夫との子ではない、夫はいないのだから。私生児だから、その子をおろそうと、毎日、金物の屎(くず)を煎(せん)じて飲んだら、おりると思ったんだろうね。まあ、流産する薬のつもりだろう。金物の金屎は、土でもない、金でもない物が、出るでしょう、これを煎じてめしあがったんだけど、その子はおりないんだ。それで、十三か月だったか、何か月かがたったら、しまいには、母親が、「もう、どうか生まれてくれ。」というと、腹の中で物をおっしゃったという話だよ。「私が生まれたら、あなたの命は無いですよ。」と、「もうそれでも良い。」というと母親の胸から生まれたという話が聞けたよ。正常な所からは生まれないで胸から生まれた。この人が生まれたのは、金武で生まれたはずだよ、金武で、金武。そこで生まれたという話だよ。とにかくそこでは、親は身分の高い人だったようだから、その母を殺して生まれてきたのでそこに居れなくて、ずっと田舎に逃げて来たのだろう。この人が京阿波根と名のるのは、東京の京をとって京阿波根になっているんだってよ。
| レコード番号 | 47O375331 |
|---|---|
| CD番号 | 47O37C215 |
| 決定題名 | 京阿波根親方の誕生(シマグチ) |
| 話者がつけた題名 | チョーハグン親方の話 |
| 話者名 | 宜志富紹長 |
| 話者名かな | ぎしとみしょうちょう |
| 生年月日 | 18961208 |
| 性別 | 男 |
| 出身地 | 沖縄県恩納村安富祖 |
| 記録日 | 19760225 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄口承文芸学術調査団 |
| 元テープ番号 | 恩納村T11B15 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 伝説 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | 主にお年寄りや父から聞いた。 |
| 文字化資料 | 『恩納村の民話 伝説編』P112 |
| キーワード | 私生児,堕胎,金物の屎,金武,京阿波根 |
| 梗概(こうがい) | 夫との子ではない、夫はいないのだから。私生児だから、その子をおろそうと、毎日、金物の屎(くず)を煎(せん)じて飲んだら、おりると思ったんだろうね。まあ、流産する薬のつもりだろう。金物の金屎は、土でもない、金でもない物が、出るでしょう、これを煎じてめしあがったんだけど、その子はおりないんだ。それで、十三か月だったか、何か月かがたったら、しまいには、母親が、「もう、どうか生まれてくれ。」というと、腹の中で物をおっしゃったという話だよ。「私が生まれたら、あなたの命は無いですよ。」と、「もうそれでも良い。」というと母親の胸から生まれたという話が聞けたよ。正常な所からは生まれないで胸から生まれた。この人が生まれたのは、金武で生まれたはずだよ、金武で、金武。そこで生まれたという話だよ。とにかくそこでは、親は身分の高い人だったようだから、その母を殺して生まれてきたのでそこに居れなくて、ずっと田舎に逃げて来たのだろう。この人が京阿波根と名のるのは、東京の京をとって京阿波根になっているんだってよ。 |
| 全体の記録時間数 | 1:07 |
| 物語の時間数 | 1:07 |
| 言語識別 | 方言 |
| 音源の質 | ◎ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |