城間仲(共通語)

概要

城間仲というのはね、昔から財産がたくさんあったそうだよ。だけど、ある時、唐旅をした(人達が)唐から沖縄に宝を積んで帰る途中で、船が難破してしまってね。それで、陸に上がって、この宝物をもう埋めて、また、埋めた土地に(宝物を取りに)帰って来ようと思っていたんだね(そしたら)ちょうど、(そこは)城間仲の畑だったのでしょうね。そこに宝物を埋めて、この難破船から助かった人達は帰って行った。それを城間仲の主が見ていたんだね。そこに(宝物を)埋めるのを。それで、そこにもう、自分の住宅を建てなさったそうだよ。そのためにもう(再び埋めた人が探しに来た時)途方にくれてまたそこに宝物を探しにきても、探せないのでもう、ここで、その人はこの世を去ってしまわれたそうだよ。〈もう探しに来ても探せないので、言うなれば切腹でもしたのでしょうね。〉それで、(城間仲の主は)「自分のせいでその人は失ってしまったのだ。」と言って、そこに立派に葬ってそして崇めた。それから、城間仲ともう、いつまでも栄えたという話であるよ。また、ある時、那覇でもう、ごく貧乏者がね。車引きというのが昔はあったよ、人力車さ。それを引いて生活をしている人が、子沢山だったのでもう、只、この車引き賃だけでは生活ができなかった。それで、あ大晦日の世になったので、ここに(城間仲の家)、言えばもう、盗みをしにだったのでしょうね、この車引きは。それで、年の夜に、ひるからそこの天井に上がって待って、日が暮れるのを待っていたそうだよ。大晦日の夜だから、それはもう、御馳走を作って、この主(城間仲)の前に出すと、「もう一人分ここに作って持って来なさい。」と主が言ったらしいよ。(下男は)「いや、珍しいことだなあ。どうしてこの人一人しかいないのに、『もう一人分作って来なさい』と言うのは。」と思った。そうやって作らせて、ここで一緒にここに準備させてから(城間仲は)「降りて来て、ここで年越しをしなさい。」と、呼んだそうだよ主が。すると、知られてしまったと驚いて、下に降りて来て、もう、それ(わび)をしたんだね。そこで(城間仲に)、「ここで年越しをしなさい。」と言われたので、(盗人 は御馳走を)食べて。「どうして君は、どういう事情があってここに忍び込んだのか。」と、(城間仲が)話を聞いた。(すると)「もう、実は、私も那覇で車引きをしている者ですが、もう、大晦日の夜になっても、お金も一銭もなく、なにもないので、もう、何かを拝借したいと思い来たのです。」と言ったそうだよ。ありのままに言ったのでしょうね。そう言ったので、「ああ、そうだったのか。」と言って「そういう事なら、ここから、米も肉もお金も持たせるから、家に行って、正月をしなさい。」と言った。そして、そこの下男を使い、米も一俵取り出しお金を添えて持たせてやった。それで、もうこの車引きも、その後はもう、これで成功して、金持ちになり、いまでも城間仲の家には、お正月の年頭に行くという話だよ。
 それで、城間仲と言う人は、そうやって、昔からのこの主の心の良さで金持ちが、続いているという話であるよ。それで「(金の)ある仲は城間仲」と言うのだよ。

再生時間:3:36

民話詳細DATA

レコード番号 47O370915
CD番号 47O37C041
決定題名 城間仲(共通語)
話者がつけた題名 城間仲
話者名 新垣新輝
話者名かな あらかきしんき
生年月日 19080815
性別
出身地 沖縄県読谷村伊良皆
記録日 19770223
記録者の所属組織 読谷村民話調査団第10班
元テープ番号 読谷村伊良皆T04A22
元テープ管理者 読谷村立歴史民俗資料館
分類 伝説
発句(ほっく)
伝承事情
文字化資料
キーワード 城間仲,財産,唐旅,宝,船が難破,宝物を埋めた,住宅を建てた,那覇,貧乏者,車引き,人力車,大晦日,盗み,年の夜,天井,御馳走,年越し,米や肉,正月,下男,米も一俵,お金,ある仲は城間仲
梗概(こうがい) 城間仲というのはね、昔から財産がたくさんあったそうだよ。だけど、ある時、唐旅をした(人達が)唐から沖縄に宝を積んで帰る途中で、船が難破してしまってね。それで、陸に上がって、この宝物をもう埋めて、また、埋めた土地に(宝物を取りに)帰って来ようと思っていたんだね(そしたら)ちょうど、(そこは)城間仲の畑だったのでしょうね。そこに宝物を埋めて、この難破船から助かった人達は帰って行った。それを城間仲の主が見ていたんだね。そこに(宝物を)埋めるのを。それで、そこにもう、自分の住宅を建てなさったそうだよ。そのためにもう(再び埋めた人が探しに来た時)途方にくれてまたそこに宝物を探しにきても、探せないのでもう、ここで、その人はこの世を去ってしまわれたそうだよ。〈もう探しに来ても探せないので、言うなれば切腹でもしたのでしょうね。〉それで、(城間仲の主は)「自分のせいでその人は失ってしまったのだ。」と言って、そこに立派に葬ってそして崇めた。それから、城間仲ともう、いつまでも栄えたという話であるよ。また、ある時、那覇でもう、ごく貧乏者がね。車引きというのが昔はあったよ、人力車さ。それを引いて生活をしている人が、子沢山だったのでもう、只、この車引き賃だけでは生活ができなかった。それで、あ大晦日の世になったので、ここに(城間仲の家)、言えばもう、盗みをしにだったのでしょうね、この車引きは。それで、年の夜に、ひるからそこの天井に上がって待って、日が暮れるのを待っていたそうだよ。大晦日の夜だから、それはもう、御馳走を作って、この主(城間仲)の前に出すと、「もう一人分ここに作って持って来なさい。」と主が言ったらしいよ。(下男は)「いや、珍しいことだなあ。どうしてこの人一人しかいないのに、『もう一人分作って来なさい』と言うのは。」と思った。そうやって作らせて、ここで一緒にここに準備させてから(城間仲は)「降りて来て、ここで年越しをしなさい。」と、呼んだそうだよ主が。すると、知られてしまったと驚いて、下に降りて来て、もう、それ(わび)をしたんだね。そこで(城間仲に)、「ここで年越しをしなさい。」と言われたので、(盗人 は御馳走を)食べて。「どうして君は、どういう事情があってここに忍び込んだのか。」と、(城間仲が)話を聞いた。(すると)「もう、実は、私も那覇で車引きをしている者ですが、もう、大晦日の夜になっても、お金も一銭もなく、なにもないので、もう、何かを拝借したいと思い来たのです。」と言ったそうだよ。ありのままに言ったのでしょうね。そう言ったので、「ああ、そうだったのか。」と言って「そういう事なら、ここから、米も肉もお金も持たせるから、家に行って、正月をしなさい。」と言った。そして、そこの下男を使い、米も一俵取り出しお金を添えて持たせてやった。それで、もうこの車引きも、その後はもう、これで成功して、金持ちになり、いまでも城間仲の家には、お正月の年頭に行くという話だよ。  それで、城間仲と言う人は、そうやって、昔からのこの主の心の良さで金持ちが、続いているという話であるよ。それで「(金の)ある仲は城間仲」と言うのだよ。
全体の記録時間数 3:36
物語の時間数 3:36
言語識別 共通語
音源の質
テープ番号
予備項目1

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