山びこはね、どうして出たかと。ねえ、これは、一番最初にね、漁師の話から出るわけですがね。夜ね、漁師が魚釣りに、魚を釣りに行ったんだってさ、海に、夜釣りにね。そして、その海にエイっているでしょう。鮫か、鮫。鮫というのかね、ここでは標準語では。カマンタってわかるでしょう。それを釣ってね、するとね、そのエイのねえ下の物がよ、人間の女の物に似ているんだってよ、女の物に。その漁師はよ、それを見てね、関係したらしいんだよ、このエイと。関係したからね、関係して、家にエイを持って行ってね、妻にね、「おい、今日は、私は、大きなエイを釣ったよ、うれしいよ。」と言うとね、その男がね、話をするとね、下もものを言うんだよね、下の方もまねして。「おかしいねえ。」と言ってね、夫婦話してね。そして、「これは確かに、病気ではないだろうか。」と、妻は言ったんだよ。まあ、そうしているうちにね、二・三日もたってね、また夫婦関係したらしい。夫婦、肉体関係するとね、その夫のものからね、また、妻のものに移ってね、移ったのでね、その妻もまたものを言うと、そのここ、下の方もね、まねしてね。それで、「さあ、これは不思議なことだ。たしかにこれは伝染病だからね。これはもう自分等がこのことを持っていると、もう大変だからねこれは、他の人にうつさないといけない。」と言ってね、夫婦相談してね。そして、もう夫も他の人にうつしてもよい、妻もよいと相談しているうちに、道を行商人が通ったんだってさ。昔の背負い行商人、たとえば、油を売ったりね、そうめんを売ったりして、昔はよく通ったんだよね、行商人が。妻がその行商人を呼んでね、「そのう、実は、もう私はあなたを好いていますのでね、あなたと二人寝てね、まあ、関係しよう。」と、その妻が言ったのでね、その行商人は喜んでね、それはつごうがいいと言って、ある裏座に行って、行商と関係したらしい。関係すると、今度は、妻のものからね。その行商人の下にうつって、そのうつってね、そして、今度は、その行商人は、もうそこを出て、「また、この次会おうね。」と言って、出て行ってね。そして、その行商人は、道をね、「油を買って下さい。そうめんを買って下さい。」と言うでしょう。そう言って、この行商人が言うと、そのまた、行商人の下もしゃべってね、真似して。「さあ、これは不思議なことだ。これはたしかに病気なんだ。これは私にこれをうつそうと、私をだましたんだな。」と言ってね、その行商人も心配してね。道を歩いていると山の下に牛がつながれていたんだってさ、ねえ。「さあ、これは人間にうつしてはいけないから、これは動物にするんだ。」と言ってね、また、その行商人はね、牛と関係したらしいよ、動物と。すると、この行商人の下からね、下のものから牛にうつってね、そうすると、その牛は、「ンーモー。」と泣くでしょう。すると、そこ下も「ンーモー。」と泣くんだよ。そして、この牛はね、ある日、尻がかゆかったのかね、山に尻をこするとね、こすったらしいんだよね、山のふもとに。こすると、その牛から山にうっつてね、だから、ここで「ホーイ。」というと、あららから山びこが聞こえるでしょう。その意味から、山びこは出たという話であるんだよ。山びこの、ねえ、そういう意味からね、山びこというのは出たという話である。
| レコード番号 | 47O376544 |
|---|---|
| CD番号 | 47O37C265 |
| 決定題名 | 山彦由来(シマグチ) |
| 話者がつけた題名 | - |
| 話者名 | 石川元助 |
| 話者名かな | いしかわげんすけ |
| 生年月日 | 19130707 |
| 性別 | 男 |
| 出身地 | 沖縄県恩納村谷茶 |
| 記録日 | 19810127 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄口承文芸学術調査団 |
| 元テープ番号 | 恩納村T48A01 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 本格昔話 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | 南洋で友達から聞いた。 |
| 文字化資料 | - |
| キーワード | 山びこ,漁師,魚釣り,エイ,人間の女の物に似ている,関係した,妻,まねする,夫婦関係,妻のものに移った,伝染病,行商人,行商と関係,行商人の下もしゃべった,牛と関係した,尻がかゆかった,山に尻をこする,山びこ |
| 梗概(こうがい) | 山びこはね、どうして出たかと。ねえ、これは、一番最初にね、漁師の話から出るわけですがね。夜ね、漁師が魚釣りに、魚を釣りに行ったんだってさ、海に、夜釣りにね。そして、その海にエイっているでしょう。鮫か、鮫。鮫というのかね、ここでは標準語では。カマンタってわかるでしょう。それを釣ってね、するとね、そのエイのねえ下の物がよ、人間の女の物に似ているんだってよ、女の物に。その漁師はよ、それを見てね、関係したらしいんだよ、このエイと。関係したからね、関係して、家にエイを持って行ってね、妻にね、「おい、今日は、私は、大きなエイを釣ったよ、うれしいよ。」と言うとね、その男がね、話をするとね、下もものを言うんだよね、下の方もまねして。「おかしいねえ。」と言ってね、夫婦話してね。そして、「これは確かに、病気ではないだろうか。」と、妻は言ったんだよ。まあ、そうしているうちにね、二・三日もたってね、また夫婦関係したらしい。夫婦、肉体関係するとね、その夫のものからね、また、妻のものに移ってね、移ったのでね、その妻もまたものを言うと、そのここ、下の方もね、まねしてね。それで、「さあ、これは不思議なことだ。たしかにこれは伝染病だからね。これはもう自分等がこのことを持っていると、もう大変だからねこれは、他の人にうつさないといけない。」と言ってね、夫婦相談してね。そして、もう夫も他の人にうつしてもよい、妻もよいと相談しているうちに、道を行商人が通ったんだってさ。昔の背負い行商人、たとえば、油を売ったりね、そうめんを売ったりして、昔はよく通ったんだよね、行商人が。妻がその行商人を呼んでね、「そのう、実は、もう私はあなたを好いていますのでね、あなたと二人寝てね、まあ、関係しよう。」と、その妻が言ったのでね、その行商人は喜んでね、それはつごうがいいと言って、ある裏座に行って、行商と関係したらしい。関係すると、今度は、妻のものからね。その行商人の下にうつって、そのうつってね、そして、今度は、その行商人は、もうそこを出て、「また、この次会おうね。」と言って、出て行ってね。そして、その行商人は、道をね、「油を買って下さい。そうめんを買って下さい。」と言うでしょう。そう言って、この行商人が言うと、そのまた、行商人の下もしゃべってね、真似して。「さあ、これは不思議なことだ。これはたしかに病気なんだ。これは私にこれをうつそうと、私をだましたんだな。」と言ってね、その行商人も心配してね。道を歩いていると山の下に牛がつながれていたんだってさ、ねえ。「さあ、これは人間にうつしてはいけないから、これは動物にするんだ。」と言ってね、また、その行商人はね、牛と関係したらしいよ、動物と。すると、この行商人の下からね、下のものから牛にうつってね、そうすると、その牛は、「ンーモー。」と泣くでしょう。すると、そこ下も「ンーモー。」と泣くんだよ。そして、この牛はね、ある日、尻がかゆかったのかね、山に尻をこするとね、こすったらしいんだよね、山のふもとに。こすると、その牛から山にうっつてね、だから、ここで「ホーイ。」というと、あららから山びこが聞こえるでしょう。その意味から、山びこは出たという話であるんだよ。山びこの、ねえ、そういう意味からね、山びこというのは出たという話である。 |
| 全体の記録時間数 | 3:07 |
| 物語の時間数 | 3:07 |
| 言語識別 | 方言 |
| 音源の質 | ◎ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |