ある所に、子供が生まれたようだ。毎夜、美しい女が来て、舞っては行き行きしていたそうだが。また、その女の墓であったのか、どういうものであったのか分らないが、(ある人が)通って来る道中であった。雨が急に降り出したので、その人は、そこに雨宿りして立っていたらしい。その女は、毎夜その産家に行って、舞い続けていたらしいが。そのとき、雨宿りをしている人が、その墓で何か語り合っているのを聞いた様子。それは、「お前は、毎夜出て行くけれども、そういうことで良いと思っているのか。」と、その墓の神様が叱ったらしい。そうしたら、その女が、「もう、そのかわり必ず私があの子供の命を奪って来ますから。あの赤子の命を私が奪って来ますから。」と言って、話しをしていたようだ。そこに、雨宿りをする人が来て、(その話を聞いた。)その後も、その女は毎夜通って来た。そうしたら、また、隣りのおばあさんも気づいて、「お前は、その女は人間だと思うか。人間ではないよ。」と言って、注意したそうだ。 もう、(そこにいる)人々には、(その正体は)分らなかった。そういうふうにしていたが、そこへ、この(幽霊の)話を聞いた人が来て、「こう、こう話していたよ。」と、その産家に話をした。それから再び、(その幽霊が)遊びに来たので‥‥‥‥。そして、唄ったり踊ったりしていた。それで、「どれ、その子供を私に抱かせて。」と、言ったので、「いや、お前には子供は抱かせない。」と言ったが、「私にも抱かせて。」と、せがんだ。それで、抱かせたようだ。そして、抱いているのだが、ひんぱんにクシャミをさせたようだ。それで、クシャミをさせたので、その時には、そこに座っている人々は、もうその話を聞いていたので、「クスクェー、クスクェー。」(糞を喰え、糞を喰え)と、その子供がクシャミをするたびに、そう叫んだから、とたんにその女は、幽霊になって一目散に逃げ、それからは来なくなった。それで、今でもクシャミをすると、「クスクェー、クスクェー。」と言うそうだ。
| レコード番号 | 47O370694 |
|---|---|
| CD番号 | 47O37C032 |
| 決定題名 | クスケー由来(方言) |
| 話者がつけた題名 | クスクェーの始まり |
| 話者名 | 神谷カマド |
| 話者名かな | かみやかまど |
| 生年月日 | 19020608 |
| 性別 | 女 |
| 出身地 | 沖縄県読谷村瀬名波 |
| 記録日 | 19770815 |
| 記録者の所属組織 | 読谷村民話調査団第10班 |
| 元テープ番号 | 読谷村瀬名波T07B10 |
| 元テープ管理者 | 読谷村立歴史民俗資料館 |
| 分類 | 本格昔話 |
| 発句(ほっく) | あるとぅくるんかい |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | 読谷村民話資料集4瀬名波の民話 P20 |
| キーワード | 子供,美女,墓,雨宿り,産家,墓の神様,子供の命を奪う,幽霊の話,クシャミ,クスクェー |
| 梗概(こうがい) | ある所に、子供が生まれたようだ。毎夜、美しい女が来て、舞っては行き行きしていたそうだが。また、その女の墓であったのか、どういうものであったのか分らないが、(ある人が)通って来る道中であった。雨が急に降り出したので、その人は、そこに雨宿りして立っていたらしい。その女は、毎夜その産家に行って、舞い続けていたらしいが。そのとき、雨宿りをしている人が、その墓で何か語り合っているのを聞いた様子。それは、「お前は、毎夜出て行くけれども、そういうことで良いと思っているのか。」と、その墓の神様が叱ったらしい。そうしたら、その女が、「もう、そのかわり必ず私があの子供の命を奪って来ますから。あの赤子の命を私が奪って来ますから。」と言って、話しをしていたようだ。そこに、雨宿りをする人が来て、(その話を聞いた。)その後も、その女は毎夜通って来た。そうしたら、また、隣りのおばあさんも気づいて、「お前は、その女は人間だと思うか。人間ではないよ。」と言って、注意したそうだ。 もう、(そこにいる)人々には、(その正体は)分らなかった。そういうふうにしていたが、そこへ、この(幽霊の)話を聞いた人が来て、「こう、こう話していたよ。」と、その産家に話をした。それから再び、(その幽霊が)遊びに来たので‥‥‥‥。そして、唄ったり踊ったりしていた。それで、「どれ、その子供を私に抱かせて。」と、言ったので、「いや、お前には子供は抱かせない。」と言ったが、「私にも抱かせて。」と、せがんだ。それで、抱かせたようだ。そして、抱いているのだが、ひんぱんにクシャミをさせたようだ。それで、クシャミをさせたので、その時には、そこに座っている人々は、もうその話を聞いていたので、「クスクェー、クスクェー。」(糞を喰え、糞を喰え)と、その子供がクシャミをするたびに、そう叫んだから、とたんにその女は、幽霊になって一目散に逃げ、それからは来なくなった。それで、今でもクシャミをすると、「クスクェー、クスクェー。」と言うそうだ。 |
| 全体の記録時間数 | 2:49 |
| 物語の時間数 | 2:49 |
| 言語識別 | 方言 |
| 音源の質 | ◎ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |