昔の人は、親が六十歳になると、「もうこれまでだ。」と言って、畑の畔に連れて行って、畑の畔に座らせて、それから、食物を持って行って食べさせたりしていたわけよ。もう自分の親だから死なせてはいけない、殺してはいけない。だから、何と言うかね、向こうから、唐なのかね、どこなのかわからない。あの灰縄の御用と、雄鶏の卵など、こんな物を持って来いと言われたので、どうしたらよいのかわからなくなって、そう言って、悩んでいるとね、親が、「どうして、このくらいのことでこまっているのか。縄をなって、ちゃんと箱に入れて火をつけて焼くと灰のまま、そのままなったままの形になるので、そのまま持って行きなさい。」と教えてくれたので、「ああ、お年寄りは、本当に宝だね。」と、その時から、家に連れて来て、年寄りの世話をちゃんとするようになったという話。その話はこんなに聴いたわけさ。何もかも親の所へ行って聴き、親は子供が困っているのを見かねたわけね、親は、それで、「悩むことではないよ、箱の中に縄をなって動かさないように、それに火をつけて焼くと、そのままなったままの形があるので、そのまま持って行きなさい。」と言った。知恵があるなあと、向こうの方はほめているわけ。雄鶏の卵というのは、これもやっぱり、この灰縄といっしょだったわけ、知恵くらべさ。それから、親に、「雄鶏の卵を持って来なさい。」と言われているが、その子が、子が行ったので、「どうして、親に来なさい、親に来なさいと言ったんだ。君に来いと言ったのか。」と、上の位の人に言われたので、「私の父は子どもを産みました。」と言ったので、「男が子どもを産むということがあるか。男がお産だなんて、あるものか。」と言われたので、「では、雄鶏が卵を産みますか。」と、子どもに言い返されたって、返されたそうだ。それで、あちらは負けたって。
| レコード番号 | 47O375529 |
|---|---|
| CD番号 | 47O37C223 |
| 決定題名 | 親捨て山(シマグチ) |
| 話者がつけた題名 | 親捨て山 |
| 話者名 | 比嘉光 |
| 話者名かな | ひがみつ |
| 生年月日 | 19161201 |
| 性別 | 女 |
| 出身地 | 沖縄県美里村 |
| 記録日 | 19760226 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄口承文芸学術調査団 |
| 元テープ番号 | 恩納村T16A22 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 本格昔話 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | 『恩納村の民話・昔話編』P214 |
| キーワード | 親,六十歳,畑の畔,灰縄御用,雄鶏の卵 |
| 梗概(こうがい) | 昔の人は、親が六十歳になると、「もうこれまでだ。」と言って、畑の畔に連れて行って、畑の畔に座らせて、それから、食物を持って行って食べさせたりしていたわけよ。もう自分の親だから死なせてはいけない、殺してはいけない。だから、何と言うかね、向こうから、唐なのかね、どこなのかわからない。あの灰縄の御用と、雄鶏の卵など、こんな物を持って来いと言われたので、どうしたらよいのかわからなくなって、そう言って、悩んでいるとね、親が、「どうして、このくらいのことでこまっているのか。縄をなって、ちゃんと箱に入れて火をつけて焼くと灰のまま、そのままなったままの形になるので、そのまま持って行きなさい。」と教えてくれたので、「ああ、お年寄りは、本当に宝だね。」と、その時から、家に連れて来て、年寄りの世話をちゃんとするようになったという話。その話はこんなに聴いたわけさ。何もかも親の所へ行って聴き、親は子供が困っているのを見かねたわけね、親は、それで、「悩むことではないよ、箱の中に縄をなって動かさないように、それに火をつけて焼くと、そのままなったままの形があるので、そのまま持って行きなさい。」と言った。知恵があるなあと、向こうの方はほめているわけ。雄鶏の卵というのは、これもやっぱり、この灰縄といっしょだったわけ、知恵くらべさ。それから、親に、「雄鶏の卵を持って来なさい。」と言われているが、その子が、子が行ったので、「どうして、親に来なさい、親に来なさいと言ったんだ。君に来いと言ったのか。」と、上の位の人に言われたので、「私の父は子どもを産みました。」と言ったので、「男が子どもを産むということがあるか。男がお産だなんて、あるものか。」と言われたので、「では、雄鶏が卵を産みますか。」と、子どもに言い返されたって、返されたそうだ。それで、あちらは負けたって。 |
| 全体の記録時間数 | 2:12 |
| 物語の時間数 | 2:12 |
| 言語識別 | 方言 |
| 音源の質 | 〇 |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |