「久良波首里殿内(くらはすんどぅぬち)に入る人はいるが、出て行く人は一人もいない。」これは子守りの子供がよ、赤ちゃんおんぶしながら歌ったうただよ。この久良波首里殿内は人が泊まる旅館さ。それで、一人の男が一人でここに泊まりに行こうとしていたところで、この子守りの子供が歌ったわけさ。「久良波首里殿内に入る人はいるが 出て行く人は一人もいない。」と言ったので、もうこの人は感づいたわけさ。そしたら、夜通し、もう眠れなくて、「あの子供が歌っていたうたには意味があるな、不思議なことだ。」「久良波首里殿内に入る人は居るが 出て行く人は一人もいない。」「これは不思議なことだ。」とこの人が心で感じ、起きていたら、旅館の人がもういよいよ殺そうと包丁を研ぎだしたんだね。この旅館の人は落ちぶれ侍だったかもしれないよ。この首里殿内の旅館の主なわけさ。この人は、「もう大変なことになった。」と思ったんだね。この人は、もう旅館の主の子と一緒に二人こうやって並んで眠っていてね、旅館の子がぐうぐう眠ってから着物を全部取り替え、自分の着物は旅館の子に着せて、被せて、自分はまた、旅館の子の着物を着たんだね。そしたら、この旅館の主は、自分の子を刺し殺したという話があったよ。あそこはね、今でも屋敷はそのままで入っていく人もいないよお。今でもあちこち掘ると全部骨だって。人の骨だって。人の骨が最近までたくさんあって、そこは畑もできないそうだよ。今はあそこは何もないですよ。
| レコード番号 | 47O375785 |
|---|---|
| CD番号 | 47O37C233 |
| 決定題名 | 久良波首里殿内(共通語混) |
| 話者がつけた題名 | 久良波首里殿内 |
| 話者名 | 翁長マセ |
| 話者名かな | おながませ |
| 生年月日 | 18980101 |
| 性別 | 女 |
| 出身地 | 沖縄県恩納村前兼久 |
| 記録日 | 19760226 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄口承文芸学術調査団 |
| 元テープ番号 | 恩納村T24A11 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 本格昔話 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | 話が好きで母親から聞いた。 |
| 文字化資料 | 『恩納村の民話・伝説編』P20 |
| キーワード | 久良波首里殿内,子守りの子供,旅館の人,包丁,着物を全部取り替え,骨 |
| 梗概(こうがい) | 「久良波首里殿内(くらはすんどぅぬち)に入る人はいるが、出て行く人は一人もいない。」これは子守りの子供がよ、赤ちゃんおんぶしながら歌ったうただよ。この久良波首里殿内は人が泊まる旅館さ。それで、一人の男が一人でここに泊まりに行こうとしていたところで、この子守りの子供が歌ったわけさ。「久良波首里殿内に入る人はいるが 出て行く人は一人もいない。」と言ったので、もうこの人は感づいたわけさ。そしたら、夜通し、もう眠れなくて、「あの子供が歌っていたうたには意味があるな、不思議なことだ。」「久良波首里殿内に入る人は居るが 出て行く人は一人もいない。」「これは不思議なことだ。」とこの人が心で感じ、起きていたら、旅館の人がもういよいよ殺そうと包丁を研ぎだしたんだね。この旅館の人は落ちぶれ侍だったかもしれないよ。この首里殿内の旅館の主なわけさ。この人は、「もう大変なことになった。」と思ったんだね。この人は、もう旅館の主の子と一緒に二人こうやって並んで眠っていてね、旅館の子がぐうぐう眠ってから着物を全部取り替え、自分の着物は旅館の子に着せて、被せて、自分はまた、旅館の子の着物を着たんだね。そしたら、この旅館の主は、自分の子を刺し殺したという話があったよ。あそこはね、今でも屋敷はそのままで入っていく人もいないよお。今でもあちこち掘ると全部骨だって。人の骨だって。人の骨が最近までたくさんあって、そこは畑もできないそうだよ。今はあそこは何もないですよ。 |
| 全体の記録時間数 | 2:12 |
| 物語の時間数 | 2:12 |
| 言語識別 | 混在 |
| 音源の質 | △ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |