昔はこっちが納めた税金は、男は米とか粟とか豆とか麦とかで、女は着物を織って御用布(ぐ い ふー)と言って納めておったでしょ。だからその時分によ、あんまり国から税金のことで抑えられて、いくら作っても、それに間に合わされないからよ、自分なんかも食べんといかんでしょ。だから、富嘉部落のある農民が、「さあ、自分なんかはこういうことは出来ないから、この島出よう。」と計画してね、その南の島に行くときによ、一緒に逃げる人に、何時何時にこの島を出る船を出すから、それまでに集まれ。」ということだったけど、どこの女か分からんけど、ある女がね、鍋を忘れて来たって。鍋が無いと御飯炊いて食べられんでしょう。だから、「自分は鍋を忘れてきた。鍋取って来るまで待っていて。」と言って鍋を取りに行ったが、やっぱし夜が明けない内にこの島を離れないと見つかるでしょう。だから、鍋を取りに行って、船のところに帰って来るまでには、船はとうに出ていってしまったって。だから、女はあっちで鍋をね、こんなにぐすぐす掻きながら、泣いたという。だから、あっちの土地をよ、方言で鍋掻きゃと言うさあね。前は鍋掻きゃといってよ、田圃があったわけ。今は、土地改良して畑なっているさ。
| レコード番号 | 47O201355 |
|---|---|
| CD番号 | 47O20C065 |
| 決定題名 | 鍋掻き田(共通語) |
| 話者がつけた題名 | - |
| 話者名 | 宮里トヨ |
| 話者名かな | みやざととよ |
| 生年月日 | 19180723 |
| 性別 | 女 |
| 出身地 | 沖縄県八重山郡竹富町波照間 |
| 記録日 | 19950911 |
| 記録者の所属組織 | 竹富町口承文芸学術調査団 |
| 元テープ番号 | 竹富町字波照間T21A11 |
| 元テープ管理者 | 沖縄伝承話資料センター |
| 分類 | 伝説 |
| 発句(ほっく) | - |
| 伝承事情 | - |
| 文字化資料 | - |
| キーワード | 税金,船 |
| 梗概(こうがい) | 昔はこっちが納めた税金は、男は米とか粟とか豆とか麦とかで、女は着物を織って御用布(ぐ い ふー)と言って納めておったでしょ。だからその時分によ、あんまり国から税金のことで抑えられて、いくら作っても、それに間に合わされないからよ、自分なんかも食べんといかんでしょ。だから、富嘉部落のある農民が、「さあ、自分なんかはこういうことは出来ないから、この島出よう。」と計画してね、その南の島に行くときによ、一緒に逃げる人に、何時何時にこの島を出る船を出すから、それまでに集まれ。」ということだったけど、どこの女か分からんけど、ある女がね、鍋を忘れて来たって。鍋が無いと御飯炊いて食べられんでしょう。だから、「自分は鍋を忘れてきた。鍋取って来るまで待っていて。」と言って鍋を取りに行ったが、やっぱし夜が明けない内にこの島を離れないと見つかるでしょう。だから、鍋を取りに行って、船のところに帰って来るまでには、船はとうに出ていってしまったって。だから、女はあっちで鍋をね、こんなにぐすぐす掻きながら、泣いたという。だから、あっちの土地をよ、方言で鍋掻きゃと言うさあね。前は鍋掻きゃといってよ、田圃があったわけ。今は、土地改良して畑なっているさ。 |
| 全体の記録時間数 | 3:47 |
| 物語の時間数 | 3:41 |
| 言語識別 | 共通語 |
| 音源の質 | △ |
| テープ番号 | - |
| 予備項目1 | - |