久良波首里殿内(方言)

概要

久良波首里殿内は山原からの旅宿だったらしいが、那覇から来る人も、また那覇へ行く人もここで泊って行った。泊って行ったようだがね。一人娘はとても美人だったそうだ。美人だったらしいが…。そこの宿主は多くの人を殺して銭を盛っていた。殺さないと銭は盗れないといって人殺しになっていたようだね。そして、娘は綺麗な着物をきて、着物の綾も変わったのを着ていた。「二人で寝なさい」母親が言った。そして、娘には変わった着物をきせ、また、男には被るものを変えたので、「今日は殺されるかも知れない。このように寝かされているので。」と(男は)感じていた。それで、男は女の着物と取り換えて被って寝た。そういうふうにすると娘だと思うでしょう。そして男が被っている着物は(娘に)被せたわけよ。すると、娘を男だと思い、自分の娘を殺してしまったそうだ。人を殺さないと銭は盗れない、旅人だから盗れると思ったんでしょうね。それから、門の近くで子守りをしている女がいたそうだ。孫を子守りしていたその人が、「入って行く人はいるが、出て来る人はいない 今入って行く人は どうなるだろう。」と歌を詠んだそうだ。ある人が宿に入ると同時に男が宿を借りようとしている時に女が歌を詠んだ。「今日のあのおばあさんの子守り歌はいつもと違うな。今日は不思議なことだ。おばあさんが夕食も食べて、寝たふりして、女の着物に換えて出て行きなさい。」と教えてくれた。宿主は旅人が女装して出たのも知らず自分の娘を殺してしまったそうだ。入って行く人はいるが、出て来る人はいなかったそうだ。旅人を殺し、木の下に埋めたのでそこには冬瓜がよく出来ていたそうだ。〈こんなに大きな冬瓜がなっていたってさ〉よく出来ていたそうだが、そこは旅人を殺して埋めた所よ。そこで冬瓜を切ってみると……。道理に合った殺人ならよかったが、銭を盛るための殺人でしょう。だから、食べようと思って冬瓜を切ってみると血が出たようだ。そ(冬瓜はたった一つだけしか実らなかったんだって。現在でも口上があるよ。一つしか実らない冬瓜は、食べるものではないという口上があるよ。

再生時間:2:34

民話詳細DATA

レコード番号 47O370382
CD番号 47O37C017
決定題名 久良波首里殿内(方言)
話者がつけた題名 伊波首里殿内
話者名 当山カマ
話者名かな とうやまかま
生年月日 18971210
性別
出身地 沖縄県読谷村長浜
記録日 19770815
記録者の所属組織 読谷村民話調査団第14班
元テープ番号 読谷村長浜T07B11
元テープ管理者 読谷村立歴史民俗資料館
分類 伝説
発句(ほっく)
伝承事情
文字化資料 読谷村民話資料集3長浜の民話 P248
キーワード 山原,旅宿,娘は美人,人を殺して銭を盗った,娘には変わった着物,男には被るものを変えた,女の着物と取り換えた,自分の娘を殺した,門の近くで子守り,木の下に埋めた,冬瓜がよく出来た,冬瓜から血が出た,一つしか実らない冬瓜は食べるものではない
梗概(こうがい) 久良波首里殿内は山原からの旅宿だったらしいが、那覇から来る人も、また那覇へ行く人もここで泊って行った。泊って行ったようだがね。一人娘はとても美人だったそうだ。美人だったらしいが…。そこの宿主は多くの人を殺して銭を盛っていた。殺さないと銭は盗れないといって人殺しになっていたようだね。そして、娘は綺麗な着物をきて、着物の綾も変わったのを着ていた。「二人で寝なさい」母親が言った。そして、娘には変わった着物をきせ、また、男には被るものを変えたので、「今日は殺されるかも知れない。このように寝かされているので。」と(男は)感じていた。それで、男は女の着物と取り換えて被って寝た。そういうふうにすると娘だと思うでしょう。そして男が被っている着物は(娘に)被せたわけよ。すると、娘を男だと思い、自分の娘を殺してしまったそうだ。人を殺さないと銭は盗れない、旅人だから盗れると思ったんでしょうね。それから、門の近くで子守りをしている女がいたそうだ。孫を子守りしていたその人が、「入って行く人はいるが、出て来る人はいない 今入って行く人は どうなるだろう。」と歌を詠んだそうだ。ある人が宿に入ると同時に男が宿を借りようとしている時に女が歌を詠んだ。「今日のあのおばあさんの子守り歌はいつもと違うな。今日は不思議なことだ。おばあさんが夕食も食べて、寝たふりして、女の着物に換えて出て行きなさい。」と教えてくれた。宿主は旅人が女装して出たのも知らず自分の娘を殺してしまったそうだ。入って行く人はいるが、出て来る人はいなかったそうだ。旅人を殺し、木の下に埋めたのでそこには冬瓜がよく出来ていたそうだ。〈こんなに大きな冬瓜がなっていたってさ〉よく出来ていたそうだが、そこは旅人を殺して埋めた所よ。そこで冬瓜を切ってみると……。道理に合った殺人ならよかったが、銭を盛るための殺人でしょう。だから、食べようと思って冬瓜を切ってみると血が出たようだ。そ(冬瓜はたった一つだけしか実らなかったんだって。現在でも口上があるよ。一つしか実らない冬瓜は、食べるものではないという口上があるよ。
全体の記録時間数 2:34
物語の時間数 2:34
言語識別 方言
音源の質
テープ番号
予備項目1

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