この煙草を吸い出したという事。昔、夫婦別れして、貧乏になり、各々別れていたが、女は身ごもったまま別れたので、別れた後、また、伴侶を得て山の方で暮らしていた。始めは、夫婦別れたから、あのクラモー鳥って、クラモ鳥が「炭焼きグラー」というのが、このように途方にくれて座りこんでいる時に、クラモー鳥が女のそばにきて、「炭焼きグラー」と言ったんだって。この鳥だというのに、「炭焼きグラー」と言うのかなあと思っていたんだって。女が途方にくれて、座りこんでいる時に、あの国頭親方であったのか、国頭親方であっただろう、この女が、国頭親方に物尋ねしたようだけども、「この鳥が、私に、私のそばで『炭焼きグラー』と言っていますよ。」と尋ねたら、国頭親方が「お前は、あれが言っている事がわからないのか、あれは炭焼きグラーというのだよ。」と教えた「そうですか。」と女は答えてそれから、次第、次第に歩いて行くと、あとは山奥に入って探したずねた。どうして山に、煙が昇っているのだろうと、その女は山奥にたずねながら歩いていったら、その炭焼きとめぐり合って、その男と夫婦になって、そこで家庭をもって金持ちになった。それから、別れた前夫がこの家に入って行き、物乞いに行ったらしいが、女はこの前夫の子を妊娠していたのでその子を生んで育てていたが、その子が大きくなってから、前夫が乞食となって来たのでこの子供がどういうわけだったのか「私のお父さん、お父さん。」とすがりついたので、実父はそうした子供心に忍び難く、とっさに考えて、この女のすぐ前で、自殺してしまった。男が女の前で自暴自棄で死んでしまったので、女はその後、夫が他所へ仕事に出かけている間に、死んだ前夫を隠して芭蕉畑の中に、女がその死体を埋めた。すると埋めた跡に葉煙草が生えてきた。それで、この葉煙草を見てこれは不思議なもの、「ひょっとしたら、私の胸のうちで想っている事も、これを吸っていると、想いも忘れるかな。」と試しに吸ってみたところ、案の定、その意図は当った。成程、煙草を吸ってみると胸の中もスーッとした。それから吸い始めたという煙草だそうだ。これは、悩みの多い人が吸い出したという煙草だそうだ。
| レコード番号 | 47O370343 |
|---|---|
| CD番号 | 47O37C016 |
| 決定題名 | 炭焼長者(方言) |
| 話者がつけた題名 | たばこの始まり |
| 話者名 | 知花盛安 |
| 話者名かな | ちばなせいあん |
| 生年月日 | 19021031 |
| 性別 | 男 |
| 出身地 | 沖縄県読谷村長浜 |
| 記録日 | 19761031 |
| 記録者の所属組織 | 読谷村民話調査団第5班 |
| 元テープ番号 | 読谷村長浜T06B11 |
| 元テープ管理者 | 読谷村立歴史民俗資料館 |
| 分類 | 本格昔話 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | 読谷村民話資料集3長浜の民話 P83 |
| キーワード | 煙草,夫婦別れ,貧乏,身ごもったまま別れた,クラモー鳥,炭焼きグラー,国頭親方,山奥,炭焼き,金持ち,前夫が物乞い,自殺,芭蕉畑,埋めた跡に葉煙草 |
| 梗概(こうがい) | この煙草を吸い出したという事。昔、夫婦別れして、貧乏になり、各々別れていたが、女は身ごもったまま別れたので、別れた後、また、伴侶を得て山の方で暮らしていた。始めは、夫婦別れたから、あのクラモー鳥って、クラモ鳥が「炭焼きグラー」というのが、このように途方にくれて座りこんでいる時に、クラモー鳥が女のそばにきて、「炭焼きグラー」と言ったんだって。この鳥だというのに、「炭焼きグラー」と言うのかなあと思っていたんだって。女が途方にくれて、座りこんでいる時に、あの国頭親方であったのか、国頭親方であっただろう、この女が、国頭親方に物尋ねしたようだけども、「この鳥が、私に、私のそばで『炭焼きグラー』と言っていますよ。」と尋ねたら、国頭親方が「お前は、あれが言っている事がわからないのか、あれは炭焼きグラーというのだよ。」と教えた「そうですか。」と女は答えてそれから、次第、次第に歩いて行くと、あとは山奥に入って探したずねた。どうして山に、煙が昇っているのだろうと、その女は山奥にたずねながら歩いていったら、その炭焼きとめぐり合って、その男と夫婦になって、そこで家庭をもって金持ちになった。それから、別れた前夫がこの家に入って行き、物乞いに行ったらしいが、女はこの前夫の子を妊娠していたのでその子を生んで育てていたが、その子が大きくなってから、前夫が乞食となって来たのでこの子供がどういうわけだったのか「私のお父さん、お父さん。」とすがりついたので、実父はそうした子供心に忍び難く、とっさに考えて、この女のすぐ前で、自殺してしまった。男が女の前で自暴自棄で死んでしまったので、女はその後、夫が他所へ仕事に出かけている間に、死んだ前夫を隠して芭蕉畑の中に、女がその死体を埋めた。すると埋めた跡に葉煙草が生えてきた。それで、この葉煙草を見てこれは不思議なもの、「ひょっとしたら、私の胸のうちで想っている事も、これを吸っていると、想いも忘れるかな。」と試しに吸ってみたところ、案の定、その意図は当った。成程、煙草を吸ってみると胸の中もスーッとした。それから吸い始めたという煙草だそうだ。これは、悩みの多い人が吸い出したという煙草だそうだ。 |
| 全体の記録時間数 | 4:26 |
| 物語の時間数 | 4:26 |
| 言語識別 | 方言 |
| 音源の質 | ◎ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |