私のお爺さんが生きておられた頃、私も城間ナー力家に連れられて行ったがね。こうだったって。城間ナーカは貧乏者でね、首里の御殿殿内(うどぅんとぅんち)の下男だったそうだよ。城間ナーカの主人はそこの御殿殿内で真面目によく働いたので、たくさんの下男たちの班長になっていたそうだ。そうするとこの城間ナーカより下の下男たちがねたんでよ、八月十五日の夜、弁が岳に行って遊んでこようと誘い出し、連れて行ったんだ、下男たちが。それで、そこで遊んでいると、この下男たちが城間ナーカの手も足も縛って座らせてね。そうしてこうだったようだ。もう一晩中そうして、ほら手も、足も縛られているのだから、夜が白々と明け始めるまでそこに座らされていたんだから前は崖になっていたので、その時は、そこから黄金の花が咲いたのを、この人は見ていたらしい、どこだったと。そうして夜が明けると、山羊の草を刈りに来たお爺さんがいらっしゃったので、その人を呼んで「かくかくしかじかだから、はずして下さい。」といい、はずしてもらったそうだ。それで、その黄金の花が咲いたのはどこだったと見当をつけて行ってみると、そこには墓があり墓の中の黒い瓶を開けてみると、いっぱい黄金が入っていた。それでその黄金を見つけてからね、主人の家に行ったんだろう。主人に、「どうしてお前は今頃、今日は今頃来るんだ。」と言われたから、「昨夜はかくかくしかじかでございました。」と。「そうか、そうだったのか。」と、主人が言うと、「そこでほら私は、昨夜縛られていた時に黄金の花が咲くのを見ていましたから、一緒に行って黄金を払い下げてください。」と言って、重箱をぜいたくに盛りつけてね、そこの主人とともに行ってみると、なるほど言うとおり、黄金がたくさんあったそうだ。それで祈願をしてね、それから半分ずつに分けて「ご主人さまも半分黄金をおとりください、半分は私が取りますから。」と言うと「いや、いや、それはお前の徳であるから、私が貰ってもためにはならない。お前が持って行って(その金で)成功しなさい。」と言ってね、その家には身代金も残っていたが、それも許し、そうして黄金を全部持たしたんだ。城間ナーカは黄金を発見して、それから財産家になったんだそうだ。「あるナーカ、城間ナーカ。」と言ってね。城間ナーカの伝え話ならここにたくさんあるからね。
| レコード番号 | 47O375424 |
|---|---|
| CD番号 | 47O37C218 |
| 決定題名 | 城間ナーカと黄金の花(シマグチ) |
| 話者がつけた題名 | 城間ナーカの話 |
| 話者名 | 久田友助 |
| 話者名かな | くだゆうすけ |
| 生年月日 | 18980220 |
| 性別 | 男 |
| 出身地 | 沖縄県恩納村塩屋 |
| 記録日 | 19760224 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄口承文芸学術調査団 |
| 元テープ番号 | 恩納村T14A04 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 本格昔話 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | 子供の頃、おじいさん達が集まって話をしている側で聞いた。 |
| 文字化資料 | 『恩納村の民話 伝説編』P194 |
| キーワード | 城間ナー力は貧乏者,首里の御殿殿内の下男,八月十五日の夜,弁が岳,手足を縛られた,黄金の花,墓の中の黒い瓶 |
| 梗概(こうがい) | 私のお爺さんが生きておられた頃、私も城間ナー力家に連れられて行ったがね。こうだったって。城間ナーカは貧乏者でね、首里の御殿殿内(うどぅんとぅんち)の下男だったそうだよ。城間ナーカの主人はそこの御殿殿内で真面目によく働いたので、たくさんの下男たちの班長になっていたそうだ。そうするとこの城間ナーカより下の下男たちがねたんでよ、八月十五日の夜、弁が岳に行って遊んでこようと誘い出し、連れて行ったんだ、下男たちが。それで、そこで遊んでいると、この下男たちが城間ナーカの手も足も縛って座らせてね。そうしてこうだったようだ。もう一晩中そうして、ほら手も、足も縛られているのだから、夜が白々と明け始めるまでそこに座らされていたんだから前は崖になっていたので、その時は、そこから黄金の花が咲いたのを、この人は見ていたらしい、どこだったと。そうして夜が明けると、山羊の草を刈りに来たお爺さんがいらっしゃったので、その人を呼んで「かくかくしかじかだから、はずして下さい。」といい、はずしてもらったそうだ。それで、その黄金の花が咲いたのはどこだったと見当をつけて行ってみると、そこには墓があり墓の中の黒い瓶を開けてみると、いっぱい黄金が入っていた。それでその黄金を見つけてからね、主人の家に行ったんだろう。主人に、「どうしてお前は今頃、今日は今頃来るんだ。」と言われたから、「昨夜はかくかくしかじかでございました。」と。「そうか、そうだったのか。」と、主人が言うと、「そこでほら私は、昨夜縛られていた時に黄金の花が咲くのを見ていましたから、一緒に行って黄金を払い下げてください。」と言って、重箱をぜいたくに盛りつけてね、そこの主人とともに行ってみると、なるほど言うとおり、黄金がたくさんあったそうだ。それで祈願をしてね、それから半分ずつに分けて「ご主人さまも半分黄金をおとりください、半分は私が取りますから。」と言うと「いや、いや、それはお前の徳であるから、私が貰ってもためにはならない。お前が持って行って(その金で)成功しなさい。」と言ってね、その家には身代金も残っていたが、それも許し、そうして黄金を全部持たしたんだ。城間ナーカは黄金を発見して、それから財産家になったんだそうだ。「あるナーカ、城間ナーカ。」と言ってね。城間ナーカの伝え話ならここにたくさんあるからね。 |
| 全体の記録時間数 | 2:51 |
| 物語の時間数 | 2:51 |
| 言語識別 | 方言 |
| 音源の質 | 〇 |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |