昔、本当にあったということを芝居で見たんだがね。浦添前ヤマトゥと後ヤマトゥという男が二人で、女一人を慕っていた。だけども、この女は、自分が約束しているのは前ヤマトゥだが、他に後ヤマトゥというのがいて、二人は非常によく似ていて、誰が本物やら全く見分けがつかず、非常に困ってしまった。ある年寄ったお婆さんに「どうしたら確められるだろうか。二人はよく似ているし、誰だとはっきり決めることができないのだが。」と尋ねると、老婆は「そういうことだったら、あの二人を一緒に踊らせ、その真中にあなたも立って一緒に踊ってごらん。そして、二人のカンプーに、針を刺しておいて、二人が去るときに、その後を追って行けばどちらが本物かは分るから、そうしなさい。」と教えてくれた。女は教えの通りに、三人で踊って二人の頭に針を刺し、糸を追って行ってみると、一つの糸は前ヤマトゥ本家に、もう一つの糸は洞穴の中に引っぱり込まれていたので、「ああ、これが偽物なんだな。」と気づいた。しばらくして、ハブが洞穴から出て来て、この女を噛み殺そうとしているところへ前ヤマトゥがやって来て、このハブを殺した。これは、芝居を見たのだが、この続きはもっとあったようだが私は忘れてしまっているので、これだけにしておきましょう。以上申し上げます。
| レコード番号 | 47O370296 |
|---|---|
| CD番号 | 47O37C013 |
| 決定題名 | 針刺婿(方言) |
| 話者がつけた題名 | 浦添前大和 |
| 話者名 | 長浜真忠 |
| 話者名かな | ながはましんちゅう |
| 生年月日 | 19040211 |
| 性別 | 男 |
| 出身地 | 沖縄県読谷村長浜 |
| 記録日 | 19761031 |
| 記録者の所属組織 | 読谷村民話調査団第6班 |
| 元テープ番号 | 読谷村長浜T05A05 |
| 元テープ管理者 | 読谷村立歴史民俗資料館 |
| 分類 | 本格昔話 |
| 発句(ほっく) | えーんかしあてーぬくとぅぬ |
| 伝承事情 | 芝居で見た |
| 文字化資料 | 読谷村民話資料集3長浜の民話 P101 |
| キーワード | 浦添前ヤマトゥ,後ヤマトゥ,女,お婆さん,カンプーに針を刺す,前ヤマトゥ本家,洞穴の中,ハブ |
| 梗概(こうがい) | 昔、本当にあったということを芝居で見たんだがね。浦添前ヤマトゥと後ヤマトゥという男が二人で、女一人を慕っていた。だけども、この女は、自分が約束しているのは前ヤマトゥだが、他に後ヤマトゥというのがいて、二人は非常によく似ていて、誰が本物やら全く見分けがつかず、非常に困ってしまった。ある年寄ったお婆さんに「どうしたら確められるだろうか。二人はよく似ているし、誰だとはっきり決めることができないのだが。」と尋ねると、老婆は「そういうことだったら、あの二人を一緒に踊らせ、その真中にあなたも立って一緒に踊ってごらん。そして、二人のカンプーに、針を刺しておいて、二人が去るときに、その後を追って行けばどちらが本物かは分るから、そうしなさい。」と教えてくれた。女は教えの通りに、三人で踊って二人の頭に針を刺し、糸を追って行ってみると、一つの糸は前ヤマトゥ本家に、もう一つの糸は洞穴の中に引っぱり込まれていたので、「ああ、これが偽物なんだな。」と気づいた。しばらくして、ハブが洞穴から出て来て、この女を噛み殺そうとしているところへ前ヤマトゥがやって来て、このハブを殺した。これは、芝居を見たのだが、この続きはもっとあったようだが私は忘れてしまっているので、これだけにしておきましょう。以上申し上げます。 |
| 全体の記録時間数 | 1:54 |
| 物語の時間数 | 1:54 |
| 言語識別 | 方言 |
| 音源の質 | 〇 |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |