なかよくなったそうだ。こんなふうにして出来上がったという話もあったのよ。 |
| 全体の記録時間数 | 3:25 |
| 物語の時間数 | 3:25 |
| 言語識別 | 方言 |
| 音源の質 | ◎ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |