井戸を掘ったわけじゃないよ。その水肥をかついでいるというんだが、それで、その水肥ひとかつぎもっていくと、また、ひとかつぎ分の水を入れたそうだ。残っている分に、水を入れるとまたこやしは最初と同じ。また、かついでいくと、また一かつぎ分の水を入れる。だから、十かつぎ運ぶと、またそこには、十かつぎ分の水を入れたことになるわけだ。そのことを知って、「ここに泉があるんだなあ、かついでいくけども、いっこうにへらない。」と。そして終わるまでに、二十かつぎ運んだのか、十かつぎ運んだのかわからない。かつぐ度に、湧いてくるので、この井戸の穴はかついでもへらないし、かといって、継子と継親はけんかをすることもできなかった。ここは泉で、湧き水は、はこんでもへらない。穴ではないのだよ、井戸を掘ったわけでもない。水肥を一かつぎ持っていくたびに、自分で水を入れて、またも多くなった、またも多くなった。もうかついでいってもへらない。継親が見ないすきに入れるのだから、「おまえが入れているのだろう。」といって、けんかもできない。かつがないうちは湧かないのに、穴から水をかついでいくと、湧いてくるよ。珍らしいこともあるものだ。かついでもへらない、かついでいる間は湧いているが、かつがなくなると湧かないでしょう。そこが珍しいことだよ。それというのも、かつがせないとならないでしょう、ひどくこらしめないとならないでしょう。
| レコード番号 | 47O370416 |
|---|---|
| CD番号 | 47O37C019 |
| 決定題名 | 継子話のこやし運び(方言) |
| 話者がつけた題名 | 継子話 |
| 話者名 | 当山ウシ |
| 話者名かな | とうやまうし |
| 生年月日 | 18890515 |
| 性別 | 女 |
| 出身地 | 沖縄県読谷村長浜 |
| 記録日 | 19770815 |
| 記録者の所属組織 | 読谷村民話調査団第16班 |
| 元テープ番号 | 読谷村長浜T10B08 |
| 元テープ管理者 | 読谷村立歴史民俗資料館 |
| 分類 | 本格昔話 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | 親 |
| 文字化資料 | 読谷村民話資料集3長浜の民話 P118 |
| キーワード | 水肥を担ぐ,担いでも減らない, |
| 梗概(こうがい) | 井戸を掘ったわけじゃないよ。その水肥をかついでいるというんだが、それで、その水肥ひとかつぎもっていくと、また、ひとかつぎ分の水を入れたそうだ。残っている分に、水を入れるとまたこやしは最初と同じ。また、かついでいくと、また一かつぎ分の水を入れる。だから、十かつぎ運ぶと、またそこには、十かつぎ分の水を入れたことになるわけだ。そのことを知って、「ここに泉があるんだなあ、かついでいくけども、いっこうにへらない。」と。そして終わるまでに、二十かつぎ運んだのか、十かつぎ運んだのかわからない。かつぐ度に、湧いてくるので、この井戸の穴はかついでもへらないし、かといって、継子と継親はけんかをすることもできなかった。ここは泉で、湧き水は、はこんでもへらない。穴ではないのだよ、井戸を掘ったわけでもない。水肥を一かつぎ持っていくたびに、自分で水を入れて、またも多くなった、またも多くなった。もうかついでいってもへらない。継親が見ないすきに入れるのだから、「おまえが入れているのだろう。」といって、けんかもできない。かつがないうちは湧かないのに、穴から水をかついでいくと、湧いてくるよ。珍らしいこともあるものだ。かついでもへらない、かついでいる間は湧いているが、かつがなくなると湧かないでしょう。そこが珍しいことだよ。それというのも、かつがせないとならないでしょう、ひどくこらしめないとならないでしょう。 |
| 全体の記録時間数 | 1:48 |
| 物語の時間数 | 1:48 |
| 言語識別 | 方言 |
| 音源の質 | ◎ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |