鍋掻き田(共通語)

概要

昔、富嘉部落の西の方に小さな部落があったみたいですね。そんで、人頭税の時期はですね、こちらの人頭税は穀物と反物でとても重かったんじゃない。だから役人の方がね、沖縄の首里の方から、人頭税を載せる船を持っていらっしゃったとき、その方々は、その晩は疲れてね、お酒をあがられて飲んでらっしゃってるうちにさ、あんまり人頭税の生活が苦しいもんだから、その部落の隣の小さな部落の方なんかがね、役人の乗ってきた船を乗っ取ってさ、盗んで逃げて島から出ようという相談でなかったんじゃない。だから、役人の方がお酒飲んで何をしてるか分からない夜中に集まって、出て行かれたみたいあね。そしたら一人の女の方はよ、大切な鍋を忘れていたのを思い出したんじゃない。だから、その鍋を取りに行かれてるうちにねえ、夜明けなったから船はその女の方が、鍋掻田(なべかきます)の所まで来てみたら、待ちきれないのでね、船は帆を掛けて出ていったみたいさ。そしたら女はもうどうしようもないでしょう。一人あっちで鍋を掻いてね、とても泣いていたという伝説が今までこう伝わっているらしいですよ。それで、女の人が鍋を掻いて泣いた所の田圃をよ、鍋掻田(なべかきます)と言っていたんです。そこは今は土地改良してね、どのへんであったか分からなくなっていますよ。このとき、島の船を乗せた船は、南波照間(はいはてるま)というところに行かれたっていうこと私なんかはちょっと耳にしております。

再生時間:3:39

民話詳細DATA

レコード番号 47O201323
CD番号 47O20C064
決定題名 鍋掻き田(共通語)
話者がつけた題名
話者名 前花ヒサ
話者名かな まえはなひさ
生年月日 19240318
性別
出身地 沖縄県八重山郡竹富町波照間
記録日 19950910
記録者の所属組織 竹富町口承文芸学術調査団
元テープ番号 竹富町字波照間T19B08
元テープ管理者 沖縄伝承話資料センター
分類 伝説
発句(ほっく)
伝承事情
文字化資料
キーワード 人頭税,船
梗概(こうがい) 昔、富嘉部落の西の方に小さな部落があったみたいですね。そんで、人頭税の時期はですね、こちらの人頭税は穀物と反物でとても重かったんじゃない。だから役人の方がね、沖縄の首里の方から、人頭税を載せる船を持っていらっしゃったとき、その方々は、その晩は疲れてね、お酒をあがられて飲んでらっしゃってるうちにさ、あんまり人頭税の生活が苦しいもんだから、その部落の隣の小さな部落の方なんかがね、役人の乗ってきた船を乗っ取ってさ、盗んで逃げて島から出ようという相談でなかったんじゃない。だから、役人の方がお酒飲んで何をしてるか分からない夜中に集まって、出て行かれたみたいあね。そしたら一人の女の方はよ、大切な鍋を忘れていたのを思い出したんじゃない。だから、その鍋を取りに行かれてるうちにねえ、夜明けなったから船はその女の方が、鍋掻田(なべかきます)の所まで来てみたら、待ちきれないのでね、船は帆を掛けて出ていったみたいさ。そしたら女はもうどうしようもないでしょう。一人あっちで鍋を掻いてね、とても泣いていたという伝説が今までこう伝わっているらしいですよ。それで、女の人が鍋を掻いて泣いた所の田圃をよ、鍋掻田(なべかきます)と言っていたんです。そこは今は土地改良してね、どのへんであったか分からなくなっていますよ。このとき、島の船を乗せた船は、南波照間(はいはてるま)というところに行かれたっていうこと私なんかはちょっと耳にしております。
全体の記録時間数 3:57
物語の時間数 3:39
言語識別 共通語
音源の質
テープ番号
予備項目1

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