一番上の兄さんは、ペークータンメーの親にあたる。二番目はお付役。今の総理大臣のお付役(つけやく)で、すぐ下の位に値する。総理大臣と言えば、一般国民の代表でしょう。また、二番目は何か他にもしていたようだが、三男までいたが、三男まで皆なお付役だった。国王の下で仕事をしていたそうだ。あんまり込み入った事は分らないが、これは大体の話である。また、私の親は、どんな仕事をしたかというと、この仕事と言っても、私の親は学問がなかったようで、はっきりしない。それから、国王のウミナイビーというのは知っているでしょうね。妹ということは分るでしょう。国王の妹が結婚できる年頃になっていても、国王の所に妹を貰いに行ける人は、どんな人でも居ないでしょう。それで、幸地親方と言ってね、幸地親方は国の親方なので、妹の婿として選ばれ調べられたそうだ。調べられても、それは国の命令だから、いやだと断わることはできないし、もう「はい。」と答えて承諾したそうだが、また、今の摂政三司官である人達でも、国王の妹であるゆえに、普通の人のように心気やすくつき合える間柄ではなく、いつも「はい、はい。」と敬まっていた。また、幸地親方というのは、教えている方の親方である。親方と言えば、国の親方を意味するので士族でも上役に当る。上役なので、幸地親方の妻国王の妹をにさせる事になった。ウミナイビには、この役員達の中でも、ずっと上の役員達でも、敬語を使っているので、親方も当然教える立場であっても「はいはい。」と言わせなければいけない。「イー、ヒー。」させて教えてはよくないだろうとの協議がある。敬語を使いなさいと言われて、「それは成る程、妻にはするが、この国王の妹であっても、普通の言葉で教えてはいけない。妻であっても敬語を使わなければいけない」と言われたので、幸地親方は、「ああ、そうでしたらお断わりします。妻に敬語を使うようでは、それが如何に国の命令であっても出来ません。」と言ったそうだ。例えば、あなただとするよ。あなたの夫が、あなたに敬語を使うようでは、夫になる人は居ないでしょう。だからそれは、正して見るとそうなるでしょう。こういう話だったそうだ。
| レコード番号 | 47O370129 |
|---|---|
| CD番号 | 47O37C006 |
| 決定題名 | 幸地親方の話(方言) |
| 話者がつけた題名 | 幸地親方 |
| 話者名 | 渡嘉敷兼求 |
| 話者名かな | とかしきけんきゅう |
| 生年月日 | 18800619 |
| 性別 | 男 |
| 出身地 | 沖縄県読谷村喜名 |
| 記録日 | 19770619 |
| 記録者の所属組織 | 読谷村民話調査団第1班 |
| 元テープ番号 | 読谷村喜名T07A05 |
| 元テープ管理者 | 読谷村立歴史民俗資料館 |
| 分類 | 伝説 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | 読谷村民話資料集2喜名の民話 P195 |
| キーワード | ペークータンメー,国王,幸地親方,摂政三司官 |
| 梗概(こうがい) | 一番上の兄さんは、ペークータンメーの親にあたる。二番目はお付役。今の総理大臣のお付役(つけやく)で、すぐ下の位に値する。総理大臣と言えば、一般国民の代表でしょう。また、二番目は何か他にもしていたようだが、三男までいたが、三男まで皆なお付役だった。国王の下で仕事をしていたそうだ。あんまり込み入った事は分らないが、これは大体の話である。また、私の親は、どんな仕事をしたかというと、この仕事と言っても、私の親は学問がなかったようで、はっきりしない。それから、国王のウミナイビーというのは知っているでしょうね。妹ということは分るでしょう。国王の妹が結婚できる年頃になっていても、国王の所に妹を貰いに行ける人は、どんな人でも居ないでしょう。それで、幸地親方と言ってね、幸地親方は国の親方なので、妹の婿として選ばれ調べられたそうだ。調べられても、それは国の命令だから、いやだと断わることはできないし、もう「はい。」と答えて承諾したそうだが、また、今の摂政三司官である人達でも、国王の妹であるゆえに、普通の人のように心気やすくつき合える間柄ではなく、いつも「はい、はい。」と敬まっていた。また、幸地親方というのは、教えている方の親方である。親方と言えば、国の親方を意味するので士族でも上役に当る。上役なので、幸地親方の妻国王の妹をにさせる事になった。ウミナイビには、この役員達の中でも、ずっと上の役員達でも、敬語を使っているので、親方も当然教える立場であっても「はいはい。」と言わせなければいけない。「イー、ヒー。」させて教えてはよくないだろうとの協議がある。敬語を使いなさいと言われて、「それは成る程、妻にはするが、この国王の妹であっても、普通の言葉で教えてはいけない。妻であっても敬語を使わなければいけない」と言われたので、幸地親方は、「ああ、そうでしたらお断わりします。妻に敬語を使うようでは、それが如何に国の命令であっても出来ません。」と言ったそうだ。例えば、あなただとするよ。あなたの夫が、あなたに敬語を使うようでは、夫になる人は居ないでしょう。だからそれは、正して見るとそうなるでしょう。こういう話だったそうだ。 |
| 全体の記録時間数 | 4:29 |
| 物語の時間数 | 4:29 |
| 言語識別 | 方言 |
| 音源の質 | ◎ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |