鍋掻き田(共通語)

概要

この島の住民が人頭税で絞るだけ絞られて非常に苦しかったころ役人が来て、いわゆる人頭税の俵を船に積み込むと役人や船員は、この部落に上がって酒を飲んでいたそうだ。そのとき、この島の富嘉部落の西の方にあったヤク村の指導者のヤクハカマラという人が、ここを抜け出そうと言って、ちょうど船が留守になっているから、そこの部落の連中を全部引き連れて、船を乗っ取って盗んでから、「楽園の地の南波照間(はいはてるま)に行こう。」と言って逃げ出したというの。その時に一人の婦人が、「肝心な鍋を忘れたので、その鍋を取りに行くまで待ってくれ。」と言って船を待たして、一人で鍋を取りに行ったところが、それからなかなか帰って来ん。夜が明けると役人連中が帰って来るから大変だと思って、仕方ないから、その人を一人置いてから、帆を上げて出ていってしまった。この婦人が来てみると、船はとうに出て行って、帆を掛けて出ていくのが見えるもんだから、そこで地団駄を踏んで、鍋の底をがしゃがしゃ掻いて泣いたというので、鍋掻田(なべかきます)と言って田圃があったんです。今は土地改良されて、その田圃は無いけど昔からそういった言い伝えがあるわけ。

再生時間:2:41

民話詳細DATA

レコード番号 47O201322
CD番号 47O20C064
決定題名 鍋掻き田(共通語)
話者がつけた題名
話者名 浦仲浩
話者名かな うらなかひろし
生年月日 19240628
性別
出身地 沖縄県八重山郡竹富町波照間
記録日 19950910
記録者の所属組織 竹富町口承文芸学術調査団
元テープ番号 竹富町字波照間T19B07
元テープ管理者 沖縄伝承話資料センター
分類 伝説
発句(ほっく)
伝承事情
文字化資料
キーワード 人頭税,南波照間
梗概(こうがい) この島の住民が人頭税で絞るだけ絞られて非常に苦しかったころ役人が来て、いわゆる人頭税の俵を船に積み込むと役人や船員は、この部落に上がって酒を飲んでいたそうだ。そのとき、この島の富嘉部落の西の方にあったヤク村の指導者のヤクハカマラという人が、ここを抜け出そうと言って、ちょうど船が留守になっているから、そこの部落の連中を全部引き連れて、船を乗っ取って盗んでから、「楽園の地の南波照間(はいはてるま)に行こう。」と言って逃げ出したというの。その時に一人の婦人が、「肝心な鍋を忘れたので、その鍋を取りに行くまで待ってくれ。」と言って船を待たして、一人で鍋を取りに行ったところが、それからなかなか帰って来ん。夜が明けると役人連中が帰って来るから大変だと思って、仕方ないから、その人を一人置いてから、帆を上げて出ていってしまった。この婦人が来てみると、船はとうに出て行って、帆を掛けて出ていくのが見えるもんだから、そこで地団駄を踏んで、鍋の底をがしゃがしゃ掻いて泣いたというので、鍋掻田(なべかきます)と言って田圃があったんです。今は土地改良されて、その田圃は無いけど昔からそういった言い伝えがあるわけ。
全体の記録時間数 3:32
物語の時間数 2:41
言語識別 共通語
音源の質
テープ番号
予備項目1

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