同じ干支は見舞うな(シマグチ)

概要

この話は、昔の人から聞いた話だが。昔、首里の王様が、もうやがてこの世を去るというときに旗持ちをする人は誰にするかということを決めるときの話だ。この本部てーふゎらーというのは、大変な武芸者であったので首里の王様が「お前の用事は、二日ですますのは一日ですませて来なさい。三日ですますものは二日ですませて来なさい。」と何か用事をいい付けたらしい。王様が「お前は歩いて行ってはいけない。私の馬に乗って行け。」といわれたので、馬具をかけて坂下の坂を降りる時、白髪頭の年寄りの夫婦に会った。「あなた方は、どちらへ行かれるのですか。」というと、「私たちは山原へなんですよ。」「それでは、あなた方、あんな遠い山原まで歩けないはずですので私の馬に乗ってください。」といって馬に乗せ連れて行った。この人たちの話が、「首里の王様が死んだ時の旗持ちは、ぜひ本部てーはらーでなくてはならぬが。」という話をした。実はこの馬の主が本部てーはらーであったので、「これは、一大事になった。」と思って、それで、この本部てーはらーというのは、「それでは、この、同年齢の、同年齢の者が、病んでいる時の、厄払いの御願はどのようにしますか。」といったら、「家の門口に桶を二つ伏せておいて、それから雨戸をはずして、それの上に豚の頭を置いて、厄払いの御願をしなさい。」と、この人から話を聞いたので、これは一大事になったと思って、「さあ、あなた方は、もうここで降りてください。」といったらしい。それで、この本部てーはらーという人は、すぐ家に行って、 便所(ふーる)に入って、自分の豚の首を、たたっ切って、雨戸の上に置いて、桶も二つ置いて、それで厄払いの御願をしたら、自分は助かって、隣の同年齢の者がこの世を終えたという話。それで、「同年齢の者が病んだりしている時は、見舞いには行くなよお。」という話は、これから始まったという話を聞いているよ。

再生時間:3:39

民話詳細DATA

レコード番号 47O375878
CD番号 47O37C237
決定題名 同じ干支は見舞うな(シマグチ)
話者がつけた題名 同じ干支は見舞うな
話者名 仲村義徳
話者名かな なかむらぎとく
生年月日 19040808
性別
出身地 沖縄県恩納村富着
記録日 19760226
記録者の所属組織 沖縄口承文芸学術調査団
元テープ番号 恩納村T27B13
元テープ管理者 沖縄伝承話資料センター
分類 伝説
発句(ほっく)
伝承事情
文字化資料 『恩納村の民話・伝説編』P59
キーワード 首里の王様,世を失う,旗を持つ人,元部テーフヮラー,同年生は見舞うな
梗概(こうがい) この話は、昔の人から聞いた話だが。昔、首里の王様が、もうやがてこの世を去るというときに旗持ちをする人は誰にするかということを決めるときの話だ。この本部てーふゎらーというのは、大変な武芸者であったので首里の王様が「お前の用事は、二日ですますのは一日ですませて来なさい。三日ですますものは二日ですませて来なさい。」と何か用事をいい付けたらしい。王様が「お前は歩いて行ってはいけない。私の馬に乗って行け。」といわれたので、馬具をかけて坂下の坂を降りる時、白髪頭の年寄りの夫婦に会った。「あなた方は、どちらへ行かれるのですか。」というと、「私たちは山原へなんですよ。」「それでは、あなた方、あんな遠い山原まで歩けないはずですので私の馬に乗ってください。」といって馬に乗せ連れて行った。この人たちの話が、「首里の王様が死んだ時の旗持ちは、ぜひ本部てーはらーでなくてはならぬが。」という話をした。実はこの馬の主が本部てーはらーであったので、「これは、一大事になった。」と思って、それで、この本部てーはらーというのは、「それでは、この、同年齢の、同年齢の者が、病んでいる時の、厄払いの御願はどのようにしますか。」といったら、「家の門口に桶を二つ伏せておいて、それから雨戸をはずして、それの上に豚の頭を置いて、厄払いの御願をしなさい。」と、この人から話を聞いたので、これは一大事になったと思って、「さあ、あなた方は、もうここで降りてください。」といったらしい。それで、この本部てーはらーという人は、すぐ家に行って、 便所(ふーる)に入って、自分の豚の首を、たたっ切って、雨戸の上に置いて、桶も二つ置いて、それで厄払いの御願をしたら、自分は助かって、隣の同年齢の者がこの世を終えたという話。それで、「同年齢の者が病んだりしている時は、見舞いには行くなよお。」という話は、これから始まったという話を聞いているよ。
全体の記録時間数 3:39
物語の時間数 3:39
言語識別 方言
音源の質
テープ番号
予備項目1

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