ある男が、そんなに童でもない若者が病気をした。今死んではいけないが、心配してこれはもうどうすればよいのだろうかと思った。それがある日、生命の神、繁昌の神、お金の神様三人揃って碁を打っていらしたそうだ。その神々を知った人が、「それならば、あなたが今死ぬのがいやだったら、いつか何月何日の行事で、五月五日という行事が、年に何は何の日、吉日とあるから、平日はなさらないので、その日にそっと行って、肉、豆腐、昆布、酒、それに、ニハナ(花米(はなごめ))というもので、それらを酒の肴として供えなさい。折詰めにして持って行って、あの神々が碁を打っている前に置いて、そして願いもてなしすれば運勢を切り換えてくれるから、しかし、初めは運勢を切り換えてくれないはずだ。碁を打っていらっしゃる所にそっと五品を持って行きなさい。」そして、碁を打っている間中は酒も三つ注ぎ、碁を打っている側に置いていたら、酒を飲んでは碁を打ちまた酒を飲んでは碁を打ったりしていた。それで、その人たちが酒を飲んでしまうと又酒を注いだりして側でだまって待っていた。すると、また、今度は肉も豆腐も全て突き刺して食べてしまった。全てなくなったので、その「私は実のところ、願い事があって参りました。どこそこの何番地の何という者ですが、何相で幾つになりますが。」と、ひざまづいて「私はもう、今死んではいけませんが。」と言って「生命を助けて下さいませんか。」と言った。生命の神は糸を持っていらっしゃったようです。「生命を助けて下さいませんか。」と言うと、「それがそんなに簡単に出来るものかなあ。」と神は頭を振ったそうだ、頭を振るようになったのはこの時からである。出来ない時に頭を横に振る。けれども、あんなに頭を振っておられたそうなのに思い直されたのだろうか、今度は、「それではこの御馳走は全部あなたが持って来たんだね。」と神が言うと、「はい」と言った。「そうだったら食べてしまったのだから願いを聞いてやらなくてはいけない。」と言った。それでね、「それじゃね、あなたと同じ日に生まれた子と一緒に生まれた他の子を調べてみようね。」と繁昌の神が同日生まれの子を調べ出し、「あぁ良かった、あっちにいるからあの子と生命)換えるから。そうだあなたは話をしないで帰りなさい。」と言った。それで、他の子は死んでしまった。その時以来、願い事をする時は、肉、豆腐が用いられ、焼香ごとや祝ごとにでも肉と豆腐、昆布や酒、花米などが用意される。これだけは一組だとして、その時から始まった慣例だそうだ。
| レコード番号 | 47O370166 |
|---|---|
| CD番号 | 47O37C007 |
| 決定題名 | 子供の寿命(方言) |
| 話者がつけた題名 | 同年生の見舞いはするものではない |
| 話者名 | 松田ナエ |
| 話者名かな | まつだなえ |
| 生年月日 | 18970422 |
| 性別 | 女 |
| 出身地 | 沖縄県読谷村喜名 |
| 記録日 | 19780617 |
| 記録者の所属組織 | 読谷ゆうがおの会 |
| 元テープ番号 | 読谷村喜名T09A05 |
| 元テープ管理者 | 読谷村立歴史民俗資料館 |
| 分類 | 本格昔話、 民俗 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | 母親から聞いた |
| 文字化資料 | 読谷村民話資料集2喜名の民話 P65 |
| キーワード | 若者が病気,生命の神,繁昌の神,お金の神様,碁打ち,五月五日,酒,御馳走 |
| 梗概(こうがい) | ある男が、そんなに童でもない若者が病気をした。今死んではいけないが、心配してこれはもうどうすればよいのだろうかと思った。それがある日、生命の神、繁昌の神、お金の神様三人揃って碁を打っていらしたそうだ。その神々を知った人が、「それならば、あなたが今死ぬのがいやだったら、いつか何月何日の行事で、五月五日という行事が、年に何は何の日、吉日とあるから、平日はなさらないので、その日にそっと行って、肉、豆腐、昆布、酒、それに、ニハナ(花米(はなごめ))というもので、それらを酒の肴として供えなさい。折詰めにして持って行って、あの神々が碁を打っている前に置いて、そして願いもてなしすれば運勢を切り換えてくれるから、しかし、初めは運勢を切り換えてくれないはずだ。碁を打っていらっしゃる所にそっと五品を持って行きなさい。」そして、碁を打っている間中は酒も三つ注ぎ、碁を打っている側に置いていたら、酒を飲んでは碁を打ちまた酒を飲んでは碁を打ったりしていた。それで、その人たちが酒を飲んでしまうと又酒を注いだりして側でだまって待っていた。すると、また、今度は肉も豆腐も全て突き刺して食べてしまった。全てなくなったので、その「私は実のところ、願い事があって参りました。どこそこの何番地の何という者ですが、何相で幾つになりますが。」と、ひざまづいて「私はもう、今死んではいけませんが。」と言って「生命を助けて下さいませんか。」と言った。生命の神は糸を持っていらっしゃったようです。「生命を助けて下さいませんか。」と言うと、「それがそんなに簡単に出来るものかなあ。」と神は頭を振ったそうだ、頭を振るようになったのはこの時からである。出来ない時に頭を横に振る。けれども、あんなに頭を振っておられたそうなのに思い直されたのだろうか、今度は、「それではこの御馳走は全部あなたが持って来たんだね。」と神が言うと、「はい」と言った。「そうだったら食べてしまったのだから願いを聞いてやらなくてはいけない。」と言った。それでね、「それじゃね、あなたと同じ日に生まれた子と一緒に生まれた他の子を調べてみようね。」と繁昌の神が同日生まれの子を調べ出し、「あぁ良かった、あっちにいるからあの子と生命)換えるから。そうだあなたは話をしないで帰りなさい。」と言った。それで、他の子は死んでしまった。その時以来、願い事をする時は、肉、豆腐が用いられ、焼香ごとや祝ごとにでも肉と豆腐、昆布や酒、花米などが用意される。これだけは一組だとして、その時から始まった慣例だそうだ。 |
| 全体の記録時間数 | 6:24 |
| 物語の時間数 | 6:24 |
| 言語識別 | 方言 |
| 音源の質 | ◎ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |