今度は、勝連バーマーのことを皆で、金持とは言わないで、「金持ち」と向こうの王様に申し上げて引き替えに米俵をもらってきて、仲間に食べさせなければならないと考えた。それで、「勝連バーマーは金持ちだよ、勝連パーマーは金持ちだよ。」と叫ぶと、王様が「君はそんなに銭金があるのか。」と聞いた。「銭金はいくらでもあります。明日、馬に積んで参りますから。」と答えた。もし「馬に積んできたら、家へのお土産は、米俵をいただかなくてはいけませんが。」と言った。そこで、この勝連バーマーは鉄屑を持って行くと、王様は「何だ、君のものは、鉄屑であって銭ではないじゃないか。」と言うと、「だって、私の金はこれなんですもの。」とバーマーは言った。「さてさて、今日も一本してやられたものだ。」と王はにが笑いした。「それでは、約束通り、米俵を下さい。」とバーマーは請求した。米俵は一俵もらったけれども、内心では二俵もらってやろうと思っていた。それで馬に米を一俵積むと鞍は傾いて落ちたりするでしょう。だから、それを見て王様が「どうしたんだ、勝連バーマー、そんなにぐらついて。」と。「もう、これは片方の荷が重くて。これではどうしようもありません。もう一俵もあれば確実に皆の所に届けますが。大切な五穀を持って行くのに、ここで落としてこぼしてしまっては、またまた御拝領の米俵を粗末にしてもいけませんのでつり合うようにもう一俵下さい。」と。今度もまたしてやられたということです。それから、また、ある道路をつくり終わって、台所にやってきた。今度は、大台風に、また魚を持ってくるように言うと、勝連バーマーは海の見張役なので、魚を持ってくるようにと言われた時、台風を予測して海に普段から養殖しておいた。これもこの人の知恵の良さである。「今日は王様がおっしゃる魚を持ってきますから、その半分を私に下さい。」と。「いいとも、半分貰っても…、別の間切の海山と比較なさって、今日は半分を私に下さい。」とバーマーが王様に頼んだ。すると王様も、この人が言っていることも、最もだと思ったので、勝連バーマーがこれまでに持ちかけた知恵比べには全部負けたことを認めた。だから、勝連バーマーは悪者ではなかった。実際には、大体の人達が、今につけて、ちょっとでも秀れている人には、「まるで、勝連バーマーみたいだ。」と、この言葉が出ることがある
| レコード番号 | 47O370460 |
|---|---|
| CD番号 | 47O37C022 |
| 決定題名 | 勝連バーマ (方言) |
| 話者がつけた題名 | 勝連バーマ |
| 話者名 | 富着三郎 |
| 話者名かな | ふちゃくさぶろう |
| 生年月日 | 19060602 |
| 性別 | 男 |
| 出身地 | 沖縄県読谷村長浜 |
| 記録日 | 19810221 |
| 記録者の所属組織 | 読谷ゆうがおの会 |
| 元テープ番号 | 読谷村長浜T12A12 |
| 元テープ管理者 | 読谷村立歴史民俗資料館 |
| 分類 | 笑話 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | 読谷村民話資料集3長浜の民話 P140 |
| キーワード | 勝連バーマー,金持ち,王様,米俵,鉄屑,馬に米一俵だと鞍は傾むく,大台風に魚,養殖,知恵比べに全部負けた |
| 梗概(こうがい) | 今度は、勝連バーマーのことを皆で、金持とは言わないで、「金持ち」と向こうの王様に申し上げて引き替えに米俵をもらってきて、仲間に食べさせなければならないと考えた。それで、「勝連バーマーは金持ちだよ、勝連パーマーは金持ちだよ。」と叫ぶと、王様が「君はそんなに銭金があるのか。」と聞いた。「銭金はいくらでもあります。明日、馬に積んで参りますから。」と答えた。もし「馬に積んできたら、家へのお土産は、米俵をいただかなくてはいけませんが。」と言った。そこで、この勝連バーマーは鉄屑を持って行くと、王様は「何だ、君のものは、鉄屑であって銭ではないじゃないか。」と言うと、「だって、私の金はこれなんですもの。」とバーマーは言った。「さてさて、今日も一本してやられたものだ。」と王はにが笑いした。「それでは、約束通り、米俵を下さい。」とバーマーは請求した。米俵は一俵もらったけれども、内心では二俵もらってやろうと思っていた。それで馬に米を一俵積むと鞍は傾いて落ちたりするでしょう。だから、それを見て王様が「どうしたんだ、勝連バーマー、そんなにぐらついて。」と。「もう、これは片方の荷が重くて。これではどうしようもありません。もう一俵もあれば確実に皆の所に届けますが。大切な五穀を持って行くのに、ここで落としてこぼしてしまっては、またまた御拝領の米俵を粗末にしてもいけませんのでつり合うようにもう一俵下さい。」と。今度もまたしてやられたということです。それから、また、ある道路をつくり終わって、台所にやってきた。今度は、大台風に、また魚を持ってくるように言うと、勝連バーマーは海の見張役なので、魚を持ってくるようにと言われた時、台風を予測して海に普段から養殖しておいた。これもこの人の知恵の良さである。「今日は王様がおっしゃる魚を持ってきますから、その半分を私に下さい。」と。「いいとも、半分貰っても…、別の間切の海山と比較なさって、今日は半分を私に下さい。」とバーマーが王様に頼んだ。すると王様も、この人が言っていることも、最もだと思ったので、勝連バーマーがこれまでに持ちかけた知恵比べには全部負けたことを認めた。だから、勝連バーマーは悪者ではなかった。実際には、大体の人達が、今につけて、ちょっとでも秀れている人には、「まるで、勝連バーマーみたいだ。」と、この言葉が出ることがある |
| 全体の記録時間数 | 3:12 |
| 物語の時間数 | 3:12 |
| 言語識別 | 方言 |
| 音源の質 | ◎ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |