坊主御主が長浜兼久のところに遊びに行ったらですな。ちょうどお昼の時間であったそうですよ。ひもじいものだから、長浜兼久の長浜芋という大きな白い芋ですよ。その芋とカンダバーのスーネーですな。それと、ガチュンという魚がありますがね。の魚は長浜ガチュンというて、長浜ばかりに寄るというんですよ。そこの魚を入れてカンダバースーネーをやったら、それがおいしくて、これを首里の人にあげたら失礼になるかもしれないからというて、あげないのをですな、「私も少しくれてくれ。」と言うて、それでこれを「食べられるかなあ。」と言うて、坊主御主にあげたら非常においしくあがったそうですよ。「あったらもう少しくれんか。」と言って精神入れて食べたということですよ。そして、首里の城に帰ってですな。「あのカンダバースーネーが忘れられないから作ってくれ」と言うので城の炊事場の方にですな、いいつけても、なんぼ作ってもおいしくはないという。そしたら最後にはもう、手をあましてですな。兼久の人を呼んだそうですよ。兼久の人は心配して、「殺されに行くんだ。御主加那志前の前にだから、もう殺されるのがあたりまえ。」と言うので、死ぬ覚悟で行ったらですな。反対にそうではないというのです。「あんたの家であげたカンダバースーネーが忘れられないと言うて、私がなんぼ作ってあげても『おいしくはない』と言うので、文句だらけであるからお前を呼んだのだ。御主加那志前にあげるから、ひとつカンダバースーネーを作ってくれ。」と言うので、御主加那志前に作ってあげたそうです。そしたら、坊主御主は、「これもおいしくない。」と言うそうですよ。そしたら兼久のウスメーが、おじいさんが言うにはですな。「『やーさどぅまーさどぅ』という昔からのことばがある。あなた達は、その言葉を知っていないから、いつもどんなおいしい物をあげてもおいしくないと言うはずです。ひもじい時にはどんなまずいものでもおいしいものだ。だから『やーさどぅしまーさる』という沖縄のことばがあるが、これをあなたは知らないんだ。」と言うたらですな。「ああ、『やーさどぅまーさどぅ』でぃるくとぅばぬあるばーい。」と坊主御主が初めてわかったというんですな。それで長浜兼久の東側に田圃があるですがね、これを褒美にもらったので、兼久地を公儀地と言うんです
| レコード番号 | 47O370199 |
|---|---|
| CD番号 | 47O37C008 |
| 決定題名 | 坊主御主とカンダバーズーネー(共通語) |
| 話者がつけた題名 | 坊主御主と長浜カニク |
| 話者名 | 吉田新太郎 |
| 話者名かな | よしだしんたろう |
| 生年月日 | 19021110 |
| 性別 | 男 |
| 出身地 | 沖縄県読谷村喜名 |
| 記録日 | 19800214 |
| 記録者の所属組織 | 読谷ゆうがおの会 |
| 元テープ番号 | 読谷村喜名T11A04 |
| 元テープ管理者 | 読谷村立歴史民俗資料館 |
| 分類 | 伝説 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | 読谷村民話資料集2喜名の民話 P220 |
| キーワード | 坊主御主,長浜カニク,長浜芋,カンダバーズーネー,首里城, |
| 梗概(こうがい) | 坊主御主が長浜兼久のところに遊びに行ったらですな。ちょうどお昼の時間であったそうですよ。ひもじいものだから、長浜兼久の長浜芋という大きな白い芋ですよ。その芋とカンダバーのスーネーですな。それと、ガチュンという魚がありますがね。の魚は長浜ガチュンというて、長浜ばかりに寄るというんですよ。そこの魚を入れてカンダバースーネーをやったら、それがおいしくて、これを首里の人にあげたら失礼になるかもしれないからというて、あげないのをですな、「私も少しくれてくれ。」と言うて、それでこれを「食べられるかなあ。」と言うて、坊主御主にあげたら非常においしくあがったそうですよ。「あったらもう少しくれんか。」と言って精神入れて食べたということですよ。そして、首里の城に帰ってですな。「あのカンダバースーネーが忘れられないから作ってくれ」と言うので城の炊事場の方にですな、いいつけても、なんぼ作ってもおいしくはないという。そしたら最後にはもう、手をあましてですな。兼久の人を呼んだそうですよ。兼久の人は心配して、「殺されに行くんだ。御主加那志前の前にだから、もう殺されるのがあたりまえ。」と言うので、死ぬ覚悟で行ったらですな。反対にそうではないというのです。「あんたの家であげたカンダバースーネーが忘れられないと言うて、私がなんぼ作ってあげても『おいしくはない』と言うので、文句だらけであるからお前を呼んだのだ。御主加那志前にあげるから、ひとつカンダバースーネーを作ってくれ。」と言うので、御主加那志前に作ってあげたそうです。そしたら、坊主御主は、「これもおいしくない。」と言うそうですよ。そしたら兼久のウスメーが、おじいさんが言うにはですな。「『やーさどぅまーさどぅ』という昔からのことばがある。あなた達は、その言葉を知っていないから、いつもどんなおいしい物をあげてもおいしくないと言うはずです。ひもじい時にはどんなまずいものでもおいしいものだ。だから『やーさどぅしまーさる』という沖縄のことばがあるが、これをあなたは知らないんだ。」と言うたらですな。「ああ、『やーさどぅまーさどぅ』でぃるくとぅばぬあるばーい。」と坊主御主が初めてわかったというんですな。それで長浜兼久の東側に田圃があるですがね、これを褒美にもらったので、兼久地を公儀地と言うんです |
| 全体の記録時間数 | 3:06 |
| 物語の時間数 | 3:06 |
| 言語識別 | 共通語 |
| 音源の質 | ◎ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |