後生のお金を作るために、紙にお金の型を型写しで打って仏前で焼くでしょう。ずっと昔のこと、貧乏人が今にも息を引きとろうとしているのだが、借金があるために、「私は借金を払わないうちは死ねない。」と苦しんでいた。するとある神様がそれをお聞きになって、「何も心配するな。この世のお金とあの世のお金とは違うので、この世のいかなるお金持ちでもまたどんなたくさんに沢山あるお金でも、あの世に持ってはいけない。このお金は使えないから、あの世に行かない人はいないので、あなたような死直前の人は先にあの世へ行って、子や孫たちが七日ごとに紙のお金を焼けばこれが後生のお金になるから、後生でのお金は、子、孫が多い者はお金持ちになるし、子、孫がいない者は貧乏になってしまう。だから、その心配はしないで、そのお金は後生はらで払えるから心配しないでよい。」と言うと、「そうでしょうか。」と安心したようにその人は目を閉じたそうだよ。それで、その人の子孫はそういうことを聞いているので、そのために七日ごとに縁故関係者はみんな、打ち紙を持って昔は行ったものよ。私達が小さい頃までは(打ち紙を)よく持って来たがね。そして「後生のお金はこれ(打ち紙)なんだよ。」と言った時からそうなった。実際にはお金にならないが。〈今になって思うんだ、それで度々私達のお婆さんに「(打ち紙は)お金にならないそうだよ。」と言ったら、今でも時々叱られることがあるんだ。叱られても(やはり)後生のお金はそれなんだよ、と言う〉この紙を焼くのは、貧乏者を安心させるために、「後生でのお金はこれなんだよ」ということから始まったようだ。そのために、いつも、「後生では打ち紙が第一だよ。供物もムーチとか打ち紙なんだよ。」と教えられた。供える品物でも肉とかは後生では受け取らない。打ち紙だけを受け取る。焼香だからと言えば、この習慣は昔から今日に至るまでなかなか直らないね。実際からするとその打ち紙は、後生でもお金にならないから、今頃は供えなくてもよいと思うが。しかし、そんなにお金がかからないので今も続けている訳です。
| レコード番号 | 47O370192 |
|---|---|
| CD番号 | 47O37C008 |
| 決定題名 | 打ち紙由来(方言) |
| 話者がつけた題名 | 打ち紙を焼く話 |
| 話者名 | 宇根良誘 |
| 話者名かな | うねりょうゆう |
| 生年月日 | 19060610 |
| 性別 | 男 |
| 出身地 | 本部 |
| 記録日 | 19780610 |
| 記録者の所属組織 | 読谷ゆうがおの会 |
| 元テープ番号 | 読谷村喜名T10B02 |
| 元テープ管理者 | 読谷村立歴史民俗資料館 |
| 分類 | 伝説、 民俗 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | 読谷村民話資料集2喜名の民話 P140 |
| キーワード | 後生のお金,貧乏人,借金,神様,紙の金を焼く,打ち紙 |
| 梗概(こうがい) | 後生のお金を作るために、紙にお金の型を型写しで打って仏前で焼くでしょう。ずっと昔のこと、貧乏人が今にも息を引きとろうとしているのだが、借金があるために、「私は借金を払わないうちは死ねない。」と苦しんでいた。するとある神様がそれをお聞きになって、「何も心配するな。この世のお金とあの世のお金とは違うので、この世のいかなるお金持ちでもまたどんなたくさんに沢山あるお金でも、あの世に持ってはいけない。このお金は使えないから、あの世に行かない人はいないので、あなたような死直前の人は先にあの世へ行って、子や孫たちが七日ごとに紙のお金を焼けばこれが後生のお金になるから、後生でのお金は、子、孫が多い者はお金持ちになるし、子、孫がいない者は貧乏になってしまう。だから、その心配はしないで、そのお金は後生はらで払えるから心配しないでよい。」と言うと、「そうでしょうか。」と安心したようにその人は目を閉じたそうだよ。それで、その人の子孫はそういうことを聞いているので、そのために七日ごとに縁故関係者はみんな、打ち紙を持って昔は行ったものよ。私達が小さい頃までは(打ち紙を)よく持って来たがね。そして「後生のお金はこれ(打ち紙)なんだよ。」と言った時からそうなった。実際にはお金にならないが。〈今になって思うんだ、それで度々私達のお婆さんに「(打ち紙は)お金にならないそうだよ。」と言ったら、今でも時々叱られることがあるんだ。叱られても(やはり)後生のお金はそれなんだよ、と言う〉この紙を焼くのは、貧乏者を安心させるために、「後生でのお金はこれなんだよ」ということから始まったようだ。そのために、いつも、「後生では打ち紙が第一だよ。供物もムーチとか打ち紙なんだよ。」と教えられた。供える品物でも肉とかは後生では受け取らない。打ち紙だけを受け取る。焼香だからと言えば、この習慣は昔から今日に至るまでなかなか直らないね。実際からするとその打ち紙は、後生でもお金にならないから、今頃は供えなくてもよいと思うが。しかし、そんなにお金がかからないので今も続けている訳です。 |
| 全体の記録時間数 | 3:13 |
| 物語の時間数 | 3:13 |
| 言語識別 | 方言 |
| 音源の質 | 〇 |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |