歌う骸骨(シマグチ)

概要

まず、これは嘘か何か分からない話なんだよ。この人は、御殿(うどぅん)か殿内(どぅんち)の子孫だったらしいんだね。ところが、この人は人違いされて殺されたわけなんだね、このハブセンターの近くで。殺されてしばらくして、ある人がそこで田んぼの仕事をしていたわけだね、下男が。そうして、この人が田んぼの仕事をしていたら、もうそこに、骸骨が竹に持ち上げられて唄をうたったんだ。この殺された人が唄をうたったので、「誰もいないのにこんなにきこえるのかなあ。」と思って疑って見てみると、骸骨が竹に上げられているわけだね。「ああ、確かにこの骸骨かうたっているんだなあ。」と言って、降ろし、墓を作って入れたわけだね。だから、この墓は今もあるよ。墓のかたちがあるよ。そこに葬って入れたわけだね。そして、葬ったあとも、いつもこの墓を崇めていたわけだよ。そうしているうちに、稲も植えつけて、田草を取る時期になると、田んぼの稲は全部蜘蛛の巣をかぶっているわけだよ。稲は。それで、主人は、「もうこれは稲を刈ったって役に立たない。」「この稲はお前もらいなさい。」と言った。この下男は、大変働き者で正直者だったらしい。この人は。それで主人が下男に稲をあげたら、この稲はすぐに大変立派に実ったらしいんだね。稲が立派に実ったので、それで自分の身代金を払って自分が買われた銭を払って自由になったというわけなんだね。もうあの骸骨のおかげなんだね。たぶん、あれがやったんだろう。骸骨は、この下男に助けられているわけだから。骸骨のおかげなんだね。こういうことだったらしいんだね。「東風が吹けば 自分の髪(頭)も痛み出してくる 三日水(さんかみじ)(死水)が飲みたいけれども 自由にならない。」と骸骨がうたったので、この下男が見つけて、それで墓に葬って崇めたわけだね。下男に助けられたんだね。

再生時間:2:25

民話詳細DATA

レコード番号 47O376373
CD番号 47O37C256
決定題名 歌う骸骨(シマグチ)
話者がつけた題名
話者名 比嘉カメ
話者名かな ひがかめ
生年月日 19050815
性別
出身地 沖縄県恩納村山田
記録日 19760516
記録者の所属組織 沖縄口承文芸学術調査団
元テープ番号 恩納村T39A15
元テープ管理者 沖縄伝承話資料センター
分類 本格昔話
発句(ほっく)
伝承事情
文字化資料 『恩納村の民話・昔話編』P43
キーワード 御殿殿内の子孫,田んぼ,下男,骸骨,竹,唄,墓,稲,蜘蛛の巣,働き者で正直者,東風が吹けば,自分の髪(頭)も痛み出してくる,三日水が飲みたいけれども,自由にならない
梗概(こうがい) まず、これは嘘か何か分からない話なんだよ。この人は、御殿(うどぅん)か殿内(どぅんち)の子孫だったらしいんだね。ところが、この人は人違いされて殺されたわけなんだね、このハブセンターの近くで。殺されてしばらくして、ある人がそこで田んぼの仕事をしていたわけだね、下男が。そうして、この人が田んぼの仕事をしていたら、もうそこに、骸骨が竹に持ち上げられて唄をうたったんだ。この殺された人が唄をうたったので、「誰もいないのにこんなにきこえるのかなあ。」と思って疑って見てみると、骸骨が竹に上げられているわけだね。「ああ、確かにこの骸骨かうたっているんだなあ。」と言って、降ろし、墓を作って入れたわけだね。だから、この墓は今もあるよ。墓のかたちがあるよ。そこに葬って入れたわけだね。そして、葬ったあとも、いつもこの墓を崇めていたわけだよ。そうしているうちに、稲も植えつけて、田草を取る時期になると、田んぼの稲は全部蜘蛛の巣をかぶっているわけだよ。稲は。それで、主人は、「もうこれは稲を刈ったって役に立たない。」「この稲はお前もらいなさい。」と言った。この下男は、大変働き者で正直者だったらしい。この人は。それで主人が下男に稲をあげたら、この稲はすぐに大変立派に実ったらしいんだね。稲が立派に実ったので、それで自分の身代金を払って自分が買われた銭を払って自由になったというわけなんだね。もうあの骸骨のおかげなんだね。たぶん、あれがやったんだろう。骸骨は、この下男に助けられているわけだから。骸骨のおかげなんだね。こういうことだったらしいんだね。「東風が吹けば 自分の髪(頭)も痛み出してくる 三日水(さんかみじ)(死水)が飲みたいけれども 自由にならない。」と骸骨がうたったので、この下男が見つけて、それで墓に葬って崇めたわけだね。下男に助けられたんだね。
全体の記録時間数 2:25
物語の時間数 2:25
言語識別 方言
音源の質
テープ番号
予備項目1

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