鬼餅由来(方言)

概要

あの師走餅というのは、鬼餅のことであるが、鬼餅であるが、これはあの兄妹の話。この鬼というのが、沖縄のどこに居たかというと、那覇の近くにある内間部落で、内間赤鬼と呼ばれ、内間で生まれていたということだが。内間森に登って行って、師走餅をつくる七日に、妹が、餅を煮たわけだ。妹が、鬼である兄を内間岳に連れて行って、そうして話をすると、「あなたの望みは何ですか。」と言うと、「私の望みは人を喰ってみたいなぁ。」という望みだって。そうすると、妹が「人を喰いたいという望みというのは、どういうことだ。」と言うと、「私はね、妹よ、潮どきに頭を開いている穴は、人を喰う口、普通の口は、物を食べる口、股間の口は、鬼を喰う口といってあるんだ。」と言ったので、「こんな兄を生き長らえさせておき、世の中の人間をのこらず喰ったら大変だ。」と考えた。妹は、師走の七日に、内間岳に連れて行き、崖を後にさせて、そこでこの餅は作って、それで、餅を煮た湯を(ひっかけてやろうと考えた。「これをこのまま生かせておくと、沖縄の人が喰われてしまうだろう。」と、内間岳に連れて行き、崖を後にして座らせて、「今日は師走の七日だもの、餅でも煮て食べようね。」と言ってこの鬼を安心させた。今度は、餅を、サンニンの葉に包んで煮た。普通の餅は、すぐ口に入れて食べることができるが、これはそうできない。この鬼はうつむいて、餅を包んだサンニンの葉を、いちいちあけて食べようとしていた。そのとき、餅を煮た湯を、「今だ!」といって、すぐ、妹が(兄に)ひっかけると同時に崖に落としたって。師走餅を持って食べようとする間に、餅を煮た湯を、この鬼にひっかけて、ひっかけると同時に、内間の断崖から落として、鬼退治したというわけ。それから、師走餅を作るようになった。めでたい師走餅を。

再生時間:2:16

民話詳細DATA

レコード番号 47O370313
CD番号 47O37C014
決定題名 鬼餅由来(方言)
話者がつけた題名 鬼餅由来
話者名 山内清
話者名かな やまうちきよし
生年月日 19080401
性別
出身地 沖縄県読谷村長浜
記録日 19761031
記録者の所属組織 読谷村民話調査団第3班
元テープ番号 読谷村長浜T05B06
元テープ管理者 読谷村立歴史民俗資料館
分類 本格昔話、 民俗
発句(ほっく)
伝承事情 祖父
文字化資料 読谷村民話資料集3長浜の民話 P11
キーワード シワーシムーチー,鬼餅,兄妹,内間赤鬼,師走餅をつくる七日,内間岳,潮どきに頭を開いている穴は人を喰う口,普通の口は物を食べる口,股間は鬼を喰う口,崖,餅を煮た湯を,サンニンの葉,鬼退治
梗概(こうがい) あの師走餅というのは、鬼餅のことであるが、鬼餅であるが、これはあの兄妹の話。この鬼というのが、沖縄のどこに居たかというと、那覇の近くにある内間部落で、内間赤鬼と呼ばれ、内間で生まれていたということだが。内間森に登って行って、師走餅をつくる七日に、妹が、餅を煮たわけだ。妹が、鬼である兄を内間岳に連れて行って、そうして話をすると、「あなたの望みは何ですか。」と言うと、「私の望みは人を喰ってみたいなぁ。」という望みだって。そうすると、妹が「人を喰いたいという望みというのは、どういうことだ。」と言うと、「私はね、妹よ、潮どきに頭を開いている穴は、人を喰う口、普通の口は、物を食べる口、股間の口は、鬼を喰う口といってあるんだ。」と言ったので、「こんな兄を生き長らえさせておき、世の中の人間をのこらず喰ったら大変だ。」と考えた。妹は、師走の七日に、内間岳に連れて行き、崖を後にさせて、そこでこの餅は作って、それで、餅を煮た湯を(ひっかけてやろうと考えた。「これをこのまま生かせておくと、沖縄の人が喰われてしまうだろう。」と、内間岳に連れて行き、崖を後にして座らせて、「今日は師走の七日だもの、餅でも煮て食べようね。」と言ってこの鬼を安心させた。今度は、餅を、サンニンの葉に包んで煮た。普通の餅は、すぐ口に入れて食べることができるが、これはそうできない。この鬼はうつむいて、餅を包んだサンニンの葉を、いちいちあけて食べようとしていた。そのとき、餅を煮た湯を、「今だ!」といって、すぐ、妹が(兄に)ひっかけると同時に崖に落としたって。師走餅を持って食べようとする間に、餅を煮た湯を、この鬼にひっかけて、ひっかけると同時に、内間の断崖から落として、鬼退治したというわけ。それから、師走餅を作るようになった。めでたい師走餅を。
全体の記録時間数 2:16
物語の時間数 2:16
言語識別 方言
音源の質
テープ番号
予備項目1

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