鬼虎退治(共通語)

概要

 仲宗根豊見親が大将で与那国の鬼虎征伐をしたとき、親盛(おやもり)アカダナと小浜の大嵩小三郎(こざぶろう)は、鬼虎だけじゃなくして女も子どもも片っ端から殺すもんだからよ、死骸がもういっぱいになっていたそうだ。そのとき西表の慶来慶田城は情けの深い侍だったから、生きた人がいると血なんか塗ってよ、死んだ人の中に入れて、もう死んだふりしておれと隠してやったらしい。だから西表と与那国とは仲がよく、今も恩返しによ、与那国から米とか塩とか線香もなんかを送ってきたらしい。その鬼虎征伐の後、親盛(おやもり)アカダナは、一緒に与那国に行った西表の慶来慶田城や小浜の大嵩小三郎(こざぶろう)とかと別れて島に帰ってきてよ、ある晩に親盛(おやもり)アカダナは西の海に網を張って魚捕りに行って、夜中仕事で網を揚げておるときに、西の与那国の方からよ、明かりをつけた船がいっぱい来るもんだから、親盛(おやもり)アカダナなんかは、向こうで残虐な殺し方したから、これは間違いなく与那国で殺された人が仕返しに来たんだと察したから、学校の東の方の向かい側にある名石村にある自分の家に帰って来ると自分の家の周囲だけは網で囲っておいてから、そして昔は前部落のブスク御嶽のところが夜なべ場所だったらしいから、そこへ行って寝てよ、明くる朝、家に帰って見たらもう名石部落の人はよ、与那国のお化けが襲って来て、寝てる人の目玉を全部抜いて死なしていたから、今の学校の校庭のところは、終戦の時分まで全部墓で、お化けは網を怖がると言われているから親盛(おやもり)アカダナの家族だけは無事だったらしい。だからもう親盛(おやもり)の家は、向こうから今の親盛(おやもり)家に移したらしい。また、与那国の小浜への恨みは深いから、与那国で小浜の歌を歌った人は、一年もたたないうちに命を取られるから、小浜の歌は与那国で歌うなと言ってますよ。

再生時間:11:41

民話詳細DATA

レコード番号 47O201450
CD番号 47O20C073
決定題名 鬼虎退治(共通語)
話者がつけた題名
話者名 西石垣全助
話者名かな にしいしがきぜんすけ
生年月日 19170618
性別
出身地 沖縄県八重山郡竹富町波照間
記録日 19960319
記録者の所属組織 竹富町口承文芸学術調査団
元テープ番号 竹富町字波照間T36B02
元テープ管理者 沖縄伝承話資料センター
分類 伝説
発句(ほっく)
伝承事情
文字化資料
キーワード 親盛アカダナ
梗概(こうがい)  仲宗根豊見親が大将で与那国の鬼虎征伐をしたとき、親盛(おやもり)アカダナと小浜の大嵩小三郎(こざぶろう)は、鬼虎だけじゃなくして女も子どもも片っ端から殺すもんだからよ、死骸がもういっぱいになっていたそうだ。そのとき西表の慶来慶田城は情けの深い侍だったから、生きた人がいると血なんか塗ってよ、死んだ人の中に入れて、もう死んだふりしておれと隠してやったらしい。だから西表と与那国とは仲がよく、今も恩返しによ、与那国から米とか塩とか線香もなんかを送ってきたらしい。その鬼虎征伐の後、親盛(おやもり)アカダナは、一緒に与那国に行った西表の慶来慶田城や小浜の大嵩小三郎(こざぶろう)とかと別れて島に帰ってきてよ、ある晩に親盛(おやもり)アカダナは西の海に網を張って魚捕りに行って、夜中仕事で網を揚げておるときに、西の与那国の方からよ、明かりをつけた船がいっぱい来るもんだから、親盛(おやもり)アカダナなんかは、向こうで残虐な殺し方したから、これは間違いなく与那国で殺された人が仕返しに来たんだと察したから、学校の東の方の向かい側にある名石村にある自分の家に帰って来ると自分の家の周囲だけは網で囲っておいてから、そして昔は前部落のブスク御嶽のところが夜なべ場所だったらしいから、そこへ行って寝てよ、明くる朝、家に帰って見たらもう名石部落の人はよ、与那国のお化けが襲って来て、寝てる人の目玉を全部抜いて死なしていたから、今の学校の校庭のところは、終戦の時分まで全部墓で、お化けは網を怖がると言われているから親盛(おやもり)アカダナの家族だけは無事だったらしい。だからもう親盛(おやもり)の家は、向こうから今の親盛(おやもり)家に移したらしい。また、与那国の小浜への恨みは深いから、与那国で小浜の歌を歌った人は、一年もたたないうちに命を取られるから、小浜の歌は与那国で歌うなと言ってますよ。
全体の記録時間数 12:09
物語の時間数 11:41
言語識別 共通語
音源の質
テープ番号
予備項目1

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