城間仲という屋号がありますがね。城間仲は「あるなーかどぅ城間仲」という昔のことばがあるわけですよ。「あるなーかどぅ城間仲」、たくさんあるところは城間仲であるという意味ですな。そして、城間仲というところは、そのおばあさんは目もですな、鼻のところまではげて、ひじょうにミーハガーであったそうです。それが、ことに火をぬくもっている時にですね。こういうふうにして火をぬくもっている時に、メーチャーという沖縄の男のふんどしみたいなものでしょう、女のメーチャーというものは。あれだから、すぐ、坊主御主が水飲みに行って、そこのハーメーがおったもんだから押し倒してですな。まあ関係したそうですよ。そしたら、関係しておばあさんは非常に泣いたというですよ。「もう夫以外の人に行われて、これは非常に失礼だ。」というので泣いておったら、そのおじいさんは門の所で、坊主御主が出て行くのとすれ逢うたそうです。シンプンというて顔隠しがあるでしょう。シンプンの所で逢うたら、「もうこれケンカさせてたいへんなことになった。たぶんケンカになるはずだ。」というので、かがんでおって聞いておったらですな。「なぜ泣いておるか。」と言うて、夫が尋ねたらですな、「今行った首里人に、私は行われた。それで泣いておるのだ。あんた以外に私は関係したことはないから泣いておるのだ。」と言うたらですな。そこの主人は、「シタイドー。」とほめてやったそうですよ。「ああ、これはありがたい事だ。私はお前みたいな百姓の、一百姓の妻をさわるくらいの坊主御主だったらね、あんたは名誉だよ。泣く必要はない。けっして泣くんじゃない、笑いなさい。」と言うて、そしていさめたそうですよ。夫が。そしたら、「この人は普通の人間じゃないから私の土地は全部くれよう。」というので、城間にある公儀地というものは全部城間仲にくれたそうですよ。それで城間仲は「あるなーかどぅ城間仲」と。そして、おじいさんはまた、あんまりたくさんの土地だからね、自分でやれない。個人に小作させたらですな、個人に小作させたら、その小作料は全部、その時の小作料ですな。上がっても上げない。そしてまた、下がっても安くしない、上がりもしないと、いつも通してこの小作料を安く、持ちやすいように小作人にはさせたそうですよ。それで喜んでね。小作人も、「あるなーかどぅ城間仲」と言うて、ほめて百万貫模合までもやった家庭ですよ。おわり。
| レコード番号 | 47O370201 |
|---|---|
| CD番号 | 47O37C009 |
| 決定題名 | 坊主御主と城間仲(共通語) |
| 話者がつけた題名 | 坊主御主と城間仲 |
| 話者名 | 吉田新太郎 |
| 話者名かな | よしだしんたろう |
| 生年月日 | 19021110 |
| 性別 | 男 |
| 出身地 | 沖縄県読谷村喜名 |
| 記録日 | 19800214 |
| 記録者の所属組織 | 読谷ゆうがおの会 |
| 元テープ番号 | 読谷村喜名T11A06 |
| 元テープ管理者 | 読谷村立歴史民俗資料館 |
| 分類 | 伝説 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | 読谷村民話資料集2喜名の民話 P222 |
| キーワード | 城間仲,ミーハガー,坊主御主, |
| 梗概(こうがい) | 城間仲という屋号がありますがね。城間仲は「あるなーかどぅ城間仲」という昔のことばがあるわけですよ。「あるなーかどぅ城間仲」、たくさんあるところは城間仲であるという意味ですな。そして、城間仲というところは、そのおばあさんは目もですな、鼻のところまではげて、ひじょうにミーハガーであったそうです。それが、ことに火をぬくもっている時にですね。こういうふうにして火をぬくもっている時に、メーチャーという沖縄の男のふんどしみたいなものでしょう、女のメーチャーというものは。あれだから、すぐ、坊主御主が水飲みに行って、そこのハーメーがおったもんだから押し倒してですな。まあ関係したそうですよ。そしたら、関係しておばあさんは非常に泣いたというですよ。「もう夫以外の人に行われて、これは非常に失礼だ。」というので泣いておったら、そのおじいさんは門の所で、坊主御主が出て行くのとすれ逢うたそうです。シンプンというて顔隠しがあるでしょう。シンプンの所で逢うたら、「もうこれケンカさせてたいへんなことになった。たぶんケンカになるはずだ。」というので、かがんでおって聞いておったらですな。「なぜ泣いておるか。」と言うて、夫が尋ねたらですな、「今行った首里人に、私は行われた。それで泣いておるのだ。あんた以外に私は関係したことはないから泣いておるのだ。」と言うたらですな。そこの主人は、「シタイドー。」とほめてやったそうですよ。「ああ、これはありがたい事だ。私はお前みたいな百姓の、一百姓の妻をさわるくらいの坊主御主だったらね、あんたは名誉だよ。泣く必要はない。けっして泣くんじゃない、笑いなさい。」と言うて、そしていさめたそうですよ。夫が。そしたら、「この人は普通の人間じゃないから私の土地は全部くれよう。」というので、城間にある公儀地というものは全部城間仲にくれたそうですよ。それで城間仲は「あるなーかどぅ城間仲」と。そして、おじいさんはまた、あんまりたくさんの土地だからね、自分でやれない。個人に小作させたらですな、個人に小作させたら、その小作料は全部、その時の小作料ですな。上がっても上げない。そしてまた、下がっても安くしない、上がりもしないと、いつも通してこの小作料を安く、持ちやすいように小作人にはさせたそうですよ。それで喜んでね。小作人も、「あるなーかどぅ城間仲」と言うて、ほめて百万貫模合までもやった家庭ですよ。おわり。 |
| 全体の記録時間数 | 3:04 |
| 物語の時間数 | 3:04 |
| 言語識別 | 共通語 |
| 音源の質 | ◎ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |