夫婦の赤い綱(シマグチ)

概要

いつも、赤い赤綱ばかりをなっている人がいたそうだよ。そしてそこに、ある学生が毎日いつも通っているわけさ。それで、毎日いつも赤綱をなっているというからね、しまいにはこの綱をなっている人に、この学生が聞いたんだね。「どうして、あなたはこれをなうのか。」と言ったから、「ああ、赤い綱で足をつなぐ。」と言ったんだそうだよ。「これは夫婦になる者の、男と女との縁を結ぶ網なんだ。」と言ったそうだ。ところで、この床の間であったかどこであったかに掛けられている、この四角い物に書いてあるのはね、これは本当は、赤綱、あの四文字だったんだけどね、しっかり覚えてない。赤い綱は覚えているが、結ぶという一つ、もう二つは覚えてないけど、この今私が言う話と似ているはずだよ。唐から伝わったことだろうよ。昔、結婚式の時に、柱にも床にも赤紙をはったのは。それで、そのわけを学生がたずねたからね、「赤い綱で足をつなぐと言って、これは男と女の縁を結ぶための綱をなっている。」と言ったってよ。そう言ったので、それで今度はまた、あの学生がね、「それなら、私の妻はだれか。」とたずねたわけ。するとね、この赤綱をなっている人がね、「お前の妻になるのは、今はどこそこではって歩くような子どもだ。」まだまだこんなこどもであるわけよ。すると、そう聞かされたので、この男は少し怒ったわけなんだね。そしてその子どものももを切ってしまったそうだ。それでももを刺したからね、「今日は許さん。」と思っていたが、この女の子の命まではなくならず、まあどうもなくて防いだんだね、まず。こうして、これは何も分らずにしばらくしてね、この男は妻をもらうんだけどね、皆長続きしないんだよ。三人とか二人とかもらっても、長続きしない。後にはもうそうしているうちに、ずいぶん年がたっているでしょう。またこの子どもも成長しているわけだ。それで、もう一回ということで、この女を妻にしたらね、もう夫婦なんだから、言わば、人に見られない所も見るんだからね。そしたら、この妻にした女には、ももに傷があるらしいんだよ。「何だお前、これは。何でここに傷があるのか。」と言ったら、「私にはわからないが、私が小さい時にある男が酒を飲んでやって来て、小刀でここを刺したそうなんだよ。」と答えたそうだよ。男にはもうわかるわけ。それからはもう、「これは私が刺した。」と言ったという話なんだよ。やっぱり、人道は結ばれるものとしか結ばれないという話だそうだ。ぬ話(はなし)やんり。

再生時間:2:37

民話詳細DATA

レコード番号 47O375083
CD番号 47O37C204
決定題名 夫婦の赤い綱(シマグチ)
話者がつけた題名 夫婦の赤い糸
話者名 宜志富紹長
話者名かな ぎしとみしょうちょう
生年月日 18961208
性別
出身地 沖縄県恩納村安富祖
記録日 19760226
記録者の所属組織 沖縄口承文芸学術調査団
元テープ番号 恩納村T03B04
元テープ管理者 沖縄伝承話資料センター
分類 本格昔話
発句(ほっく)
伝承事情 主にお年寄りや父から聞いた。
文字化資料 『恩納村の民話 昔話編』P74
キーワード 赤綱,夫婦,縁を結ぶ網,結婚式,柱や床に赤紙
梗概(こうがい) いつも、赤い赤綱ばかりをなっている人がいたそうだよ。そしてそこに、ある学生が毎日いつも通っているわけさ。それで、毎日いつも赤綱をなっているというからね、しまいにはこの綱をなっている人に、この学生が聞いたんだね。「どうして、あなたはこれをなうのか。」と言ったから、「ああ、赤い綱で足をつなぐ。」と言ったんだそうだよ。「これは夫婦になる者の、男と女との縁を結ぶ網なんだ。」と言ったそうだ。ところで、この床の間であったかどこであったかに掛けられている、この四角い物に書いてあるのはね、これは本当は、赤綱、あの四文字だったんだけどね、しっかり覚えてない。赤い綱は覚えているが、結ぶという一つ、もう二つは覚えてないけど、この今私が言う話と似ているはずだよ。唐から伝わったことだろうよ。昔、結婚式の時に、柱にも床にも赤紙をはったのは。それで、そのわけを学生がたずねたからね、「赤い綱で足をつなぐと言って、これは男と女の縁を結ぶための綱をなっている。」と言ったってよ。そう言ったので、それで今度はまた、あの学生がね、「それなら、私の妻はだれか。」とたずねたわけ。するとね、この赤綱をなっている人がね、「お前の妻になるのは、今はどこそこではって歩くような子どもだ。」まだまだこんなこどもであるわけよ。すると、そう聞かされたので、この男は少し怒ったわけなんだね。そしてその子どものももを切ってしまったそうだ。それでももを刺したからね、「今日は許さん。」と思っていたが、この女の子の命まではなくならず、まあどうもなくて防いだんだね、まず。こうして、これは何も分らずにしばらくしてね、この男は妻をもらうんだけどね、皆長続きしないんだよ。三人とか二人とかもらっても、長続きしない。後にはもうそうしているうちに、ずいぶん年がたっているでしょう。またこの子どもも成長しているわけだ。それで、もう一回ということで、この女を妻にしたらね、もう夫婦なんだから、言わば、人に見られない所も見るんだからね。そしたら、この妻にした女には、ももに傷があるらしいんだよ。「何だお前、これは。何でここに傷があるのか。」と言ったら、「私にはわからないが、私が小さい時にある男が酒を飲んでやって来て、小刀でここを刺したそうなんだよ。」と答えたそうだよ。男にはもうわかるわけ。それからはもう、「これは私が刺した。」と言ったという話なんだよ。やっぱり、人道は結ばれるものとしか結ばれないという話だそうだ。ぬ話(はなし)やんり。
全体の記録時間数 2:37
物語の時間数 2:37
言語識別 方言
音源の質
テープ番号
予備項目1

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