その上納を積む船がこの島に来たとき、上納に反対していたヤグハカマリは上納積んだ船に富嘉部落のヤグ村の人を乗せて脱走した。上納を満積して明日出航という船だから食料も充分でしょう。しかし、そのとき一人の女の人が、「自分は肝心な鍋を家に置いてあって、鍋を持っていかんと暮らしが出来ないから自分は取りに行くよ。」と言うから、「あんたは家に行って、鍋を持って南の浜に来い。南の浜でお前を乗せる。」というから、夜明けの前に行かねばならんから、鍋を持って来たら、南の海で乗り移らせる約束であったわけさ。その女が鍋取りに家に帰るうちに、太陽はどんどん上がってくるでしょう。やがて、ヤグハカマリどこに逃げたということを住民が分かれば、船の後を追うて来はせんかという心配で、その上、船を回して行った南の海は波が荒かったために岸につけられなかったんじゃないかなと思うさ。だから、あの女は、鍋を家から持って南の浜に来てみると、船はどんどんどんどん南に行ってしまったから、抱えていた鍋をこう掻きながら、そこの田んぼで泣いたから、そこを鍋掻田(なべかきます)と言っているんだね。このとき脱走した先は竹富町の教育委員会は台湾の紅嶼という島じゃないかなと調査なんか今やっておって、有名だから、映画撮影隊なんかも来るんです。この話は桟橋の上に茅葺きの団子屋があるさ。あそこで神崎愛子さんが私に、「あれの説明を私にやってくれ。」というもんだから、私は、「このヤグハカマリの脱走はこっちの港から行ったんだ。」という説明しました。
| レコード番号 | 47O201400 |
|---|---|
| CD番号 | 47O20C070 |
| 決定題名 | ヤグハカマリ(共通語) |
| 話者がつけた題名 | - |
| 話者名 | 勝連文雄 |
| 話者名かな | かつれんふみお |
| 生年月日 | 19170518 |
| 性別 | 男 |
| 出身地 | 沖縄県八重山郡竹富町波照間 |
| 記録日 | 19960318 |
| 記録者の所属組織 | 竹富町口承文芸学術調査団 |
| 元テープ番号 | 竹富町字波照間T32B04 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 伝説 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | - |
| キーワード | 上納,鍋掻田 |
| 梗概(こうがい) | その上納を積む船がこの島に来たとき、上納に反対していたヤグハカマリは上納積んだ船に富嘉部落のヤグ村の人を乗せて脱走した。上納を満積して明日出航という船だから食料も充分でしょう。しかし、そのとき一人の女の人が、「自分は肝心な鍋を家に置いてあって、鍋を持っていかんと暮らしが出来ないから自分は取りに行くよ。」と言うから、「あんたは家に行って、鍋を持って南の浜に来い。南の浜でお前を乗せる。」というから、夜明けの前に行かねばならんから、鍋を持って来たら、南の海で乗り移らせる約束であったわけさ。その女が鍋取りに家に帰るうちに、太陽はどんどん上がってくるでしょう。やがて、ヤグハカマリどこに逃げたということを住民が分かれば、船の後を追うて来はせんかという心配で、その上、船を回して行った南の海は波が荒かったために岸につけられなかったんじゃないかなと思うさ。だから、あの女は、鍋を家から持って南の浜に来てみると、船はどんどんどんどん南に行ってしまったから、抱えていた鍋をこう掻きながら、そこの田んぼで泣いたから、そこを鍋掻田(なべかきます)と言っているんだね。このとき脱走した先は竹富町の教育委員会は台湾の紅嶼という島じゃないかなと調査なんか今やっておって、有名だから、映画撮影隊なんかも来るんです。この話は桟橋の上に茅葺きの団子屋があるさ。あそこで神崎愛子さんが私に、「あれの説明を私にやってくれ。」というもんだから、私は、「このヤグハカマリの脱走はこっちの港から行ったんだ。」という説明しました。 |
| 全体の記録時間数 | 7:24 |
| 物語の時間数 | 7:22 |
| 言語識別 | 共通語 |
| 音源の質 | △ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |