インタラの話(シマグチ)

概要

昔、インタラという人が母親と二人で暮らしていた。その人は好男子だった。貧乏でナカヤの主に使われていた。やがて主の娘と懇ろになるが、結婚は許されず、八重山に島流しにされる。インタラは八重山で野原を耕し、芋や米を作っていた。そうしているうちに八重山の親主の娘がインタラと出会い、「あんたは誰か」と聞くと、「自分は宮古の者でインタラというが、ナカヤの主に流されてここに来た」と言う。インタラは、ティンヌホドゥイヌ星という流れ星のようなものをクバの葉に包んで、いつも首に掛けていて、一時もはずさなかった。そして、「今はこうしているが、自分は首里に上がったら、島の主になる」と言い続けていた。やがて親主の娘とも親しくなる。すると、娘の父親(八重山の親主)は、インタラを家に呼びつけ、殺す積もりで6月の暑い日に、風もないような所で毎日薪割りをさせた。親主は、インタラが首に掛けている物を見て、「それは何だ」と聞く。インタラが、「これは天の神様から授かった宝」と答える。親主が中を開けて見ると、それは大変な宝だったので、それを持たせて沖縄の王様のところへやった。首里の王様はそれを見て、これは大変な宝と喜んで、インタラを八重山の親主より上のナカヤの主という位につけた。八重山へ帰る時は、八重山の親主は下役になったので、インタラの舟を先にし、自分はお供で後ろにつくとする。ところがインタラは、「あんたのお陰でこんな大きな人になれたので」と言って自分が後になる。帰る途中、宮古へ寄り、「ナカヤの主の所に一晩泊ってくるから」と言って父親を先に帰し、自分は留まった。そして一晩ではなく結局七晩になった。ナカヤの主の娘は、(インタラに違いない)と思いながらその様子を窺っていたが、そのうち、「食事の時の箸の持ち方もインタラと同じなので、確かにインタラだ」と父親に言うと、父親は「あのインタラがこんなに偉くなれるわけがない」と言う。娘は、「それでは着物を脱がせてみよう」と言って着物を脱がせると、背中に星の印があって、紛れもなくインタラだということが分かった。ナカヤの主は驚いて、改めて「娘の婿になってくれ」と頼むが、インタラはこれを断わり、八重山へ帰る。八重山の妻は、インタラがなかなか帰らないものだから、父親が連れ出して殺してしまったのではないかと疑い、浜辺やあちこち探し回った。そのうちインタラは八重山の妻子の元へ帰ってきた。そして八重山の主となって裕福になり、母親も呼び寄せて幸せに暮らしたそうだ。

再生時間:5:31

民話詳細DATA

レコード番号 47O235197
CD番号 47O23C272
決定題名 インタラの話(シマグチ)
話者がつけた題名
話者名 仲宗根成長
話者名かな なかそねせいちょう
生年月日 19051103
性別
出身地 伊良部村字池間添 
記録日 19760328
記録者の所属組織 沖縄国際大学口承研
元テープ番号 伊良部T26B05
元テープ管理者 沖縄伝承話資料センター
分類 伝説
発句(ほっく)
伝承事情
文字化資料 いらぶの民話P385
キーワード インタラ,母親,好男子,貧乏,ナカヤの主,主の娘,結婚,八重山に島流し,芋や米,八重山の親主の娘が,宮古の者,ティンヌホドゥイヌ星,流れ星,クバの葉,首里,島の主,殺す,薪割り,天の神様,宝,着物,背中に星の印¥
梗概(こうがい) 昔、インタラという人が母親と二人で暮らしていた。その人は好男子だった。貧乏でナカヤの主に使われていた。やがて主の娘と懇ろになるが、結婚は許されず、八重山に島流しにされる。インタラは八重山で野原を耕し、芋や米を作っていた。そうしているうちに八重山の親主の娘がインタラと出会い、「あんたは誰か」と聞くと、「自分は宮古の者でインタラというが、ナカヤの主に流されてここに来た」と言う。インタラは、ティンヌホドゥイヌ星という流れ星のようなものをクバの葉に包んで、いつも首に掛けていて、一時もはずさなかった。そして、「今はこうしているが、自分は首里に上がったら、島の主になる」と言い続けていた。やがて親主の娘とも親しくなる。すると、娘の父親(八重山の親主)は、インタラを家に呼びつけ、殺す積もりで6月の暑い日に、風もないような所で毎日薪割りをさせた。親主は、インタラが首に掛けている物を見て、「それは何だ」と聞く。インタラが、「これは天の神様から授かった宝」と答える。親主が中を開けて見ると、それは大変な宝だったので、それを持たせて沖縄の王様のところへやった。首里の王様はそれを見て、これは大変な宝と喜んで、インタラを八重山の親主より上のナカヤの主という位につけた。八重山へ帰る時は、八重山の親主は下役になったので、インタラの舟を先にし、自分はお供で後ろにつくとする。ところがインタラは、「あんたのお陰でこんな大きな人になれたので」と言って自分が後になる。帰る途中、宮古へ寄り、「ナカヤの主の所に一晩泊ってくるから」と言って父親を先に帰し、自分は留まった。そして一晩ではなく結局七晩になった。ナカヤの主の娘は、(インタラに違いない)と思いながらその様子を窺っていたが、そのうち、「食事の時の箸の持ち方もインタラと同じなので、確かにインタラだ」と父親に言うと、父親は「あのインタラがこんなに偉くなれるわけがない」と言う。娘は、「それでは着物を脱がせてみよう」と言って着物を脱がせると、背中に星の印があって、紛れもなくインタラだということが分かった。ナカヤの主は驚いて、改めて「娘の婿になってくれ」と頼むが、インタラはこれを断わり、八重山へ帰る。八重山の妻は、インタラがなかなか帰らないものだから、父親が連れ出して殺してしまったのではないかと疑い、浜辺やあちこち探し回った。そのうちインタラは八重山の妻子の元へ帰ってきた。そして八重山の主となって裕福になり、母親も呼び寄せて幸せに暮らしたそうだ。
全体の記録時間数 5:31
物語の時間数 5:31
言語識別 方言
音源の質
テープ番号
予備項目1

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