西の家に女、東の家に男が生まれ、3日目にお祝いすることになった。東の家の父親は祝いの魚をとろうと、寄木に乗って魚釣りをしていた。すると竜宮の神が、生まれた子のお祝いに行こうと寄木に声をかけた。寄木は「今、荷物があるので行けない。ひとりで行ってくれ」と言った。竜宮の神が行くと、東の家では神に汚い水をかけた。西の家に行くと、家はきれいにしてあった。神は帰りに寄木にこのことを報告し、東の家の福を全部、女の子に預けたと言った。東の家の父親はこれを聞き、急いで家に帰った。そして大きくなったら、嫁は隣の娘にしようと思った。東の家は金持ちで、西の家の娘はべっぴんだった。二人は結婚し栄えたが、夫は次第におごるようになった。ある日、妻は麦粉の食べ物を夫に出すと、夫は怒って妻を追い出した。妻が風呂敷包みを持って軒下に座り居眠りしていると、神が炭焼太郎の所に行けといった。そして、神が白蟻になって女を案内した。炭焼太郎の家に着くと、炭焼太郎が真っ黒な顔で、荷物を担いで帰って来た。女が、ここに置いてくれというと、あまりきれいな女なので、こんな貧しい家には住めないだろうと思い、断わった。女が家の中に入って桶を見ると、水ではなく酒があった。炭焼ガマの周りにも酒が湧いていた。女はその家に泊めてもらうことになったが、夜中、雨が降り雷が鳴ったので、二人は抱き合って夫婦になった。翌日、湯をわかして炭焼太郎に浴びせるときれいな男になり、二人は豊かになって幸福に暮らした。そこへ前の夫が乞食になってやって来た。妻は前の夫とわかったので、妻の半分の食べ物をあげると前の夫は喜んで食った。女があの時は食わないで追い出したと夫に言うと、夫は妻だと気づき、カマドの後ろで死んでしまった。夫はカマドの後ろに埋められ、それからカマドに麦の穂を奉るようになった。炭焼長者には三人の息子と二人の娘があった。息子たちは、炭焼ダルの子と笑われたので、父親を殺そうと思った。(以下「三人不孝」へと続く。)フカに乗せられ浜についた父親は、娘に一番大きい牛と刀を持ってこさせ、フカにその牛を食べさせた。頭が残ったが、フカは去らなかったので、その頭をやるとフカはそれを頭の上に乗せて去っていった。息子たちは、父親が死んだと思い、お祝いをしていた。父親は家に帰ると息子たちに、沖縄に旅させてやると言った。息子たちガ舟に乗って出ると、父親は、カマドの香炉を持って海に行き、お祈りをしたあと、その香炉を海に投げると大風が出て、息子三人が乗っている舟はひっくり返って、子供たちは死んだ。父親は娘と倖せに暮らした。
| レコード番号 | 47O234799 |
|---|---|
| CD番号 | 47O23C250 |
| 決定題名 | 寄木の主(シマグチ) |
| 話者がつけた題名 | - |
| 話者名 | 西原マツ |
| 話者名かな | にしはらまつ |
| 生年月日 | 19010413 |
| 性別 | 女 |
| 出身地 | 伊良部村仲地 |
| 記録日 | 19760330 |
| 記録者の所属組織 | 沖縄国際大学口承研 |
| 元テープ番号 | 伊良部T08B08 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 本格昔話 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | - |
| キーワード | 西の家,東の家,寄木,竜宮の神 |
| 梗概(こうがい) | 西の家に女、東の家に男が生まれ、3日目にお祝いすることになった。東の家の父親は祝いの魚をとろうと、寄木に乗って魚釣りをしていた。すると竜宮の神が、生まれた子のお祝いに行こうと寄木に声をかけた。寄木は「今、荷物があるので行けない。ひとりで行ってくれ」と言った。竜宮の神が行くと、東の家では神に汚い水をかけた。西の家に行くと、家はきれいにしてあった。神は帰りに寄木にこのことを報告し、東の家の福を全部、女の子に預けたと言った。東の家の父親はこれを聞き、急いで家に帰った。そして大きくなったら、嫁は隣の娘にしようと思った。東の家は金持ちで、西の家の娘はべっぴんだった。二人は結婚し栄えたが、夫は次第におごるようになった。ある日、妻は麦粉の食べ物を夫に出すと、夫は怒って妻を追い出した。妻が風呂敷包みを持って軒下に座り居眠りしていると、神が炭焼太郎の所に行けといった。そして、神が白蟻になって女を案内した。炭焼太郎の家に着くと、炭焼太郎が真っ黒な顔で、荷物を担いで帰って来た。女が、ここに置いてくれというと、あまりきれいな女なので、こんな貧しい家には住めないだろうと思い、断わった。女が家の中に入って桶を見ると、水ではなく酒があった。炭焼ガマの周りにも酒が湧いていた。女はその家に泊めてもらうことになったが、夜中、雨が降り雷が鳴ったので、二人は抱き合って夫婦になった。翌日、湯をわかして炭焼太郎に浴びせるときれいな男になり、二人は豊かになって幸福に暮らした。そこへ前の夫が乞食になってやって来た。妻は前の夫とわかったので、妻の半分の食べ物をあげると前の夫は喜んで食った。女があの時は食わないで追い出したと夫に言うと、夫は妻だと気づき、カマドの後ろで死んでしまった。夫はカマドの後ろに埋められ、それからカマドに麦の穂を奉るようになった。炭焼長者には三人の息子と二人の娘があった。息子たちは、炭焼ダルの子と笑われたので、父親を殺そうと思った。(以下「三人不孝」へと続く。)フカに乗せられ浜についた父親は、娘に一番大きい牛と刀を持ってこさせ、フカにその牛を食べさせた。頭が残ったが、フカは去らなかったので、その頭をやるとフカはそれを頭の上に乗せて去っていった。息子たちは、父親が死んだと思い、お祝いをしていた。父親は家に帰ると息子たちに、沖縄に旅させてやると言った。息子たちガ舟に乗って出ると、父親は、カマドの香炉を持って海に行き、お祈りをしたあと、その香炉を海に投げると大風が出て、息子三人が乗っている舟はひっくり返って、子供たちは死んだ。父親は娘と倖せに暮らした。 |
| 全体の記録時間数 | 9:41 |
| 物語の時間数 | 9:30 |
| 言語識別 | 方言 |
| 音源の質 | △ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |