馬乗り真謝(シマグチ)

概要

あの話はこういう話なんだ。御城の石垣は馬が登ると引き返すことができない幅だったが、そこに国王様の馬が登ってしまったんだ。だけど、その馬を降ろせる者は誰もいないもんだから国王は、「これは真謝にしかできない。」と言って真謝に降ろすように言いつけたんだ。そしたら、真謝はその馬に乗ってすぐ前足をひっ立ててね、後足だけでふり向かせて降ろしたという話だよ。馬乗り真謝という人は、馬術家でいらっしゃるわけだ。それからよ、この馬が薩摩に献上されるとね、むこうでは、人に噛みつく馬になってしまったわけだ。それで、今度はこうであったそうだ。「もう、これはわざと噛みつく馬を持たせたんだな。」、あちらは怒ってしまって、その馬術家を殺す考えで、薩摩に真謝を呼んだんだ。それで、薩摩でのことであったらしいが、「どこそこで馬を走らせる。」と言われたらしい。それで、そこには、穴が掘られて、下には槍か何かが立てられていて、真謝を落す考えであったらしいんだ。でも、真謝は薩摩に呼ばれる前に「旅に行ったら、女と知り会え。」と、ことわざがあるように、薩摩の遊女と知りあいになっていたらしんいだ。そしたら、その遊女は、穴に落として真謝を殺そうとしていることを知っていたので、「明日は、どこそこに私が立っていますからね、あなたはそこに注意して下さいね。」と、真謝に教えたそうだよ。それでね、真謝が、馬に乗って行ったら、女がそこに立っているので、すぐ馬を引っ立てて、ひとっ飛びしたそうだよ、この穴を。もう、難をのがれたそうだよ。そしたらもう、今度はよ、この薩摩はね、「もうこの馬は、真謝の馬だ。」と言ったんだ。試そうと思って掘った穴さえも、すぐ馬を引っ立てて飛び越えさせたというのだからね。真謝は、それほど馬術が秀れていたそうだよ。それで、この馬をもらって、お帰りになったという話だよ。 だから、馬乗り真謝の子孫は、馬肉を全然食べないそうだ。


再生時間:2:50

民話詳細DATA

レコード番号 47O375032
CD番号 47O37C202
決定題名 馬乗り真謝(シマグチ)
話者がつけた題名 真謝の馬術の話
話者名 宜志富紹長
話者名かな ぎしとみしょうちょう
生年月日 18961208
性別
出身地 沖縄県恩納村安富祖
記録日 19760226
記録者の所属組織 沖縄口承文芸学術調査団
元テープ番号 恩納村T02B02
元テープ管理者 沖縄伝承話資料センター
分類 伝説
発句(ほっく)
伝承事情 主にお年寄りや父から聞いた。
文字化資料
キーワード 国王様の馬,馬乗り真謝,馬術家,薩摩の遊女,馬乗り真謝の子孫は馬肉を全然食べない
梗概(こうがい) あの話はこういう話なんだ。御城の石垣は馬が登ると引き返すことができない幅だったが、そこに国王様の馬が登ってしまったんだ。だけど、その馬を降ろせる者は誰もいないもんだから国王は、「これは真謝にしかできない。」と言って真謝に降ろすように言いつけたんだ。そしたら、真謝はその馬に乗ってすぐ前足をひっ立ててね、後足だけでふり向かせて降ろしたという話だよ。馬乗り真謝という人は、馬術家でいらっしゃるわけだ。それからよ、この馬が薩摩に献上されるとね、むこうでは、人に噛みつく馬になってしまったわけだ。それで、今度はこうであったそうだ。「もう、これはわざと噛みつく馬を持たせたんだな。」、あちらは怒ってしまって、その馬術家を殺す考えで、薩摩に真謝を呼んだんだ。それで、薩摩でのことであったらしいが、「どこそこで馬を走らせる。」と言われたらしい。それで、そこには、穴が掘られて、下には槍か何かが立てられていて、真謝を落す考えであったらしいんだ。でも、真謝は薩摩に呼ばれる前に「旅に行ったら、女と知り会え。」と、ことわざがあるように、薩摩の遊女と知りあいになっていたらしんいだ。そしたら、その遊女は、穴に落として真謝を殺そうとしていることを知っていたので、「明日は、どこそこに私が立っていますからね、あなたはそこに注意して下さいね。」と、真謝に教えたそうだよ。それでね、真謝が、馬に乗って行ったら、女がそこに立っているので、すぐ馬を引っ立てて、ひとっ飛びしたそうだよ、この穴を。もう、難をのがれたそうだよ。そしたらもう、今度はよ、この薩摩はね、「もうこの馬は、真謝の馬だ。」と言ったんだ。試そうと思って掘った穴さえも、すぐ馬を引っ立てて飛び越えさせたというのだからね。真謝は、それほど馬術が秀れていたそうだよ。それで、この馬をもらって、お帰りになったという話だよ。 だから、馬乗り真謝の子孫は、馬肉を全然食べないそうだ。
全体の記録時間数 2:50
物語の時間数 2:50
言語識別 方言
音源の質
テープ番号
予備項目1

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