逆立幽霊と池城親方(シマグチ)

概要

逆立幽霊 首里 仲のよい夫婦 妻が亡くなった 妾 生魂 魔よけの御札 真嘉比道 黒綱で縛って逆さに埋めた 池城親方

再生時間:8:23

民話詳細DATA

レコード番号 47O376483
CD番号 47O37C262
決定題名 逆立幽霊と池城親方(シマグチ)
話者がつけた題名 逆さま幽霊の話
話者名 長嶺安有
話者名かな ながみねあんゆう
生年月日 18991218
性別
出身地 沖縄県恩納村南恩納
記録日 19760606
記録者の所属組織 沖縄口承文芸学術調査団
元テープ番号 恩納村T45B02
元テープ管理者 沖縄伝承話資料センター
分類 伝説
発句(ほっく)
伝承事情 親や先輩から聞いた
文字化資料 『恩納村の民話・伝説編』P147
キーワード それでは、今から逆立幽霊(さかだちゆうれい)のお話をしたいと思います。昔、首里(しゅり)にたいそう仲のよい夫婦がいたそうだ。それで、誰が先に死んでも後妻をもらわない、夫を持たないという約束をしたそうだ。そうこうするうちに、妻は長いこと病気にかかった後亡くなってしまった。妻が亡くなったので夫は、「ああ、もう二人のうち誰が先に死んでも、夫も持たない、妻も持たないとの約束だったがしょうがない。妻は、もうこれだけの寿命だったんで亡くなったのだから。もうしょうがないから自分は新しい妻をさがそう。」と言って、妻をもらおうとしたって。そうして夫は、「はあこれは、もう私が妾を持ったら生魂(いきだま)を取りに来るかもしれない。家に魔よけの御札(おふだ)をはって、亡妻が生魂を取りに来ないようにしよう。」と言って御札をはってから、また、「はあ前妻は、幽霊になって出て来るかもしれんな。」と言って、死んだ妻を黒綱で縛り、そうして、首里,三箇の人たちがよく通る道に、逆さまにして埋めたそうだ。それからしばらくして、亡妻は「夫は新しい妻をもらっているから、生魂(いきだま)を取ってやらんといけない。」と言って、夫の家に行くが、もう御札がはってあって、戸口から床柱まで全部に御札がはってあるので入ることができなかった。幽霊は「はあ、これはもう、このままではどうしようもない。ぜひ、通りすがりの人に頼むことにしよう。」と考えた。首里の真嘉比道というのは、首里汀良町から泊に出る道、今の古島中学校と言うのかな、あそこに今あるよ。古島中学校に。そこの道は、昔は石が全部敷いてあって、だいたい一間(いっけん)ほどの道であったよ。私も小さいころに首里のその道を通ったことがあるよ。私たちの祖先の墓があったので、,清明を供えに、いつも五月十五日には行くわけだ。その時に「ここは首里三箇の道だよ。」と言って親たちから聞かされていたんだ。それで、納得したんだよ、幽霊はこの道に身体を埋められていたそうなんだ。それで、人は歩いてここを通ったらしい。首里と那覇の行き戻りはね。そこは昔の主要な道路だからね。三箇道だから、真嘉比道といって、主要な道路だった。それで夜になったら、もう幽霊になって出たそうだ。自分の思いをぜひ頼もうと思って。そして(幽霊になって)立っているのだが、そこを通る人たちは、幽霊を見ると皆驚いて魂がぬけて、一人残らず皆驚いて魂を落として病気になった。それで、(噂が広まって)王府に知れるようになって、「なにかその逆立幽霊には理由があるはずだから、誰か理由を聞いて、幽霊の思いをとげさせることのできる人はいないのか。」ということになったそうだ。すると、そこに、池城親方(いちぐしくおやかた)という武士がいらっしゃったので、その人が真嘉比道に行って、「お前はどういうわけで、このように逆立幽霊になって立って、ここから歩いて行く人たちを驚かして魂を落とさせるのか。」と聞くと、幽霊は「ああ、実はこうこういう理由なんです。私たち夫婦は生きている時に二人互いに約束したんです。誰が先に死んでも妻も持たない、夫も持たないとの約束だが私が死ぬと、夫は私をこのように黒綱で縛って逆さに埋めて、人に踏みつけさせて、自分は(新しい)妻をもらったんです。そうして私が来るかもしれないといって、家中に御札をはったので私は家の中に入れないんです。そういうわけですので、ぜひ思いをとげさせてください。私の思いをとげさせて下さるものなら、私は今から一切ここには立ちません。」と、約束したそうだ。池城親方が「それなら私が行って御札をはぎとるから、お前は、今から絶対立たないだろうな。」「もう一切立ちません。」と、その約束をした。そして幽霊と親方は、幽霊の夫の家へ行った。夫の家に行くと幽霊が明りを消したので、池城親方は御札を全部はぎとった。その時に幽霊は、夫の生魂を取ったので、思うように願いがかなって、それで、夫は長いこと待たずに死んだという話なんだ。それで、この逆立幽霊は「もうあなたのおかげで私の思いもとげることができましたあなたの思っていることは何でもかなえます。恩を返そうと思いますので、何がよろしいですか。」と池城親方に問うたんだ。すると、「私は何もいらない。」と答えた。「ところで、あなたの家は家敷もあんなに立派で、家もあんなに立派だが、御先祖はどうですか。」と聞くと、「先祖は、今ひとつかんばしくない。」と言ったので、「それなら私があなたの,風水をみてあげましょう。あそこにいい風水を見つけてありますので、そこに墓を掘って、あなたがたのご先祖をまつってください。」と幽霊が言った。山川の下に,横穴式の墓が今もあるよ。ところで「そこの墓を掘る場合には、鯉が二匹出てくるから、二匹とも、体を痛めずに取ることができたら、あなたがたは栄えますが、一匹でも傷つけるとあなたがたはかえって衰えますから、よく注意して掘って下さい。」と幽霊が言ったそうだ。言われたとおりに、池城親方が墓を掘ると、二匹の鯉が出てきたらしいが、そのうちの一匹は体を痛めて取ったそうだ。それで、この池城殿内は、その後衰えたという話なんだ。これはもう幽霊の話は、ほんとうなのか嘘なのかわからない。これは昔話、伝え話であるが、墓
梗概(こうがい) 逆立幽霊 首里 仲のよい夫婦 妻が亡くなった 妾 生魂 魔よけの御札 真嘉比道 黒綱で縛って逆さに埋めた 池城親方
全体の記録時間数 8:23
物語の時間数 8:23
言語識別 方言
音源の質
テープ番号
予備項目1

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