雪払いの話ですが、ここに継母がいて、本当の親はなくなり、ここに姉と弟の二人の子を生んだまま父親もなくなり、父親が生きている時に後妻をもらい、継母がそこにいたが、二人の子を残して父親はなくなったそうだ。それで継母が二人の姉と弟を養っていたのだが、この継親というのは、非常に心が悪く、弟の方は非常にかわいがり、姉の方は非常に憎んで、毎日もう自分の、布を織る時の手伝い、かせ掛けだけさせて、大変苦しめていたようだ。そうして、ある雪の降る時に、「さあ、今日はお前は外で綛掛けをしなさいよ。」と、着物も着せずに薄着させ、「早くお前はこの綛掛けを済ませてきなさいよ。」という。すると、もう寒くてどうしようもない。この姉は雪の中でかせ掛けをしていたが、もう寒くて、着物も着ていず薄着をしているので、そこで掃除している時に、弟がそれを見て、これでは気の妻と、家から着物を持ってきて着せた。これをまた継親が見てね、「お前はどうして、お前がその着物を着るのか。お前が着る着物はあれだ。」と脱がせて、「さて、お前はもうそんなことして、何もかせ掛けはしてないから、もう家には置いておけない。早く出て行け。」と家から追い払ったようだよ。そうすると、もうこの姉は、女の子は、もうどこにも行く所もなく、それでもう野原に行き、雪の中で寝ていたようだ。すると弟が、さてこれは、このままでは死ぬかもしれないからと、着物を持って野原に行き、自分の姉に着物を着せて、そうしている時に、また、親、この継親がやって来て、「お前はどうして、お前はこんな遠くまでこれをさがしに来たんだ。」と言って、この弟を叱ってね、「さあ家へ帰ろう、これは、ここにおいときなさい。」と言い、そうして家に連れ帰った。そうしている時に、この姉はやがてここで雪に埋もれ、寝ているうちに、そこに、この村の奉行所の奉行が、「こんな雪の降る、雪の降った年には、たしかに人々は、苦しんでいる人々がいるはずだから、一応、まわってみて、そのようなものがいないか、ひとつひとつ調べて来よう。」と、家来の者二人連れて、そうして村中をまわり歩いている時に、この姉が倒れている所に来てね、それを見て、そうして、「お前は、どうしてそこに倒れているんだ。」と言った。するとこの姉は親に追い払われたという話はせずに、「私は、遊んでいるうちに道に迷ってここでこうして倒れてしまった。」と言った。すると、「それなら家はどこの方角だ。」と言うので、「あそこの方だと思うが。」と、そうこうして、家に連れて帰る時に、途中でね、途中で、そこの隣の人と出会った。「お前はこの子を知ってるか。」とたずねたのだろう。「ええわかりますよ。この子は大変親孝行な子どもだが、いつも親に、この子には継親なのだが、継親がね、非常にいじめて、もういつも着物も着せず、そうやって働らかせている子どもだが、今日もこんなにしたのか。」と言ってね、そうしていろいろとまじめにいきさつをすべて話すと、この王様も大変、もう怒ってね、「さてこれは、このままにしてはおかない。親に何かしないといけない。」と言ってね、そうして隣の人といっしょに行って、その家に行ってね、で継親を呼び出して、そうして、「お前はどうしてこの子をそんなにいじめるのか。」と言うと、「これは私が言うのはひとつも聞かないからね、だから親にも反抗するから、これを少ししつけないといけないと思ってそうしたんですよ。」と言う。だがもう事実は聞いて知ってるからね、王様も、「お前が言うのは違っている。継子だといってお前は毎日いじめているという話だが、そうだな。」と言っている時に、子がね、子が、「これは私が悪いからそうしているのだから、どうか母親を許して下さい。」と頼んでいる時に、そこの奉行様ね、それでこの奉行も、子どもは、自分はそんなにされているのに、どうにか親は助けようと考えてね、そうしているので、もう奉行も、このままではおかないと、「さあ、お前は子どもが言うのを今聞いたろうな。」と言ってね、継親に、「これほどまでにお前を非常に、親だとうやまっているんだよ。それなのにお前はこんなに悪者になっているから、お前をここに置くわけにはいかないからね、この子は私が養うから、お前はこの村から離島に追い払うから、そうしなさい。」と言うとね、またすぐこの子がね、この子が、「親と離れて私は暮らせないから、どうかこの罪は私にめんじて許して下さい。」と言ってね、そうして奉行に願ったので、奉行も、もう、「それほどまでにこう言うのなら。」と言って、継親を許してね、「さあ、お前はこの罪は許すが、今後またあんなことがあったら、重い罪に落とすから、今からはこの子を大事にして育てなさい。」と奉行所が言うと、「もう今後、今までのことは水に流して、今からはりっぱに育てていきますから、どうか許して下さい。」といったので、その時に。その後は、非常に大事に養ったという話がある。
| レコード番号 | 47O376345 |
|---|---|
| CD番号 | 47O37C255 |
| 決定題名 | 継子の雪払い(シマグチ) |
| 話者がつけた題名 | - |
| 話者名 | 川平恵治 |
| 話者名かな | かわひらけいじ |
| 生年月日 | 9080920 |
| 性別 | 男 |
| 出身地 | 沖縄県恩納村恩納 |
| 記録日 | 19760222 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄口承文芸学術調査団 |
| 元テープ番号 | 恩納村T38A02 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 本格昔話 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | 『恩納村の民話・昔話編』P120 |
| キーワード | 雪払い,継母,姉と弟の二人の子,父親,後妻,弟の方は非常にかわいがり,姉の方は非常に憎んだ,布を織る時の手伝い,大変苦しめた,雪,外で綛掛け,薄着,奉行所の奉行,大変親孝行な子ども |
| 梗概(こうがい) | 雪払いの話ですが、ここに継母がいて、本当の親はなくなり、ここに姉と弟の二人の子を生んだまま父親もなくなり、父親が生きている時に後妻をもらい、継母がそこにいたが、二人の子を残して父親はなくなったそうだ。それで継母が二人の姉と弟を養っていたのだが、この継親というのは、非常に心が悪く、弟の方は非常にかわいがり、姉の方は非常に憎んで、毎日もう自分の、布を織る時の手伝い、かせ掛けだけさせて、大変苦しめていたようだ。そうして、ある雪の降る時に、「さあ、今日はお前は外で綛掛けをしなさいよ。」と、着物も着せずに薄着させ、「早くお前はこの綛掛けを済ませてきなさいよ。」という。すると、もう寒くてどうしようもない。この姉は雪の中でかせ掛けをしていたが、もう寒くて、着物も着ていず薄着をしているので、そこで掃除している時に、弟がそれを見て、これでは気の妻と、家から着物を持ってきて着せた。これをまた継親が見てね、「お前はどうして、お前がその着物を着るのか。お前が着る着物はあれだ。」と脱がせて、「さて、お前はもうそんなことして、何もかせ掛けはしてないから、もう家には置いておけない。早く出て行け。」と家から追い払ったようだよ。そうすると、もうこの姉は、女の子は、もうどこにも行く所もなく、それでもう野原に行き、雪の中で寝ていたようだ。すると弟が、さてこれは、このままでは死ぬかもしれないからと、着物を持って野原に行き、自分の姉に着物を着せて、そうしている時に、また、親、この継親がやって来て、「お前はどうして、お前はこんな遠くまでこれをさがしに来たんだ。」と言って、この弟を叱ってね、「さあ家へ帰ろう、これは、ここにおいときなさい。」と言い、そうして家に連れ帰った。そうしている時に、この姉はやがてここで雪に埋もれ、寝ているうちに、そこに、この村の奉行所の奉行が、「こんな雪の降る、雪の降った年には、たしかに人々は、苦しんでいる人々がいるはずだから、一応、まわってみて、そのようなものがいないか、ひとつひとつ調べて来よう。」と、家来の者二人連れて、そうして村中をまわり歩いている時に、この姉が倒れている所に来てね、それを見て、そうして、「お前は、どうしてそこに倒れているんだ。」と言った。するとこの姉は親に追い払われたという話はせずに、「私は、遊んでいるうちに道に迷ってここでこうして倒れてしまった。」と言った。すると、「それなら家はどこの方角だ。」と言うので、「あそこの方だと思うが。」と、そうこうして、家に連れて帰る時に、途中でね、途中で、そこの隣の人と出会った。「お前はこの子を知ってるか。」とたずねたのだろう。「ええわかりますよ。この子は大変親孝行な子どもだが、いつも親に、この子には継親なのだが、継親がね、非常にいじめて、もういつも着物も着せず、そうやって働らかせている子どもだが、今日もこんなにしたのか。」と言ってね、そうしていろいろとまじめにいきさつをすべて話すと、この王様も大変、もう怒ってね、「さてこれは、このままにしてはおかない。親に何かしないといけない。」と言ってね、そうして隣の人といっしょに行って、その家に行ってね、で継親を呼び出して、そうして、「お前はどうしてこの子をそんなにいじめるのか。」と言うと、「これは私が言うのはひとつも聞かないからね、だから親にも反抗するから、これを少ししつけないといけないと思ってそうしたんですよ。」と言う。だがもう事実は聞いて知ってるからね、王様も、「お前が言うのは違っている。継子だといってお前は毎日いじめているという話だが、そうだな。」と言っている時に、子がね、子が、「これは私が悪いからそうしているのだから、どうか母親を許して下さい。」と頼んでいる時に、そこの奉行様ね、それでこの奉行も、子どもは、自分はそんなにされているのに、どうにか親は助けようと考えてね、そうしているので、もう奉行も、このままではおかないと、「さあ、お前は子どもが言うのを今聞いたろうな。」と言ってね、継親に、「これほどまでにお前を非常に、親だとうやまっているんだよ。それなのにお前はこんなに悪者になっているから、お前をここに置くわけにはいかないからね、この子は私が養うから、お前はこの村から離島に追い払うから、そうしなさい。」と言うとね、またすぐこの子がね、この子が、「親と離れて私は暮らせないから、どうかこの罪は私にめんじて許して下さい。」と言ってね、そうして奉行に願ったので、奉行も、もう、「それほどまでにこう言うのなら。」と言って、継親を許してね、「さあ、お前はこの罪は許すが、今後またあんなことがあったら、重い罪に落とすから、今からはこの子を大事にして育てなさい。」と奉行所が言うと、「もう今後、今までのことは水に流して、今からはりっぱに育てていきますから、どうか許して下さい。」といったので、その時に。その後は、非常に大事に養ったという話がある。 |
| 全体の記録時間数 | 8:26 |
| 物語の時間数 | 8:26 |
| 言語識別 | 方言 |
| 音源の質 | △ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |