昔、ある所におばあさんが自分一人で住んでいたそうだ。そのおばあさんは、日々の暮らしは山へ行って薪を取ってきて、それを売って生活をしていたようだね。そんなふうに暮らしていたある日のこと、山から取って来た薪を盗まれてしまった。「どうして、私が取って来た薪を盗むのだろうか。」と、考えてみたが思い当たらない。また、薪を盗まれてしまい、しまいにはたまりかねて、「こんなことではいけない、今日は薪の中に隠れて盗人を捕まえないといけない。」と、考えていた。すると、薪の中に隠れていたら、いつの間にか引き上げられ、ずっと天に引き上げられたようだ。そして、そこへ行くと、「ここはどこだ。」と言うと、「ここは天なんだ。」と、神様達が言われた。あちら、こちらを見まわすと、小さく積み上げた山と、とても大きく、相当大きく積み上げられた山があったようだ。そこで、「それは何ですか。」と聞くと、「人の果報だよ、そうなんだよ。」と、神様は言われた。それは、とても大きく、山のように積み上げられたものもあった。「まあ、驚いた。あんなに大きな山のように積み上げたものは誰のでしょうか。」と、そのおばあさんが言うと、「それはジョンカニーの果報なんだよ。」と神様は答えた。「ジョンカニー、その人はどこで生まれていますか。」と聞くと、「その人はまだ生まれていないがその人の果報なんだよ。」と神様が言われると、「それなら、その人が生まれる間、私にゆずってくれませんか、貸してくれませんか。」とおばあさんは言ったようだね。すると神様は、「それなら借りて行きなさい。」と、ジョンカニーの果報を貸してくれたそうだ。 そして、(果報を)借りて家に帰って来た。するとその時からどんどん金持ちになり、そのお金で門も鉄門に作った。それからあるとき、その門の所で乞食が子供を産んだようだ。乞食が子供を産んだので、「まあ、あなた達は、ここで子供を産んだんだね。それで、その子には何という名前をつけたかね。」と、おばあさんが言われると、「この子は、貴方の鉄門の下で生まれたのでジョンカニーと付けました。」と答えた。「なるほど、その子の果報なんだね。」とそのおばあさんは思い、うまいことを考え、「それなら、その子を私の養子にくれないか、あなた方が連れて歩くのもたいへんでしょうから、私の養子にさせてくれないか。」と頼み、養子にしたそうだ。その後は、金持ちとして長続きして栄えたという話。
| レコード番号 | 47O370724 |
|---|---|
| CD番号 | 47O37C033 |
| 決定題名 | 鉄門の福分(方言) |
| 話者がつけた題名 | ジョンカニーの話 |
| 話者名 | 神谷カマド |
| 話者名かな | かみやかまど |
| 生年月日 | 19020608 |
| 性別 | 女 |
| 出身地 | 沖縄県読谷村瀬名波 |
| 記録日 | 19810424 |
| 記録者の所属組織 | 読谷ゆうがおの会 |
| 元テープ番号 | 読谷村瀬名波T09A07 |
| 元テープ管理者 | 読谷村立歴史民俗資料館 |
| 分類 | 本格昔話 |
| 発句(ほっく) | んかし |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | 読谷村民話資料集4瀬名波の民話 P71 |
| キーワード | お婆さん,薪を盗まれた,盗人,天に引き上げられた,神様,小さく積み上げた山,大きく積み上げられた山,人の果報,ジョンカニー,金持ち,鉄門,乞食,子供 |
| 梗概(こうがい) | 昔、ある所におばあさんが自分一人で住んでいたそうだ。そのおばあさんは、日々の暮らしは山へ行って薪を取ってきて、それを売って生活をしていたようだね。そんなふうに暮らしていたある日のこと、山から取って来た薪を盗まれてしまった。「どうして、私が取って来た薪を盗むのだろうか。」と、考えてみたが思い当たらない。また、薪を盗まれてしまい、しまいにはたまりかねて、「こんなことではいけない、今日は薪の中に隠れて盗人を捕まえないといけない。」と、考えていた。すると、薪の中に隠れていたら、いつの間にか引き上げられ、ずっと天に引き上げられたようだ。そして、そこへ行くと、「ここはどこだ。」と言うと、「ここは天なんだ。」と、神様達が言われた。あちら、こちらを見まわすと、小さく積み上げた山と、とても大きく、相当大きく積み上げられた山があったようだ。そこで、「それは何ですか。」と聞くと、「人の果報だよ、そうなんだよ。」と、神様は言われた。それは、とても大きく、山のように積み上げられたものもあった。「まあ、驚いた。あんなに大きな山のように積み上げたものは誰のでしょうか。」と、そのおばあさんが言うと、「それはジョンカニーの果報なんだよ。」と神様は答えた。「ジョンカニー、その人はどこで生まれていますか。」と聞くと、「その人はまだ生まれていないがその人の果報なんだよ。」と神様が言われると、「それなら、その人が生まれる間、私にゆずってくれませんか、貸してくれませんか。」とおばあさんは言ったようだね。すると神様は、「それなら借りて行きなさい。」と、ジョンカニーの果報を貸してくれたそうだ。 そして、(果報を)借りて家に帰って来た。するとその時からどんどん金持ちになり、そのお金で門も鉄門に作った。それからあるとき、その門の所で乞食が子供を産んだようだ。乞食が子供を産んだので、「まあ、あなた達は、ここで子供を産んだんだね。それで、その子には何という名前をつけたかね。」と、おばあさんが言われると、「この子は、貴方の鉄門の下で生まれたのでジョンカニーと付けました。」と答えた。「なるほど、その子の果報なんだね。」とそのおばあさんは思い、うまいことを考え、「それなら、その子を私の養子にくれないか、あなた方が連れて歩くのもたいへんでしょうから、私の養子にさせてくれないか。」と頼み、養子にしたそうだ。その後は、金持ちとして長続きして栄えたという話。 |
| 全体の記録時間数 | 3:02 |
| 物語の時間数 | 3:02 |
| 言語識別 | 方言 |
| 音源の質 | ◎ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |