男の友情(方言)

概要

ある所にね、男友達の、大変いい友達がいたって、それで、その友達の一人はもう、妻を娶ったわけだね。二人は襖隣で住んでいたが、一人の男は妻を娶ったら、今度は、妻を娶ったらその妻と大変いい仲なんだが、この妻を娶った男はぜひとも勤めに行かねばならなくなって、旅に行ったらしい。それで、その友達に、「私が旅に行っている間は、私の妻は君の方で立派に守っていてくれ。浮気もさせないでくれ。」と言って、もう頼んだわけだ。すると友達は、「これは、友達にあんなに頼まれて、もう大変なことになったなー。もしこの女が街娼のように浮気でもしたらどうしよう。」と言って心配した。友達は、襖をちょっと開けて、いつも夜になると、女の身体に手を置いて眠ったって。「君はどこにも行ってはいけないよ。私は、君の夫に頼まれているから。」と言って、それで、手を置いて眠ったって。そうしていると、この男の真心が女の身体にうつって、もう女は、夫が帰って来てから妊娠しているようすなんだ。女が妊娠したので、「君は守ってくれと頼んだら、どこまで守ったんだ。私の女に触わったな。」と言ってもう、悋気喧嘩が始まったわけだね。すると、「君はこのままにはしておけない。女を預ければ、立派に務めさせるのが友情というものなのに君は触わった手を出したな。」と、激しく喧嘩したら、「そうではない。私の真心が現われるから、私は襖を開けて手を置いて、女がどこにも行かないようにという考えで、手をこうして置いて眠ったんだ。女が少しでも動いたら『どこに行くのかなー』と、私は夜通し眠らないで守っているのに、私にそんなふうに言うのか。」と。それでもう友達が、「よし、私の真心はこの女が産んだらわかるはずだから、産むまでは、まず待て。」と言うと、「そうか。」と言ってもう、男は辛抱した。やがて月も満ちて、女が産んだら、やっぱり手だけが、こうして出てきた。指だけを産んであったという話なんだ。

再生時間:2:36

民話詳細DATA

レコード番号 47O370090
CD番号 47O37C004
決定題名 男の友情(方言)
話者がつけた題名 男の友情
話者名 翁長ウト
話者名かな おながうと
生年月日 19100219
性別
出身地 本部町渡久地
記録日 19761017
記録者の所属組織 読谷村民話調査団第六班
元テープ番号 読谷村喜名T05A11
元テープ管理者 読谷村立歴史民俗資料館
分類 本格昔話
発句(ほっく) なーあるとぅくるんかいよー
伝承事情
文字化資料 読谷村民話資料集2喜名の民話 P94
キーワード 友達,手
梗概(こうがい) ある所にね、男友達の、大変いい友達がいたって、それで、その友達の一人はもう、妻を娶ったわけだね。二人は襖隣で住んでいたが、一人の男は妻を娶ったら、今度は、妻を娶ったらその妻と大変いい仲なんだが、この妻を娶った男はぜひとも勤めに行かねばならなくなって、旅に行ったらしい。それで、その友達に、「私が旅に行っている間は、私の妻は君の方で立派に守っていてくれ。浮気もさせないでくれ。」と言って、もう頼んだわけだ。すると友達は、「これは、友達にあんなに頼まれて、もう大変なことになったなー。もしこの女が街娼のように浮気でもしたらどうしよう。」と言って心配した。友達は、襖をちょっと開けて、いつも夜になると、女の身体に手を置いて眠ったって。「君はどこにも行ってはいけないよ。私は、君の夫に頼まれているから。」と言って、それで、手を置いて眠ったって。そうしていると、この男の真心が女の身体にうつって、もう女は、夫が帰って来てから妊娠しているようすなんだ。女が妊娠したので、「君は守ってくれと頼んだら、どこまで守ったんだ。私の女に触わったな。」と言ってもう、悋気喧嘩が始まったわけだね。すると、「君はこのままにはしておけない。女を預ければ、立派に務めさせるのが友情というものなのに君は触わった手を出したな。」と、激しく喧嘩したら、「そうではない。私の真心が現われるから、私は襖を開けて手を置いて、女がどこにも行かないようにという考えで、手をこうして置いて眠ったんだ。女が少しでも動いたら『どこに行くのかなー』と、私は夜通し眠らないで守っているのに、私にそんなふうに言うのか。」と。それでもう友達が、「よし、私の真心はこの女が産んだらわかるはずだから、産むまでは、まず待て。」と言うと、「そうか。」と言ってもう、男は辛抱した。やがて月も満ちて、女が産んだら、やっぱり手だけが、こうして出てきた。指だけを産んであったという話なんだ。
全体の記録時間数 2:36
物語の時間数 2:36
言語識別 方言
音源の質
テープ番号
予備項目1

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